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「ドラゴンクエストビルダーズ」メディアセッション
堀井氏「物を作る楽しみを徐々にわかってもらいたい!」
(2015/9/17 20:10)
「東京ゲームショウ 2015」のソニー・コンピュータエンタテインメント・アジアブースにて行なわれた、スクウェア・エニックス「ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ」のメディアセッション。世界初となるプレイアブル出展が注目をあつめるなか、ステージには「ドラゴンクエスト」シリーズの産みの親である堀井雄二氏とプロデューサーの藤本則義氏がプレゼンターとして登壇した。
制作の経緯をきかれた藤本氏は「企画が立ち上がったのは今から1年半以上前。今でこそサンドボックス型ゲームは浸透しているが、当時は一部のユーザーのみに遊ばれていたジャンル。日本語でいうと砂場遊び。ゲームの目的は特に決められておらず、自分で好きなように遊ぶ。それと『ドラゴンクエスト』を融合させ、世界を自由に作り変えられたら面白いだろうなと思って立ち上げた」と説明。
堀井氏は「物を作るっていうのは、とても楽しい作業だと思うんですよ。でもね、何でも自由に作っていいっていわれると逆にとまどっちゃう。それでも初心者に『こういうふうに楽しいよ』ってことで、このゲームでも色々な工夫をして“物を作る楽しみを徐々にわかってもらおう!”ということで作りました」という。舞台設定は、初代「ドラゴンクエスト」で竜王の罠により荒廃したアレフガルドの大地。これを自分流に復興させ、最後は竜王を倒すのがゲームの目的。クリア後も自由に世界を作っていける。
初代ゲーム画面の印象をきかれた堀井氏は「海や壁のパーツとか、ブロックパターンを1個ずつ置きながら作っていった」と当時を振り返る。ゲーム内でユーザーがやることは、ある意味それとほぼ一緒といえる。なお、ジャンル名“ブロックメイクRPG”の発案者は堀井氏で、藤井氏によれば「元々はアクションRPGやサンドボックスRPGなど色々考えたが、堀井さんが一言『ブロックで作るんだからブロックメイクでいいんじゃないの。ブロックで自由に世界を作り変えていくRPGだよね」と、シンプルに考えてスッと生まれてきた表現だという。
実機によるデモプレイは、時間の都合から「フィールド探索」と「物や家を作る」の2点にフォーカス。メルキド跡地で、地形を変えつつ素材を集めていく。集めた素材は画面下のアイコンで一目瞭然。数量もすぐわかる。地形だけでなく、スライムなどのモンスターを倒すことでも素材が手に入る。なお、画面左上にパン型のバー「食料ゲージ」があり、これが減るとヒットポイントも減ってしまう。建築用の素材だけではなく、生きるための食料も必要というわけ。また、作業台では素材をもとにさまざまなアイテムが作成可能。ここでは、花のみつから傷薬、スライムを倒して得た青い油からたいまつを作る過程が披露された。
ここで藤本氏は、家の作り方を説明。家と認識させるには、高さ2段の壁による囲い、室内の光源(この場合は火)、扉が必要。屋根や窓はなくても家と認識されるが、あくまでも最低限。家を作るのはいいが、ちょっと難しそう。そんな人のために、本作には「設計図」が用意されている。地面に敷くことができ、これをもとに素材を配置していけば、誰でもすぐ家が建てられる。なお、作った家がどういうものかはCPU側が自動認識。質素な室内の作業台を設置した家は「原始生活の工房」と認識されていた。
街中の家を増やすと、新たな村人が出現し勝手に居つく。室内に設置した施設が住人の行動に影響を与えるといい、たとえば作業台があれば作ったものを収納箱に入れてくれるようになる。
本作には昼夜の概念があり、夜になると暗くなり周囲が見づらくなる。ここで役立つのがたいまつで、地面につきたてて光源を確保しながら先に進む方法を披露。なお、俯瞰視点に切り替えることで周辺地形など広範囲を確認することも可能となっていた。池を掘って水路を作ったり、足場を作って高い山脈を超えたり、山を掘り進んでトンネルを掘る、何かに閉じ込められた村人など、見ているだけでワクワクするシーンが畳み掛けるように披露される。なお、フィールドには他の誰かが作ったと推察される半壊した家屋のようなものもあり、そこでクエストが発生することもあるという。
スクウェア・エニックスは、一般公開日に学校の授業形式でゲームの魅力をアピール。来場者には「ドラゴンクエストビルダーズ」トートバッグがプレゼントされる。期待している人はもちろん、興味がある方はぜひチェックしていただきたい。
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