ニュース
Tカードでリアルと連携する「TSUTAYA オンラインゲーム」誕生!
レッド・エンタテインメント新作「東京ハーレム」を名越康晃氏がアピール
(2015/4/28 19:34)
T-MEDIAホールディングスは4月28日、ゲームプラットフォーム「TSUTAYA オンラインゲーム」のサービスを開始し、概要を紹介する記者説明会を開催した。
「TSUTAYA オンラインゲーム」は、PCやスマートフォンで遊べるゲームプラットフォーム。TSUTAYAでのレンタルやTポイント提携先でのショッピングなど、実店舗でTカードを利用した際の利用履歴がゲーム側に反映されるシステムが特徴で、利用状況によって付与されるアイテムやゴールドに変化がある。Tカードを使った実際の行動がゲームに影響することで、他のゲームプラットフォームにはない「生活する楽しさ」を提供していきたいという。
会場では、ネットワーク事業全体の戦略を執行役員の山内智裕氏が紹介し、「TSUTAYA オンラインゲーム」の説明をプラットフォーム&マーケティング プロデューサーの立山聡瑠氏が行なった。
まず確認しておきたいのは、T-MEDIAホールディングスは母体となるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループの中間事業持株会社ということ。CCCはコンテンツのレンタルや販売を行なうTSUTAYAの運営を中心に、Tポイント事業、そしてネットワーク事業の3本柱で経営されている。このうちネットワーク事業を担当するのが、T-MEDIAホールディングスとなる。
「TSUTAYA オンラインゲーム」最大の強みは、5,304万人に及ぶ会員数、そして122社、店舗数にして350,727店舗というTポイントの提携先の数だ。「TSUTAYA オンラインゲーム」では手持ちのTカードを使って各店舗を利用することで、各タイトルでメリットを得られる。経験値やアイテム獲得など、ほぼすべてのタイトルでこの仕組が導入されており、提携店舗の利用でレアカードがもらえたり、有料通貨の「ゴールド」がもらえたり、といった状況を想定している。また溜まったTポイントを「ゴールド」に還元することも可能だ。
これら「提携店舗でTカードを提示して利用すると、ゲーム内に還元がある」という仕組みは、ブラウザゲーム「Tの世界」というタイトルですでに実現されている。「Tの世界」は、提携店舗でTカードを提示して利用すると、その利用履歴が参照されて、ゲーム内に建物が建てられるという街づくりゲーム。例えばガストやENEOSを利用すれば、ゲーム内にガストやENEOSを建てられる。
「TSUTAYA オンラインゲーム」ではこの仕組を発展させて、さらにリアルとゲームの連携を強化していきたい狙いがある。まずは4月28日よりβ版としてスタートし、様々な機能を加えた上で正式版を7月末頃にリリースする予定。
なおオープンを記念して、「TSUTAYA オンラインゲーム」に登録するとTポイントが最大10万ポイント当たるキャンペーンも実施されている。期間は4月28日から5月31日まで。
オリジナル作品のキラータイトルは「東京ハーレム」!
「TSUTAYA オンラインゲーム」では「100万人のWinningPost」(コーエーテクモゲームス)や「バハムートクライシス ゼロ」(コアエッジ)、「MazeMyth」(ライオンズフィルム)など既存タイトルも多く配信されているが、一方でオリジナルタイトルの制作も行なわれている。オリジナルタイトルの説明は「TSUTAYA オンラインゲーム」ゲームプロデューサーの平岡功臣氏が担当した。
中でもキラーコンテンツの筆頭となるのは、レッド・エンタテインメント開発によるPC用「東京ハーレム」。イラストレーターのゆーげん氏によって描かれた女性キャラクターが全面に押し出されたタイトル。詳細は発表されなかったが、女性キャラクターを育成していくRPGになる。
会場ではレッド・エンタテインメント代表取締役社長の名越康晃氏も登場し、本作を1つの新規コンテンツとして力を入れていくことを明かした。名越氏によれば、配信時期は「きっちり仕上げたいので遅めの夏」。少し間があくが、今から楽しみなタイトルだ。
また「東京ハーレム」が「エンタメ系」のタイトルである一方で、リアルとの連携がより強調された「O2O(Online to Offline)型」のオリジナルコンテンツも3本用意されている。
1つはファイブスターズゲームズ開発の「PROJECT-TO」。「Tの世界」をさらに発展させたような店舗経営シミュレーションで、Tカードを利用するとゲーム内に特別な商品を仕入れることができる。リアルでTカードを使用すればするほど、ゲームが進行していく仕組みとなっている。PCとスマートフォンに対応し、冬配信予定。
もう1つはモバイルファクトリーとの共同運営で展開する「にゃんこプレジデンッ!」。位置情報を使った縄張り争いゲームで、提携店舗の近くでチェックインしたり、Tカードの利用履歴でチェックインすることで、自分の縄張りを拡大していく内容となる。スマートフォン専用で、本日より配信開始されている。
そして最後が、クリーク・アンド・リバー開発の「メモリア・ナイツ」。ジャンルは「ライトディフェンスRPG」で、2頭身キャラクターの「メモリア」を集めて敵と戦っていくタイトルとなる。Tカードの利用で、特別なメモリアが入手できるかもしれないという。
現状のラインナップは以上だが、今後もタイトルは増やしていく予定。リアルとネットの連携を強化しつつ、カジュアル以上ハード未満の「ミドルコア」なタイトルも開発中だという。「TSUTAYA オンラインゲーム」が今後どれほどのインパクトを市場に残せるのか、期待しておきたい。