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「ソフィーのアトリエ ~不思議な本の錬金術士~」がついに完成

2人のイラストレーターを起用したアトリエシリーズの新スタンダード

11月19日 発売予定

価格:
6,800円(PS4/3、通常版・税別)
9,800円(PS4/3、プレミアムボックス・税別)
6,000円(PS4/3、ダウンロード版・税別)
5,800円(PSVita、通常版・税別)
8,800円(PSVita、プレミアムボックス・税別)
5,143円(PSVita、ダウンロード版・税別)

コーエーテクモゲームスの鯉沼久史代表取締役社長
「ソフィーのアトリエ」の井上忠信総合プロデューサー
「ソフィーのアトリエ」の岡村佳人ディレクター

 コーエーテクモゲームスは、11月19日発売予定のプレイステーション 4/3/PlayStation Vita用錬金術再生RPG「ソフィーのアトリエ~不思議な本の錬金術士~」の発表会を、同社において開催した。

 「ソフィーのアトリエ」はガスト制作のRPGシリーズの最新作。実に15年も続いている長寿シリーズだが、今作ではアトリエシリーズ初のマルチプラットフォーム、2名のイラストレーターを起用して制作されるなど、意欲作となっている。

 岡村佳人ディレクターは、新作について「新しいシリーズの1作目にしてアトリエの新スタンダードを確立する」と切り出した。自然があふれたファンタジー世界での少女の日常を描くという点ではシリーズの良さを引き継ぎながらも、世界観を一新。ゲームシステム的には、前作に続き時間の経過を導入し、天候なども変化していく中でフィールドがいつも同じ状態ではなく、常に変わり続けていくという。もちろん状況によって採取できるアイテムも変われば、登場モンスターも変化する。

 「アトリエ」シリーズと言えば、レシピを入手してアイテムを調合し新しいアイテムを作り上げるのが大きな醍醐味だが、今回はプレーヤーの行動によって「新しいレシピを発想する」というシステムが採用されている。また、調合も数字を見せるのではなくパネルを組み合わせるなど視覚的になっている。

 「ソフィーのアトリエ」では、このほかの特徴として「ドールメイク」と呼ばれるシステムが用意されている。ソフィーの相棒とも癒える人形のキャラクター「プラフタ」が登場するが、このプラフタに錬金術のアイテムを取り付けていくことで、見た目だけでなく能力も変化していく。取り付けるアイテムにより性能が変化し、戦闘でより活躍するようになるという。

 戦闘シーンでも変化が見られる。ロジカルターンバトルと呼ばれるシステムが採用されており、参戦しているキャラクターの行動の順番と「何をさせるか」を戦略的に組み立てて設定してバトルに挑む。敵がどのような順番で攻めてくるかを考えながら戦う戦略性の高いバトルになっているという。さらに、これまで調合システムで作ったアイテムはプレーヤーしか身につけることができなかったが、全員が装備できるようになるなど、様々な変化が見られるようだ。

 バトルでは、サポートシステムの演出も強化され、キャラクターの組み合わせやキャラクターが身につけた調合アイテムでも演出が変わっていくという。

【プロモーションビデオ第2弾】

プラフタに様々な機能を付け加えていく「ドールメイク」
取り付けるものによってプラフタの能力も変わってくる
ロジカルターンバトルで戦略性が増している
各種イベントなども予定されている

2人のイラストレーター、NOCOさんとゆーげんさんがこだわりを語る。

 「ソフィーのアトリエ」では、NOCOさんとゆーげんさんの2人のイラストレーターが参加している。岡村ディレクターは、「(新しいシリーズの)1作目ということで、新しいアトリエの世界をより広く表現したかった。その場所に住んでいるキャラクターをNOCOさんに、外から来たキャラクターをゆーげんさんにそれぞれ描いてもらった。違う世界のキャラクターを2人のイラストレーターさんにそれぞれのイメージを表現してもらい、思い通りの世界を描けた」と起用の意図を説明。

