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スマホ向けRPG「LAPLACE LINK」オープンβテストレポート

オンラインマルチプレイを実現! キャラの性格も楽しいRPG

今冬サービス予定



12月3日~12月10日オープンβテスト実施

 gloopsは、今冬サービス予定のiOS/Android向けRPG「LAPLACE LINK -ラプラスリンク-」のオープンβテストを、12月3日から12月10日まで実施した。

 本作はモバゲーでサービスされるスマホ向けブラウザゲーム。「感情を揺さぶるRPG」を目指し、ストーリーやキャラクターに強いこだわりを持って制作されている。めまぐるしく展開される「リアルタイムバトル」や、キャラクターの特徴を生かして戦う戦略性、謎に満ちたストーリー展開など、注目ポイントの多い作品だ。

 「LAPLACE LINK」は他のゲームのようなクローズドβテストを行なわず、いきなりのオープンβテストとなった。今回、オープンβテストに参加して感じた本作の感触をお伝えしていこう。

シュクナの辛辣なツッコミにニヤリ。魅力的なキャラと世界観

ゲーム画面。横するロールでキャラクターが動く。主要キャラクターはしゃべると声優によるセリフも入る
主要キャラクターに出会うと、解説がカットインされる。

 「LAPLACE LINK」の舞台は300年後の未来。世界の全ての源泉である「ラプラスの樹」という大樹が物語の大きな鍵となる。この時代の人々は、ラプラスの樹が生み出す「エーテルエネルギー」を魔法に変化する刻印「ルーン」を完成させ、魔法を活用した文明社会を築いていた。

 この世界では、魔法を消費すると、その反動で「樹獣」と呼ばれる魔物が生み出されてしまう。そしてこの樹獣を討伐することこそ、エーテルエネルギーを生成させる手段なのだ。人々は魔法を使い、デメリットである樹獣と戦い、そして魔法を使うためのエネルギーを得ていく。人々は、ラプラスの樹は、「正負循環」と呼ばれるこの一連の流れで魔法文明を築き上げていた。

 主人公の“月代イツキ”は、樹獣を討伐してエーテルエネルギーを生成する「樹獣討士」を生業とした生活をしていた。ある日、イツキは不思議な少女“シュクナ”と出逢う。それとほぼ同時に、世界に原因不明の異変が起こり、イツキは数奇な業を背負うことになってしまうのだった……。

 「LAPLACE LINK」は基本画面は横スクロール型のRPG。プレーヤーは主人公のイツキとなって物語を進めていく。最初は街の中で物語が展開する。基本的な移動は画面をスワイプすることでの左右への移動となる。序盤はチュートリアルなので、プレーヤーは指示されるまま移動し、会話をタップしていくことでどんどんストーリーが進んでいく。

 街や風景は細かく書き込まれている。重要なキャラクターが出ると紹介文が出たり、「ラプラスの樹」、「樹獣」といったキーワードはタップすると細かい解説を見ることができ、かなり世界観にこだわっているのが伝わってくる。

 そんな中で面白いのが、“キャラクターの現代風なところ”だ。イツキのちょっぴりドライなところや、シュクナの現実主義的な性格などはファンタジー風で壮大な世界観とギャップを感じる。「王道ファンタジーに現代的な風味をトッピング」というのが筆者の感じた「LAPLACE LINK」の印象だ。

 ストーリーは、キャラクター同士の掛け合いで進行していくため、非常にテンポがよく、中高生がメインターゲットの小説「ライトノベル」を読み進めるような気軽さでプレイできる。このため基本要素を詰め込む「チュートリアル」も、ストーリーに上手く溶けこませているところが上手いと感じた。

 筆者が特に気に入ったのは、シュクナの“無慈悲ぶり”である。イツキやイツキの先輩であり仲間となる「ユウト」の言葉を、シュクナが毒気たっぷりの返しで叩き切るシーンには、思わず笑ってしまった。「この娘、人気出るわ……」と、そのスター性を序盤で強く感じてしまった。

【楽しいキャラクター達の掛け合い】
さらっとキツイことを言っちゃうシュクナさん。イツキ、お前まで……
街の人との何気ない会話も本作の魅力
各用語の解説も
街中は左右にスワイプして移動。横スクロールアクションのような感覚だ
クエストにはメインとサブがあり、本筋のストーリーはメインをクリアすることで進んでいく

結構骨太? しっかりとした戦略が求められるリアルタイムバトル

戦闘では最大3キャラクターが参加できる
ブレイクを狙って一気に勝負を決めろ

 世界観とキャラクターに加え、「バトル」にも魅力を感じた。「LAPLACE LINK」のバトルはアクション要素を含んだリアルタイム性の強いシステムとなっている。

 戦闘ではモンスターと自キャラが表示されるバトルフィールド画面となり、プレーヤーはタップした場所にキャラクターを移動させることができる。単純に足を止めた殴り合いではなく、キャラクターの“立ち位置”が重要な意味を持つ。状況やタイミングを視野に入れた、しっかりとした戦略が求められるのだ。

