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次世代感たっぷりタイトル続々!SCEAカンファレンスレポート
「トリコ」はじめ、PS4エクスクルーシブタイトルに大注目!
(2015/6/16 19:06)
現地時間の6月15日、SCEAによるプレスカンファレンスが開催され、今年から来年にかけてプレイステーション 4で展開される注目作品が一挙に披露された。
トップニュースとなるのはやはり、今回PS4版の映像が初めて披露された「The Last Guardian(邦題:人喰いの大鷲トリコ)」の2016年リリースがアナウンスされたことだろう。2007年の開発開始から足掛け8年、一時は開発中止も噂されたSCE Japan Studioの待望作が、PS4で遂に結実する。
次いで大きな注目を集めたのが、元セガのゲームクリエイターである鈴木裕氏による「シェンムーIII」のKickStarterプロジェクトキックオフ宣言だ。元はドリームキャストで鮮烈な影響を業界に与えた超大作を、PS4/PCで本格リブートする計画は、会場の大きなどよめきを呼んだ。プレスカンファレンスと同時にスタートしたKickStarterキャンペーンは猛烈な勢いで投資を集めており、本稿執筆時点で既に日本円で2億円を越えている(https://www.kickstarter.com/projects/ysnet/shenmue-3/)。
この他海外タイトルはオープンワールドとダイナミックな表現に磨きがかかっており、次世代感溢れる内容のものが多く披露された。PS4の持つパワーがこの世代で100%引き出されるようになったという印象だ。
まさに“収穫期”に差し掛かったPS4。大いに盛り上がったプレスカンファレンスで取り上げられたPS4エクスクルーシブタイトルを一挙にご紹介していこう。
次世代を感じさせるPS4専用タイトルが続々!
・「The Last Guardian(邦題:人喰いの大鷲トリコ)」
本作が2016年にPS4でリリースされるとの知らせは、満場の大歓声を呼んだ。SCE Japan Studioが手がける本作は、PS2を代表する作品「ICO」、「ワンダと巨像」を手がけた上田文人氏が監督・ゲームデザインを担当し、2007年より開発が進められている作品だ。当初はPS3で発売される見込みであったが、長引く開発によりプロジェクトの中止も噂されていただけに、ここにきての正式発表は非常に大きなサプライズとなった。
本作は、複数の動物の特徴を有する鵺のごとき巨獣「トリコ」と、小さな少年が二人三脚で進んでいくアクションアドベンチャーだ。会場で披露されたゲームプレイ映像では、巨大な遺跡のような建築物を舞台に、少年がトリコを足場にしたり、あるいは少年がトリコのために足場を作ったり、障害物をどかしたりと、1人と1匹が助けあいながら足元の悪いステージを進んでいく様子が確認できた。
次々に崩落するブロックや、トリコの重みで傾いていく木造の足場など、ステージ内の構造がリアルタイムに変化していく様子は、PS4の性能があってはじめて満足いくクオリティに仕上がったと見られるほどの緻密さとダイナミックさを兼ね備えている。
開発開始から8年以上、長く待たされた甲斐のあるゲームに仕上がることを期待しよう。
・「Horizon: Zero Dawn」
PS3からPS4を通じて「Killzone」シリーズを手がけてきたGuerrilla Gamesが放つ完全新規タイトル「Horizon: Zero Dawn」は、まさに次世代機パワーを感じさせるPS4専用タイトルだ。
本作は、高度に発展した文明社会が崩壊し、長い長い時間を経た世界が舞台。かつての高層ビルなどの人口物は完全に風化し、世界は鬱蒼とした自然に包まれている。そんななかで、原始的生活を送る人類と、古代テクノロジーで生まれた恐竜型の機械生命体が壮絶なバトルを繰り広げる……という作品のようだ。
登場するキャラクターや、世界の雰囲気は荘厳なファンタジー世界を思わせ、キャラクターのアクションも非常に肉体的でダイナミック。巨大な恐竜マシンに接近戦を挑み、弓を武器に戦う。絶望的な戦力差だが、恐竜の各パーツを的確に破壊していくことで死闘をものにしていく。
このプロセスで描かれる、部位破壊表現のディティールとダイナミックさが素晴らしい。与えたダメージが敵の能力を奪い、その様子が的確にビジュアル化されていくというのは、まさに次世代ゲームの標準として待ち望まれてきた表現だろう。
広大なオープンワールドの描写も圧倒的で、PS4の性能をフルに引き出していることは間違いない。ファンタジーとSFを融合させた作風も見事だ。本作は2016年にPS4専用タイトルとして登場予定。
・「Final Fantasy VII」
スクウェア・エニックスからは大きなサプライズが用意されていた。1997年に初代PS用RPGとして発売された「Final Fantasy VII」が、PS4でフルリメイクされる。
今回披露されたのはコンセプトムービーだけで、実際に本作がどのように「FF7」の世界を再定義するかは明らかにされなかったが、後ろ姿で示された本作のヒーロー「クラウド」は完全にリアル調の描写になっており、あるいはシリーズ最新の「Final Fantasy XV」のような写実性とスケール感で、「FF7」を楽しめるものになるのかもしれない。
なお、ムービーの最後に「Play it first on PlayStation 4」と示されている通り、本作がPS4で最初に登場することは確定だが、完全にエクスクルーシブだとは明言されていなかったため、PCなど他のプラットフォームにも展開していく可能性がありそうだ。
・「World of Final Fantasy」
「FF7」リメイクのサプライズに合わせて紹介されたのが本作、「World of Final Fantasy」だ。本作は2016年にPS4とPS Vitaで発売予定。
公開されたトレイラームービーでは、コミカルなタッチで描かれたSDキャラクターたちとモンスターたちが、協力して戦っている様子を確認できる。カンファレンスではそれ以上の詳細は明かされなかったが、「ドラゴンクエストモンスターズ」のように、様々なモンスターを仲間にしたり、育成していくようなゲーム内容になるのだろうか?
PS4だけでなくPS Vitaにも展開するということで、両プラットフォームで同様のゲーム性が提供されるのか、それとも、ぞれぞれに独自の遊びが提供されるのか、といった点も気になるところだ。続報を期待したい。
・「Uncharted 4: A Thief's End」
Naughty Dogが開発するPS3時代からの看板タイトル「Uncharted」シリーズ最新作は、オープンワールドシステムとド派手なアクションで、シリーズ最高のアクションエンターテイメント大作になりそうだ。
カンファレンスの最後に披露されたリアルタイムのプレイデモでは、人通りの多い町中での銃撃戦から、オフロードカーに乗っての大暴走と、とにかく派手でスケール感たっぷりのアクションを見ることができた。
銃撃であらゆるものがバキバキに壊れていく様や、クルマで障害物をなぎ倒していく様子などは「Battlefield」シリーズを思わせるほどの派手っぷり。緻密に描かれた町中を風のように突き抜けていくと、広大な田園地帯の風景が広がっていたりと、世界の規模感も空前のレベルになりそうだ。
次世代感たっぷりの大冒険を楽しめそうな本作は、2016年3月にPS4専用タイトルとしてリリース予定。