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NEXON、「G-STAR 2015」に史上最大級のブースを出展

ファンのためのブース「Fun Park」では同人グッズ販売が大盛況

もはや1軍の貫禄! 力作ぞろいのモバイル8タイトル

家庭用やPCゲームにも引けを取らない、クオリティの高いモバイルゲームが6本試遊できた

 モバイルコーナーには、「メイプルストーリー」のモバイル完全移植を目指すAndroid/iOS用MMORPG「メイプルストーリーM」をはじめ、8タイトルが出展、そのうち6タイトルがプレイアブルで展示されていた。

 こちらもPCオンラインゲームブースに負けないバラエティに富んだラインナップ。コーエーテクモゲームズのWIN用SRPG「三國志曹操伝」のIPを使ったAndroid/iOS用オンラインSRPG「三國志曹操伝 Online」は、オールドファンには感涙ものの「英傑」シリーズ隠れた名作として知られる「三國志曹操伝」をモバイル用に新規に開発したもの。開発をしているのは「テイルズウィーバー」にも携わっていたThingsoftのイ・ドゥッキュ氏。「テイルズウィーバー」や「トキメキファンタジーラテール」で培ったドット絵の技術で、往年の雰囲気を壊すことなく現代にあったゲームを作っている。

 Android/iOS用MMORPG「野生の地:Durango」は、「マビノギ」を開発したディレクター、イ・ウンソク氏の最新作で、恐竜の闊歩する先史時代に迷い込んだ現代人のサバイバルを描く自由度の高いゲームだ。本作についてはこちらに詳しい記事を掲載しているので、合わせてご一読願いたい。

 NEXONが欧米のスタジオとパートナー契約を結ぶ「Nexon Devepopers Conference for Partners(NDCP)」のパートナー企業が開発した「レガシークエスト」は、主人公キャラが死んだあと、能力や外見を次世代に引き継ぎながら冒険するというアクションゲーム。設置型の爆弾など、個性的な攻撃方法がクセになる。現在は開発中で、来年の第一四半期に韓国でのサービス開始を目指している。

 「マビノギ」の世界観を使った本格的なカードゲーム「マビノギデュエル」と美少女が乗るメカを操作するSRPGという韓国では珍しいギャルゲージャンルの「M.O.E(Master of Eternity)」は映像のみの出展だった。

 Kakao全盛期ほどではないが、「G-star 2015」にも多くのモバイルゲームが出展されており、韓国でもモバイルゲームはすっかりスタンダードなものになっている。「野生の地:Durango」のような大作感のあるMMORPGが、PCではなくモバイルをプラットフォームとして登場してくることに時代の移り変わりを感じた。

【モバイルゲームブース】
「メイプルストーリーM」は街付近のマップでのソロプレイとレイドを体験することができた
「三國志曹操伝 Online」は「テイルズウィーバー」の開発者が製作中だ
コーエーテクモゲームズのIPを使った「三國志曹操伝 Online」は、プレス発表会で日本語バージョンを遊ぶことができた
恐竜時代を自由に生きるMMORPG「野生の地:Durango」は序盤のチュートリアルのみプレイできた
オーストリアのデベロッパーが開発したアクションRPG「レガシークエスト」はバトル部分だけを遊べる特別版で出展
美少女の操縦するメカを操作するSPRG「M.O.E」はプロモーション映像のみの出展
「HIT」は30秒のTVCM用シネマチックトレーラーが流れていた
サービスの近い「HIT」は会場内外のあちこちでプロモーションが行なわれていた

ファンのためのブース「Fun Park」では同人グッズ販売が大盛況

同人グッズが並ぶ「Fun Park」。どれも力作ぞろいだった

 今回、筆者が一番驚いたのは実は「Fun Parkゾーン」だ。ここでは「マビノギ」や「アラド戦記」などNEXONのIPを使った二次創作グッズ、いわゆる同人グッズのマーケットが開催されていた。商品はペーパークラフトやミニクッション、マグカップなどのグッズから同人誌やイラストまで実に多彩。ブースの数は30で、4日間で合計60のサークルが参加する。2日目にはこのブースにも30分待ちの行列ができていた。

 ライセンスを使ってもいいタイトルは「マビノギ」、「マビノギ英雄伝」、「アラド戦記」、「メイプルストーリー」、「メイプルストーリー2」、「Cyphers」の6タイトル。キャラクター性のつよいこれらのタイトルは、クリエイティブなファン活動をやりやすいのだろう。ちなみに販売している人も、商品も女性向けが多かった。

 オフィシャルなブースの片隅で同人グッズを販売という光景は、日本ではまず考えられないが、海外のゲームショウではたまにファンのためにスペースを用意しているのを見かける。「WoW」のブース内で同人イラストレーターが画集のサイン会をしていたし、ドイツのGamescomでも同人誌販売コーナーがあった。

 NEXONの活動もそういったファン支援の一環だ。NEXONでは今後もサブカルチャーとしてのファン活動を今後も支援していくということだ。今回、ブースを回って、韓国にもずいぶん“キャラ萌え”という文化が浸透してきたな、と感じた。筆者はずっと、韓国人はモデル系美女が好きで、萌え系はあまり好まないのかと思っていたが、どうやらそうでもないようだ。

 またモバイルゾーンの横には、恒例のカフェテリアが作られた。商品は「メイプルストーリー」や「マビノギ」などNEXONの人気ゲームの中に出てくるアイテムの名前を冠したドリンク類。その隣にサムスンがスポンサードするGEAR VRの体験コーナーがあり、どちらにも長蛇の列ができていた。

【Fun Parkゾーン&カフェテリア】
下段にある小さなイラストは、すべてファンアート。奥にはファン手作りのクラフトもあった
グッズとともに同人誌も販売されていた。ちなみに作家は女性の人だった
キャンドルや、アクセサリーなど手作り感のあるものからプロっぽいものまでここにしかない商品が並んでいた
巨大なメイプルキノコ。時々元気に跳ねていた。外にももう1匹徘徊していた
カフェテラスのメニュー。「マビノギ」や「メイプルストーリー」など人気タイトルのアイテムを模している
「Cyphers」のドリンク、正体はコーラ

(石井聡)