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遠藤雅伸氏が、2つのネットアンケートでゲームデザインを研究

「人生で最も好きなゲームは?」、「何故ゲームをやめたのか?」

 「ゼビウス」や「ドルアーガの塔」の生みの親として知られる遠藤雅伸氏が主宰する、東京工芸大学遠藤雅伸研究室では、今後の新しいゲームデザインの指標とするために、ユーザー行動に関する2つの学術調査を行なっている。調査方法はネットアンケートで、下記遠藤研究室の調査ページより参加できる。

ネットアンケートでゲームデザインを研究

 1つめは「人生で最も好きな(記憶に残る)ゲームに関する調査」で、日本ではどんなゲームが愛されているのか? その原因を、ゲームをプレイし始めた時期、そのゲームに惹かれた理由、そして今でもプレイしているか? という項目から明らかにする。売上の拡大だけを考えるゲームと対比する、“記憶に残るゲーム”を作るために何をすればいいのか。日本のゲームプレーヤーに響くゲームのエッセンスを浮き彫りにしていくことを目的としている。

 2つめは「ゲームの離脱理由に関する調査」。せっかく面白くプレイしていたゲームを、途中でやめてしまう原因は何か? より遊び続けられる、よりゲームをプレイし尽せるために、ゲームデザインが排除すべき問題は何なのか。昨年行なわれた調査で明らかになった「ゲームをやめる要因」を元に、今回は実際にはどのくらいの人が各要因でやめているのかを明らかにする。

 ゲーム研究の世界では「ライフスタイルの変化」がゲームをやめる1番の原因と言われているが、これはゲームデザインを工夫しても取り除くことができない。逆に理不尽なゲームデザインのおかげで諦めなければならない原因が特定できれば、今までのゲームの文法という常識に囚われずに、新しいゲームデザインに挑戦するクリエイターには貴重なデータとなるだろう。

(勝田哲也)