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リアルに竜王を倒しに行こう!「リアル脱出ゲーム×ドラゴンクエスト」

超巨大な「竜王迷宮」が幕張メッセに出現! 記者陣のヘトヘト冒険記!!

5月13日~15日 開催

会場:幕張メッセ 展示ホール4~7

入場料:
3,900円(前売り)
4,400円(当日)
「竜王迷宮からの脱出」への冒険の入り口! この手前にフードコートがあり飲食することができる。とにかく長丁場なので、体力やのどの渇きには十分に気をつけて!

 「ドラゴンクエスト」シリーズ30周年を記念して行なわれる関連イベントの1つとなる「リアル脱出ゲーム×ドラゴンクエスト『竜王迷宮からの脱出』」が遂に5月13日からスタートとなる。これまで画面の中の物語だった「ドラゴンクエスト」の世界にプレーヤー自らが飛び込み、謎を解きながら竜王を倒すストーリーを自ら体験していく。入場料は前売り3,900円、当日4,400円。

 会場は幕張メッセ展示ホール4~7の4ホールと、脱出ゲームとしては桁外れの大きさ! 開催期間は5月13日から15日で、たった3日間となっている。13日は13時から23時、14日と15日は10時から23時までとほぼ1日中オープンしている。

 5月13日の一般公開を前にして12日には取材陣や招待者を中心に公開された。自分も一足先に冒険者としてリアル「ドラゴンクエスト」を体験する事ができたのでお伝えしていきたい。

【ストーリー】

はるか昔。

 アレフガルドを恐怖に陥れた竜王。かつてその地は、竜王に率いられた魔物に埋め尽くされた。その危機を救ったのは、勇者ロトの血を引く青年。彼によって竜王は封印された。

 しかし今、また竜王が復活を遂げようとしている。迷宮の奥深く。まだわずかなものしか気づいていない深淵で、竜王は刻々と復活の時を待っている。

 さあ、あなたは、この「竜王の迷宮」に仲間と潜り、竜王の復活を止めることができるだろうか?

【リアル脱出ゲーム×ドラゴンクエスト「竜王迷宮からの脱出」の遊び方】
これが入り口でもらえる「冒険の書」と地図。とにかくこれをフル活用することになる。何かあったらここに立ち返るべし!
冒険の起点となる「ラダトーム城」

 勇者ロトの血を引く青年により竜王が封印されて幾年月。しかしその竜王が復活すべく、暗躍していた……。物語はそんな平和なアルフガルドから始まる。1つ1つ謎を解いていきながら物語を進めていくことになる。謎解きを進めていく中で、要所要所で映像が差し挟まれ、ストーリーを盛り上げていく。何より会場にはあのフィールドで流れるおなじみの音楽が流れており、本当に自分が「ドラゴンクエスト」の世界で冒険している……ゲームの世界に入り込んだ気持ちになれ、ワクワクする。

 入場時に来場者は4人パーティに振り分けられる。事前に4人の友人と行くことが望ましいが、その場でパーティを組むこともできる。それぞれ戦士、魔法使い、僧侶、遊び人の役となり、それぞれ違った内容の「冒険の書」が手渡される。それぞれ書かれていることは全く違っていて、基本的には順番に謎を解いていく。ただ、謎を解くためのヒントは各「冒険の書」にちりばめられているため、協力して謎解きを進めていかなければならない。

 「脱出ゲーム」といえばかなり歯ごたえのある「謎解き」が用意されていることで有名だが、「竜王迷宮からの脱出」では単に謎解きばかりではない。体を使うアトラクションのような場面も用意されており、誰もが楽しめる工夫が施されている。

 さすがに問題やストーリー展開については、ネタバレになるので具体的な流れは説明できないが、用意された謎と「ドラゴンクエスト」的な物語が非常に良くマッチングしていて、「ドラゴンクエスト」ファンなら盛り上がること間違いなしだ。基本的に「ドラゴンクエストI」から「III」までの物語がベースになっており、ゲームの中で苦労させられた“あの謎”も上手く盛り込まれていたりして「あぁ! そうそう!!」とあまりの懐かしさに目頭が熱くなることもあるだろう。

 また前述の通り、イベント途中で流れる映像がよくできている。章ごとに物語は展開していくが、まさに王道、これぞ「ドラゴンクエスト」といった物語が展開していく。こう書いていると「煽っているなぁ」と思われるかもしれないが、ネタバレ厳禁で具体的に言えない以上、仕方ない。ただ、パーティを組んだ4名の記者陣はみな、「ドラゴンクエスト」に関する話題で会話が弾み、かなり盛り上がっていた。そういった意味では初対面の人とパーティを組んでも「ドラゴンクエスト」という共通の話題があるため、不安に思うことはないだろう。ワイワイと楽しめること請け合いだ。

 ちなみに難易度だが、冒険開始当初は難易度も低くサクサクと進行していくが、中盤以降はかなりの難易度で、詰まることも多くなる。初めは目の前にあるヒントで回答できるのだが、物語が進むといろいろな謎が絡まり合って、フラグがどんどん乱立していく。これをキチンと整理しながら解いていくのはなかなか難しい。1つポイントを挙げるとするならば、「与えられた持ち物をフル活用する!」ということ。1番のヒントは、実は手元にあることが多いのだ。

 さて、そんなこんなで「ドラゴンクエスト」の冒険の世界を体験したのだが、正直「疲れた!」の一言。もちろん、心地よい疲れであることには間違いない! しかし、謎を解いている途中で詰まり「あれ? ヒントってあっちになかったっけ?」とみんなで話しながら幕張メッセの広い空間を行ったり来たり。飲み物も持たずイベントに参加したため、のどが渇き、ヘトヘトになってしまった。かなり体力のいるイベントなので水分補給や疲れには十分気をつけていただきたい。いつの間にかリアル“ヒットポイント”がゼロになるなんて事の無いように。

 ちなみに我々記者パーティはすべてクリアするのに4時間30分くらい掛かってしまった……。これが時間が掛かりすぎなのか、そうではないのか? でも、周囲を見ていると同じ時間に始めた人たちが、同じような場所で悩んでいたので、特別時間が掛かったわけではないと思うのだが……。とにかく、明日から参加される人は、がんばって「竜王」を倒していただきたい!

