ニュース
「ドラゴンクエスト夏祭り 2015」開催。最新情報からゲームの楽しみ方までお伝え!
「version 3.1 -聖炎の解放者-」は8月24日を予定
(2015/8/1 21:32)
スクウェア・エニックスは8月1日、3周年を迎えるMMORPG「ドラゴンクエストX」(DQⅩ)のファン感謝イベント「ドラゴンクエスト夏祭り 2015」を開催した。2,000席はある舞浜アンフィシアターを会場として設定したにもかかわらず、チケット応募者はかなりの数に上り、チケットの抽選倍率は5倍に達しさらには追加の席を確保するに至ったという人気ぶり。ステージだけで休憩時間も含めて約7時間近い長丁場にもかかわらず来場者のテンションは変わらず高く、最後までとことん「ドラゴンクエストX」を楽しみ尽くすイベントとなった。
舞浜アンフィシアター内にはカフェスペース「LUIDA'S CAFE」やグッズ販売コーナーも設置され大盛況。グッズ販売コーナーは60分待ちもざらで、一時期は120分待ちにまで達した。そしてメイン会場の舞浜アンフィシアターでは各種ステージイベントが開催され、豪華ゲストを迎え様々なポロリ情報なども加え、多様な新情報が発表された。
まずはイベントに登場したのは「DQⅩ」の制作陣で、シリーズのゲームデザイナー堀井雄二氏を筆頭に、プロデューサーの齊藤陽介氏、チーフプランナーの安西崇氏、ディレクターの齋藤力氏を中心にタレントのケンドーコバヤシさん達で「ドラゴンクエストX いにしえの竜の伝承 version 3.1 -聖炎の解放者-」の紹介が行なわれた。
「version 3.1 -聖炎の解放者-」は8月24日を予定
まずは「version 3.1 -聖炎の解放者-」の紹介が行なわれた。新情報が詰まったプロモーション映像が流され、これに解説を加えるということで進められた。まず気になるサービスの開始は8月24日を予定。アップデートに関しては「ドラゴンクエスト夏祭り2015」のニコニコ生放送のタイムシフトで確認することができるが、詳細な情報については8月21日頃に公開予定となっている。
今回の夏祭りがコンテンツが豊富に詰まっていたこともあって、かなり時間がタイトで、発表後半についてはかなり駆け足での紹介となっている。
燃えさかる炎に包まれた「竜族の聖都エジャルナ」を舞台に新たなるダンジョン、新たなる物語が展開。新モンスター、新武器も豊富に用意されている。転生モンスターのエンゼルアーマーやバトルアックスから転生したパラディノスも登場し、倒すことで関連する装備品を入手することも可能かもしれないという。
アップデートの一部を列挙していくと、「王家の迷宮」では「冥府の世界」に迷い込むことがあるなど2点の新要素を追加、「輝石のベルト」の進化、なかまモンスターとのパーティ同盟バトル、「不思議の魔塔」に不思議のカードが登場、ハウジングにおいて壁掛け家具が登場し、壁に写真などが掲げられるようになった。またモンスター討伐100種類毎にちいさなメダルがプレゼントされ、かなりの枚数が一挙に入手できるようになる。すごろくに関しても、新マップや新職業が登場し、マッチング機能も追加となる。
また、RMT業者対策としての意味もあるという「汗と涙の結晶クエスト」の2話が登場する。装備品を使えば使うほど使い込み度が上がり、100になると素材屋で汗と涙の結晶を取り出すことができるが、この上限個数を調査の元、多くすると言う。結晶の値段が上がるが、大量に装備品を扱うRMT業者対策として考えているという。ただし、これに参加できるのは「Version 2」のラスボスを倒したユーザーのみ。これはRMT業者が時間を要するストーリーを進行させる行為を苦手としているためだという。
このほかでは、毎回行なわれる「とくぎの変更」についても触れられた。今回はパラディンガードの効果時間を延ばすといったパラディンを中心に諸策が講じられているという。
あかほりさとる氏の「ポーリーランド2」を公開
いくつかあったコーナーの中でも、特に来場者の耳目を引いていたのがこの「ポーリーランド2」公開のコーナー。これは作家のあかほりさとる氏が半年をかけて作り上げた、アイディアの結晶とも言えるハウジングの数々だ。
全てがストーリー仕立てとなっており、1番初めの屋敷で恋人がさらわれたところからそれぞれの屋敷でテーマが設定されており、驚きの這う陣度デザイン画公開されている。猫の置物が何体か置かれており、その果てに隠し部屋が置かれていたり、ありとあらゆる明かりが集められた美しい屋敷、屋敷に入ると孤島の真ん中にいるかのように錯覚させられる屋敷……などなど、あらん限りの素材をあつめ、技術的に限界のある中、作り込んである。
後半のコーナーでは、ハウジングのための涙ぐましい努力の数々の逸話も飛び出した。たとえばあかほり氏はいくつものアカウントを持ち、全ての種族のキャラクターを持つ。理由は1つ。家具1つを設置しても種族による慎重さから見栄えが違うため、全ての種族でチェックするのだという。これを聞いた他のゲストからは「それって、デバックですよ」とあきれ気味に突っ込まれていた。しかしあかほり氏のすごいところは、それを聞いてもしれっと「そうですよ」と苦もなく受け答えしてしまうところ。プロが本気で遊ぶとはこういうことだと感心させられる。
一方で締め切りをぶっちぎってハウジングに没頭していたら、編集者が「ドラゴンクエストX」にアクセスし問い詰められたなど、熱い(?)伝説には枚挙にいとまがないようだ。
これらのハウジングが置かれた住所は公開されているので、ぜひとも1度訪れて欲しい。
ラストは齋藤力ディレクターの質問への返答コーナー
ラストのコーナーはリッキーこと齋藤力ディレクターが質問に答えるコーナーだ。「『version 3.0』は内容がスカスカだ」という意見に対して、自分たちの力が及ばなかったと自己反省して見せ、細かい指摘に対して具体的に方針と展望を示して見せた。
同じスクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジーXIV」を手がける吉田直樹氏にも通ずると思うが、ユーザーに真摯に向き合い隠すことなくキチンと方針を伝える姿勢こそがコンテンツを支え、ユーザーが長く付いてくる秘訣となっていると感じた。実際会場からだけでなく、流されているニコニコ生放送のコメントもあれることなく、前向きな意見が多かった。
話題によっては「version 3.2」にも話題が及んだが、逆にユーザーが齋藤力ディレクターを気遣うコメントも見られ、そういった意味では、まだまだ末永く「ドラゴンクエストX」はユーザーを楽しませ続けてくれそうだ。
最後の挨拶で堀井雄二氏は「『ドラゴンクエスト XI 過ぎ去りし時を求めて』を遊び尽くして寂しくなったら『ドラゴンクエストX』に帰ってきて欲しい」と語りかけ大きな拍手を受けていた。来年は30周年ということで、「ドラゴンクエストX」でもイベントを行ないたいと堀井氏は続け、来年も変わらず大いに盛り上がりそうな予感を秘めてイベントは終了した。