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【スマホアプリ今日の1本】「Lara Croft GO」2015年のベストタイトルに選出

評価の高いスピンオフ! 古代文明の遺跡を探索するターン制パズルアクション

8月27日 配信

価格:600円(税込)

「Lara Croft GO」の3大ポイント

・2015年のベストタイトルに選出されている注目作
・チャートリアルいらずのわかりやすいパズルアクション
・良質なステージ群はさながら製作者とプレーヤーの頭脳戦

 トレジャーハンターのLara Croft(ララ・クロフト)が世界各地にある遺跡をめぐって冒険をくり広げるアクションアドベンチャー「トゥームレイダー」シリーズ。ナンバリングタイトルはもちろんのこと、さまざまなプラットフォームでリメイク作品やリブート作品を生み出してきたが、その「トゥームレイダー」シリーズのスマートフォンゲーム「Lara Croft GO」が配信されている。

 これまでの作品は一貫してアクション性の高いAVGだったが、本作はスピンオフのためか、がらりと変わってターン制のパズルアクションとなっている。ストーリーは、古代文明の遺跡を探検して、大蛇の女王にまつわる神話の謎を解くというものだ。

 本作は、The Game Awards 2015で「Best Mobile/Handheld Game」を受賞しているほか、Android向けGoogle Playでは「Best Games of 2015」に、iOS App Storeでは2015年ベストゲームに選ばれており、すこぶる評価が高い。今回はこちらのタイトルをご紹介する。

【Lara Croft GO - Launch Trailer】

仕掛けはこのとおり、一目でわかる。見つけたらとりあえず作動させて、どんな効果を持つ仕掛けなのかを確かめてみよう
探索を進めていると、ときおり巨大なヘビが姿を現す。このヘビが古代遺跡のヌシと言われる“大蛇の女王”なろだろうか?

 本作のマップはマスで構成されており、ララが1マス進むと1ターンが経過する。逆に、仕掛けを作動したり攻撃を行なったりアイテムを拾ったりしても、ターンが進むことはない。このターンという単位、実はララが1人で冒険しているときはとくに意味がなく、周囲に敵や移動する障害物があって、初めて意味が出てくるのだ。

 移動する障害物のノコギリを例に出して説明しよう。ノコギリとは特定のマスを行ったり来たりしている障害物で、ララが触れるとゲームオーバーになってしまう。ララが1マス移動すると、ノコギリも1マス移動し、これで1ターンが終了。ララがノコギリのあるマスに移動した場合は当然アウトだが、ララが「ノコギリがつぎに移動するマス」に移動した場合も、ララの行動→ノコギリの行動(ララのいるマスに移動)となってゲームオーバーになってしまうのだ。

 文章に起こすと難しく感じるかもしれないが、1度プレイしてみれば、ほんの数分で“マスで構成されたマップ”と“ターン制”という2つの基本が理解できるはず。そして、この2つの基本さえを押さえておけば、とくに難しい操作などできなくとも、本作を十二分に楽しむことができる。

 では、実際に遊んでみたプレイ感はどうなのだろうか。まず筆者が感じたのが、チュートリアルがないという部分で、最初は「不親切なゲームか」と思ってしまったが、実はそうではない。基本的な操作はタップ&スライドでララを動かすだけ。しかもアイテムや仕掛けは、マップがシンプルなこともあって、これでもかというくらいわかりやすい。難しいルールは一切なく、上で説明した2点もプレイしていれば自然とわかってくる。まるで直感的にプレイできるゲームのお手本のような作りではないか。チュートリアルがないのも特に違和感がない。

 そして肝心のパズル部分。これが秀逸のデキである。本作のパズルは、上で説明した障害物の回避と、ヘビやトカゲといった敵キャラクターをいかに倒すか(倒さずに回避して先へ進める場面もある)がメイン。「それだけ!?」と思ってしまうかもしれないが、これがじつに奥が深い。

 ヘビやトカゲはララが正面に立つと襲ってくるため、うまく回り込んで側面や背後から攻撃する必要がある。ヘビはその場から動かないので、横や後ろから近づいてヘビのいるマスに移動すれば倒せるが、複数のヘビがいる場合はそう簡単にはいかない。たとえばヘビ同士が向き合っていると、1匹倒しても(=ヘビのいるマスに移動しても)隣りのヘビから噛まれてゲームオーバーだ。アイテムや仕掛けを使い、敵の正面に立たないように注意しつつ戦わなければならないのである。

 そして、その敵キャラクターやノコギリのような障害物が、これまた心憎い配置なのだ。「なんだ、簡単やん」と思ってスイスイ進めていると思わぬ方向からガブリ。それに注意して進めていると、ノコギリと鉢合わせしてしまいザクリ。両方に注意して進めていると、今度は足元の地面が陥没してストン。

 ゲームオーバーになって本来はイライラするところなのに、やられ方があまりに小気味よすぎて思わず笑みがこぼれてしまう。むしろパズルを解いたときに、「ああ、このステージで楽しむのはもう終わりかー!」と残念に思えてくるほどの楽しさだ。

 Android/iOSの両ストアで2015年のベストタイトルに選出されているのは最初に書いたとおりだが、何より参考になるのは、プレイしたユーザーのレビューだ。Google Playではユーザーがアプリを☆1~5の5段階で評価できるが、もっとも多いのは☆5で、全体レビュー数11,000強のうちなんと8,000オーバー! 続いて多いのが、☆4で約2,000ほどだ。対して☆1~2は合計しても200を少し超えている程度である。この数字を見ても、本作がどれだけ多くのユーザーから支持を得ているかがわかるだろう。

 ジャンル的にはパズルアクションだが、基本的にアクション性はないので、難しい操作・忙しい操作が苦手という人にもオススメできる。「トゥームレイダー」のファンはもちろんのこと、頭を使うゲームが好きな人は、ぜひ一度プレイしてみよう。本作が持つシンプルにして奥深いパズル性が中毒になること間違いなしだ。

左に移動するとヘビに噛まれてしまいゲームオーバー。逆に右側は、ヘビが後ろを向いているので噛まれることはない
一度クリアしたステージは手帳に記録されて、何度でも挑戦することが可能。プレイし直してみると、新たな発見があるかも?
壁を伝うようなララ・クロフトらしい立体的な移動やモンスターを様々な武器で倒していくアクションもあり、「トゥームレイダー」らしさが随所に感じられる。シンプルにまとまり過ぎていた「Hitman GO」に比べて、プレイ中の爽快さが大幅に高まった印象だ
iTunesで購入

(平平平平)