 重要になってくるのが、キャラクターの“特性”だ。キャラクターは攻撃に特化した「アタッカー」、ボスを“ブレイク”させる「ブレイカー」、味方を回復させる「キュアラ―」、高い防御力でボスを引き付ける「ディフェンダー」といった特性が与えられている。ブレイクというのは強敵に設定されている「ブレイクゲージ」がいっぱいになった状態。ブレイクすると敵キャラクターはひっくり返り一定時間攻撃を集中できる。

 キャラクターの特性としては、イツキがブレイカー、シュクナがアタッカー、ユウトがディフェンダー、ハルカがキュアラ―となっている。戦闘では、これらロールの特性を念頭に置いて戦略を立てていく。ただし、パーティは3人編成なので、上記のロールを全て組み込ませることはできない。また、1つのHPをパーティメンバーで共有しているところもチェックポイント。キュアラ―を狙い撃ちにされてあっという間に全滅なんてこともありえるからだ。プレーヤーの戦略を追求できるシステムだ。

 筆者は、最初は何も考えずイツキでバシバシ切りまくってるだけだったのだが、強敵をそんな単純な戦法で倒せるわけもなく、あっという間に全滅してしまった。そりゃそうだよな……ということで、ブレイク狙いの作戦で挑んだら、思いの外あっさり勝ててしまった。本作はボタンを押しているだけの単純なゲームではなく、戦略性を求められる作品だと感じた。

【戦闘やキャラの強化】
リアルタイムで展開する戦闘。キャラクターチェンジや、敵の攻撃のタイミングを計るなど戦略性の高さが魅力
強化やガチャなど多彩な要素が用意されている

連携重視! 4人でオンラインマルチが可能

ゲームを進めると、「マルチバトル」が可能に
ルームを作るか、ランダムで参加できる

 そして本作の大きな特徴が「マルチバトル」だ。この戦いでは仲間を募り4人で協力してボスに挑むオンラインマルチプレイができる。スマホでのブラウザゲームでMOゲームの楽しさを体験できるのだ。オープンβテストでは、レイドボス「ラングリーズ」と戦うことができた。

 マッチングは、ランダムマッチングのほか、自分がマスターとなってルームを作りフレンドを誘うこともできるほか、ナンバーを入力して特定のフレンドをプレイすることも可能。ルームではテキストチャットでメンバーと意思疎通を図ることもできるので、バトル前にじっくりと戦略を練るのもいいだろう。

 難易度はEasy、Normal、Hardから選択できる。まず最初は自分の失敗がメンバーを危険に晒してしまうかもしれないとEasyで挑戦してみた。最初はかなり緊張したが、1度勝ってバトルの難易度がそれほど高くないことがわかった後は、かなり気軽に挑戦できた。マルチバトルは報酬もシングルバトルに比べて格段に豪華なので、かなり魅力的なコンテンツになると感じた。

 筆者はブレイカーのイツキを主体で使いつつ、ダメージが蓄積されてきたらキュアラ―のハルカにチェンジして回復という戦法を基本にして攻めていた。まだキャラクター数が少ないこともあり、イツキが3人になるなど、他のプレーヤーと被ってしまうこともあったのだが、見事ボスを倒せた時の達成感は格別だった。

 Easyは割と簡単だったのだが、Normalになると、一気に手強くなる印象を受けた。3回くらい挑戦したのだが、なかなか苦戦を強いられ、勝てたのは1回。Hardに至っては、戦力に明らかな開きがあったので、今回のテストでは、勝つことはできなかった。また、最初のテストと言うこともあってメンバーは少し集まりにくかった。メンバーが集まらずルームから出てしまうこともあった。プレーヤーを集める施策が必要かもしれないとも感じた。

 今回のオープンβで筆者はかなり楽しめた。キャラクターの掛け合いにツッコミを入れてみたり、マルチプレイを楽しんだりと、まだテストのコンテンツであるが結構遊びごたえを感じた。ブラウザゲームのためかキャラクターの動きがもっさりしているのと、読み込み回数が多い部分は若干気になったが、こういった点は正式サービスまでには改善して欲しい。

 今回に関してはもっとプレイしたいと思った。ストーリーが気になり、もっと先の展開を見てみたかった。「LAPLACE LINK」は世界観やバトルシステムは十分に期待できるし、本格的なRPGを気軽に楽しみたいと思っている人に特にお勧めしたいタイトルだ。今後の続報にも期待して欲しい。

【マルチバトル】
4人での連携が求められる。本来は役割分担が求められるが、

(御簾納直彦)