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【特別企画】「超合金魂 勇者王ガオガイガー」レビュー
重厚で力強いシルエット、これこそが究極の勇者王!
(2014/12/25 00:00)
ファイナルフュージョンのシークエンスを再現した合体ギミック
「超合金魂 勇者王ガオガイガー」のガオガイガーへの合体は、思わずBGMを口ずさんでしまいそうだ。説明書でもできるだけ変形合体シークエンスを再現させているのが楽しい。中でもやはりガイガーのギミックの詰め込みぶりがスゴイ。
ガイガーの腰を回転させ、腰アーマーを展開、足を合体用の形状にさせる。ガイガーの腰の後部のロック機構を1度外し、股関節を下げる。そしてガイガーの足にドリルガオーをはめ込む。このときドリル部分を前に倒すのだが、膝部分に内部メカを思わせる部分が出てくる。
次がライナーガオーとの合体だ。ここにはロック機構があり、ライナーガオーを奥まで差し込むと「ガチャ」っと音がしてラスプリングギミックでガイガーの胴体が左右に広がる。この胴体の拡張と、股関節の移動により、ガイガーとガオガイガーの身体のバランスの変化がもたらされるのだ。そしてガイガーの首ブロックをしっかりとはめ込むことでライナーガオーはしっかりとロックされる。
ステルスガオーとの合体ギミックもかなり凝っている。ステルスガオーの底部のハッチが内側に折れ曲がり、ガイガーの腕部分を収納できる“へこみ”を作るのだ。単純なパーツ差し替えにしなかったところに開発者の意地を感じる。サポートパーツも取り付けるが、ガイガーの腕部分とステルスガオーの接続部分もかなりかっちりしていて、しっかり接続される。ここからたてがみパーツの接続なのだが、ここはかなりタイトだ。
次にライナーガオーから上腕が出てくるのだが、この肩関節の複雑さは驚かされるだろう。左右が上に持ち上がり肩関節は複雑に動く。上腕をステルスガオーの下腕に接続すると拳が回転しながら出てくる。最後にアームで接続されている頭部をガイガーにかぶせてファイナルフュージョン完了、真の勇者がここに誕生するのである。
重厚で力強いシルエット、これこそが究極の勇者王!
ガオガイガーへの合体は精度が非常に高く、かっちりとしている。合体したガオガイガーを手にとっても部品が外れたりしない。「超合金魂 勇者王ガオガイガー」の全高は約26cm。ビッグサイズでしっかりした重さがある大型の商品だ。合体した姿はとても存在感がある。購入したユーザーはかなりの満足感が得られるだろう。
「超合金魂 勇者王ガオガイガー」では合体用のユニットに収納できる小型の拳パーツと、指関節全てが動く大型の拳パーツが付属している。小さめの拳も手の開閉ギミックは搭載されているが、大きな手は迫力がある。指を揃えて手のひらを正面に向けられる「プロテクトシェード」のポーズもとれる。
付属品は「ディバイディングドライバー」だ。劇中同様巨大なツールであり、刃先は光を反射させるメッキが施されてキラキラ光る。作りが細かい上に、ピストン部分が可動し、前部分がスライドするのが楽しい。構えさせると大迫力だ。
必殺技を再現できる両手を組み合わせたパーツも付属しており、「ヘルアンドヘブン」のポーズをとらせることもできる。肩の複雑な構造を最大限に活かし、さらにたてがみを可動させる。背中のシャッターも劇中通りに開き、その奥にあるブースターも確認できる。「ガオガイガーは“ヘルアンドヘブン”のポーズがとれなくちゃね!」というファンの思いを実現させている。
「超合金魂 勇者王ガオガイガー」はやはりバランスがすばらしい。複雑な変形ギミックを内蔵していながら、合体前、合体後、どちらも理想的なプロポーションだ。これだけの完成度を持った合体変形機能を持つガオガイガーの商品は今後出ないのではないだろうか。まさに“究極”といえるアイテムだ。変形は複雑だが、作りがしっかりしているので、変形合体をさせるのが楽しい。飾っておけばついじっくり見てしまい、そのギミックに思いをはせてしまう。ギミックの詰まった大型の“おもちゃ”はやはりたまらなく楽しい。
ただ、ツッコミどころとしてはだれもが「付属品の少なさ」を上げるだろう。合体ギミックを搭載せず、スタイリングとポージングにこだわった「スーパーロボット超合金 勇者王ガオガイガー」ではゾンダーコアや、必殺技のエフェクトパーツも入っていた。「超合金魂 勇者王ガオガイガー」でももう少し付属品を充実させて欲しかったところだ。
エフェクトパーツや、「ゴルディオンハンマー」、「ステルスガオーII」といった要素は追加販売といった形でのフォローは現時点ではまだ発表されていない。こちらも非常に期待している。「超合金魂 勇者王ガオガイガー」にふさわしいクオリティになることは疑っていないが、価格が気になるのも正直なところだ。
「超合金魂 勇者王ガオガイガー」はファンの期待を超えた、開発者のこだわりと意地を見せつけた商品である。持っていて、変形させてみて、飾ってみて満足が得られるのは間違いない。なにより究極のガオガイガーアイテムが“誕生”したことを喜びたい。
(C)サンライズ