こうやってみんなでワイワイ協力しながらプレイするのが「脱出ゲーム」の醍醐味!
ゲーム終盤になるとみんな座り込んであれこれ話し合う姿が見られた!
城塞都市メルキドのまえにはゴーレムが立ちはだかる。ここだけではなく、とにかくスタッフさんがなりきっていて、楽しめる!
非常に重要な施設となる「ダーマ神殿」
「雨のほこら」。あちこちに立ち寄りながら謎を解いていく
錬金術のコーナー。何かと何かを指定して何かを作ってもらうことに
カジノもあります! 遊べませんけどね……
会場のあちこちには細かく雰囲気を盛り上げる物が置かれている。そばには細かいコメントが書かれているのだが、これが「ドラゴンクエスト」ファンにとっては気分を高める面白い仕掛けの1つとなっている。あと、置かれている壺を見かけたら覗いてみよう!
フードコートには「LUIDA'S CAFE」が設置されており、特別メニューが用意されている。おなじみの「スライムまん」も食べられる

よしもと謎部、NON STYLE井上裕介さんらも挑戦! SCRAPの加藤隆生氏に聞いてみた

SCRAPの加藤隆生氏

 「リアル脱出ゲーム×ドラゴンクエスト『竜王迷宮からの脱出』」の開幕に先駆け、オープニングイベントも開催された。タレントのNON STYLE井上裕介さん、インパルスの堤下 敦さん、板倉俊之さん、大西ライオンさんらが同イベントの応援パーティに就任。魅力について語った。

 井上さんは「脱出ゲーム」の大ファンで、地方都市で開催される「脱出ゲーム」に参加するために地方遠征に繰り出すほどのファンだという。さらに「ドラゴンクエスト」のファンでもあるといい、小学校の頃から同級生だったコンビの石田 明さんの名前を入れてパーティを組んでいたというエピソードを披露。「脱出ゲーム」と「ドラゴンクエスト」がタッグを組んだ今回のイベントはかなり楽しみにしていたという。

 イベントではSCRAPの代表取締役であり、「竜王迷宮からの脱出」のゲームの制作も行なった加藤隆生氏も挨拶。「『ドラゴンクエストI』を発売日に買ってプレイした、小学校6年生の5月を今も鮮明に覚えている。(勇者を)自分で操作できるという興奮が消えたことはない」と熱く語る。現実世界を歩いていても文房具屋は「道具屋」に見え、教会では実際に生き返れると思うこともあったほど。そういった意味でも、今回の現実世界で「ドラゴンクエスト」の冒険を楽しめることは「夢が叶った」ことだという。

 加藤氏に「竜王迷宮からの脱出」の制作にまつわる苦労を伺ったところ、「ドラゴンクエスト」の世界で物語を作り上げ完成する間際まで作り上げたとき、「これは“予想できる”世界だ」ということに気付いたのだという。ファンであるが故に「ドラゴンクエスト」のイメージに縛られすぎて、ファンであればその展開が読める内容に納まっていることに気づき、そこからすべてを作り直したのだという。そこからは「僕たちの『ドラゴンクエスト』を作り上げようと思いました」ということで、様々な脱出ゲームのアイディアを盛り込むことで、納得のいく「ドラゴンクエスト」をテーマとした脱出ゲームが出来上がったという。

 以前の発表会で堀井雄二氏が「『ドラゴンクエスト』は誰もが解けることが重要」と語っていたが、「脱出ゲーム」は回答者が全体の10%という非常に難易度の高いゲームだ。この点について加藤氏に伺うと「(堀井氏の言葉は)非常にプレッシャーだった」という。しかし途中で「来場者が何度でもヒントを聞くことができる『占いババの家』というシステムを考えついたことで、『脱出ゲーム』としてのクオリティと難易度をキープした上で、誰もがクリアできる内容となった」という。

 実際、「占いババの家」は素晴らしいクオリティで、悩みに対してズバリ回答を教えてくれるわけではなく、絶妙なヒントを教えてくれる。これにより、回答にたどり着いたときの爽快感を味わうことができるのだ。加藤氏はまた「通常『脱出ゲーム』は制限時間があるが、今回はありません。どうしても自分の力で解きたい人はいくらでも粘って謎解きに挑戦していただきたい」と語っている。

イベントに参加したNON STYLE井上裕介さん
大西ライオンさんも登場
ゲーム大好きインパルスの堤下 敦さん、板倉俊之さん
「リアル脱出ゲーム×ドラゴンクエスト『竜王迷宮からの脱出』」の「応援パーティ」に就任! 4人はそのまま実際に1時間ほどプレイしていたが、さすがに「脱出ゲーム」をプレイし慣れているだけあって、すいすい進めていた
イベント後半では特別クエストが応援パーティに出題されたが、難なくクリア! 簡単にお姫様を助け出した……
助け出したお姫様とは、タレントのレディビアードさんだった! 思いっきりキスされている井上さん!
これが「占いババの家」。ズラリと占いババが並ぶ。ババだけでなく、ジジも居る(笑)。ヒントの出し方が実に絶妙で、それとなくヒントを出してくれる。何度でも利用できるので、恥ずかしがらずにどんどん通うといい

(船津稔)