 主人公のソフィーをはじめ幼馴染みなど、舞台となる場所に元から住んでいる住人を描いたのがNOCOさん。NOCOさんは、ソフィーをはじめ主人公にとって身近な人のデザインを手がけ、プレーヤーにとっても親しみのある人目指してデザイン。ソフィーの幼馴染みの1人「モニカ・エルメンライヒ」は、騎士を目指す強そうな部分と親しみやすい部分をバランス取りながら描かれている。そんな中、特に頑張って描いたキャラクターは、自分の趣味が出ているという「ハロル・ジーメンス」。

 しかし、やはり1番重要なのは主人公キャラのソフィー。15案ほど出した中から採用されたのが正式デザインとなっている。細部までこだわって描かれており、細かい作業が行えるよう右手は素手、一方で左手は劇薬を扱うため手袋をするなど、設定も設定も徹底的に作り上げられている。

 また、変身前は地味、変身後はキラキラ可愛らしいデザインとなっているが、主人公だけに変身前も地味になりすぎないように気を配ったという。カラーリングなど工夫しながら、あれでもないこれでもないと制作が続けられ、多くの話し合いの場が持たれた末に完成したという。

 一方で「外の世界」を担当したゆーげんさんは、MOCOさんとは一転してチャレンジングなデザインになっている。担当したキャラクターは外の世界から旅してこの町にやってきたので、人間的に苦労しているような雰囲気が出ている。エスキモーの服装などが取り入れられた「アトミナ」や、エジプト文明を意識したメクレットが好きなキャラクターだとか。

 そして最も重要なのが「プラフタ」。初めは本棚にしまわれていた古い本が。ある出来事をきっかけに人の姿を得る。デザインのベースは欧州の古い陶器人形。まっさらなイメージから、ソフィーと出会って世界のことを吸収していく雰囲気が良く出ている。

ソフィーは中の世界、プラフタは外から来たキャラクターという設定が良く現われているイラスト

右がプラフタ達を手がけたゆーげんさん、中央がソフィー達を描いたMOCOさん

MOCOさん描いたキャラクター達
変身前のソフィー。地味な雰囲気にデザインされているという
ゆーげんさんが描いたキャラクター達
物語で大きな存在感を放っているプラフタ
デザインに苦労した「モニカ・エルメンライヒ」
「ハロル・ジーメンス」はMOCOさんの好みが反映されているとか

ソフィー役の相坂優歌さんとオスカー役の山下誠一郎さんが登場!

恰幅のいいオスカーだが、以外に繊細な性格なのだという

 発表会の後半では、ソフィー役の相坂優歌さんとオスカー役の山下誠一郎さんが登場。相坂さんは東京ゲームショウ2015のステージに続き、ソフィーのコスプレで登場。ソフィーは、元気なキャラクター。錬金術士になるという強い意志を持っており、元気なイメージで演じられている。

 オスカー・ベールマーは、腕白な少年のイメージが強いが、中身は意外に繊細だとか。台本には挫折や困難を乗り越えていく話もあるという。山本さんは、中身のピュアな部分をそのまま出して演技してと言われ、自然に演技できるようになったという。愛されキャラだが、男らしい部分を感じられるイベントも用意されているとか。

 トークショーの後では、発表会オリジナルのアフレコも行なわれた。ゲームの音声収録は単独で行なわれることが多く、今回もキャラクター同士の掛け合いははじめてとか。にもかかわらずきちんと役に入って、「ソフィーのアトリエ」の世界観を紡ぎ上げていた。

 最後に岡村ディレクターは「(完成が)だいぶ遅くなったが新しい『アトリエ』をお届けできる。新しいシリーズの1作目ということで、これまでプレイしてきた人も、これまでプレイしたことのない新しい人にも楽しんで欲しいので、手にとって頂ければと思います」と語り締めくくった。

右からMOCOさん、オスカー役の山下誠一郎さん、ソフィー役の相坂優歌さん
相坂さんと山下さんによる公開アフレコも行なわれた

【スクリーンショット】
ソフィーとプラフタ
時間の概念があるため、昼と夜では店が閉まるなど様々なフィールドの変化が見られる

(船津稔)