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【スマホアプリ今日の1本】毛玉紳士のモフモフアクション「レオズ・フォーチュン」

主人公はヒゲの毛玉! 変わった設定とアイディアに満ちたステージが楽しい良作

10月16日 配信(iOS)

10月23日 配信(Android)

価格:500円(税込)

手も足も出ない毛玉1つで冒険するナイスミドルのレオ。年齢は重ねてそうでも体は身軽

 iOS/Android「レオズ・フォーチュン」は、まりもに目玉とヒゲが生えたような風貌の、謎のモフモフおっさんが盗まれた財産を取り戻すため、冒険を繰り広げるという変わったアクションゲームだ。

 操作は単純で、画面左側は横方向のスライド操作で左右への移動、画面右側は縦方向のスライド操作でジャンプと急降下ができる。ジャンプをすると毛玉がバッと広がり、滞空時間が伸びるという機能も兼ねる。また体を広げるため、ギミックを「押しこむ」操作にも使用できる。

 主人公のレオはどう見てもただの毛玉なのに紳士然としていて、余裕あるオジサマの態度でトラップやパズルを突破していく。グラフィックスが緻密で綺麗なので、リアルなステージの中を毛玉でヒゲのおっさんが進んでいく画面はかなりシュールな仕上がりとなっている。

 ストーリーもまた変わっていて、単純に宝を取り戻す話ならまだいいのだが、財産を奪った可能性のある親戚に直接真偽を確かめにいくという爽やかとは言い難いもの。財産を持ったがゆえにギスギスしてしまった毛玉一族の嫌ーな親戚関係がプレーヤーに徐々に明かされながら、レオは犯人と思しき親戚の家を回っていく。

 ストーリーとビジュアルについては不思議な気持ちにさせられるが、アクションゲームとしては様々なパズルが用意されており、トゲに触れないようにジャンプしたり、箱を移動させてギミックを動かしたりと、ステージごとに違うパズルが出現してプレーヤーを飽きさせない。毛玉アクションはできることが限られているが身軽にもできているため、操作していても楽しい感触だ。

 なお本作はスウェーデンの開発チーム「1337 & senri」によって制作されているが、日本語版はレオ役に「鉄腕アトム」の天馬博士役などで知られる大木民夫さんを起用している。渋くも紳士的、それでいて狡猾そうなレオが大木さんの声によって表現されており、この手の海外ゲームにしては珍しいほどしっかりとしたローカライズだと言えるだろう。

 キャラクターはレオ以外ほとんど登場しないので、本作は毛玉のおっさんとおっさんのつぶやきがたっぷり楽しめるゲームに仕上がっている。毛の流れ方や広がり方は見ていても触りたくなるくらいに繊細にできているので、毛玉紳士に興味を惹かれた方はぜひトライしていただきたい。

【スクリーンショット】
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(安田俊亮)