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発売直前に体験! 「ボーダーランズ プリシークエル」インプレッション
高く高くジャンプできる月面で、冷凍弾やレーザーを撃ちまくって4人で大暴れ!
(2014/10/15 12:00)
2Kは10月30日に発売される「ボーダーランズ プリシークエル」のメディア向け体験会を開催した。「ボーダーランズ プリシークエル」は「ボーダーランズ」と「ボーダーランズ2」の間となる物語で、惑星パンドラの“月”が舞台となる。
今回は「グラインダー」という新しいツールを稼動させるレベル15のクエストを中心に、その地域で挑戦できるサブクエスト、さらにゲーム序盤も体験することができた。さらにPS Vita版「ボーダーランズ2」にも触ることができたので、合わせて紹介したい。
ハンサムジャックと共に宇宙ステーションで戦う! そして舞台は月へ
「ボーダーランズ プリシークエル」での主な舞台は月となる。月は重力が低く、キャラクターはジャンプすると高く飛び上がり、ふんわりと着地する。月には空気がないため、キャラクターは常に酸素残量を気にして戦わなくてはならない。酸素を使うことでジャンプの高度を伸ばしたり、高いところから加速をつけて落ちることで周囲にダメージを与える攻撃もできる。
派手なガンアクション、ハチャメチャなキャラクターによるストーリー、そして「ディアブロ」のようによりよい武器を収集していく楽しさ……こういった「ボーダーランズ」シリーズならではの多彩な魅力に加え、「月面での戦い」という新しい要素を加えたのが、「ボーダーランズ プリシークエル」なのだ。本作の基本的なゲームの感触は、東京ゲームショウでレポートしているので、こちらも参照して欲しい。
今回は序盤の展開と共に、レベル15近辺の戦いを体験できた。「ボーダーランズ プリシークエル」はプレーヤーキャラクターの1人、女の傭兵である「アテナ」の“処刑”のシーンから始まる。アテナは杭に縛り付けられており、銃を突きつけられている。彼女に銃を突きつけているのは1作目の「ボーダーランズ」に登場するキャラクター達だ。彼らはアテナに対して尋問をする。そしてアテナは、「月でアテナと仲間達が体験したこと」を語り始めるのだ。
このように、「ボーダーランズ プリシークエル」は“アテナが語った話”という形になっている。アテナは「月でValut(宇宙人の遺跡)を見つけろ」という依頼を受け集められた仲間と共に月に向かうのだ。ゲーム中ことあるごとに話を聞いているキャラクターの“ツッコミ”が入るところもゲームの楽しさになっている。
さて、宇宙に向かおうとするアテナ達だが、それを聞きつけたバンデットどもがロケットを襲撃、バンデットと戦いながら大気圏を越え月の周りを周回する宇宙ステーションに向かうと、宇宙ステーションもまた謎の集団に襲われていた。プレーヤーはゲーム開始直後から激しい戦いに巻き込まれていく。四方八方から襲ってくる襲撃者、何が起きているのか訳がわからないまま進んでいくプレーヤー達の前に現われるのが「ボーダーランズ2」で悪のボスとなっている「ハンサムジャック」だ。
ハンサムジャックは「ボーダーランズ2」では傲慢な支配者として描かれるが、本作では宇宙ステーションの管理者。上司に叱責され、慌てて取り繕う1面も見せる。彼は共に戦い、そしてプレーヤー達に宇宙ステーション襲撃の黒幕を探し出す事を依頼して、月に送り出すのだ。ゲーム的には宇宙ステーションで基本的なゲームの操作法を学び、そして月面で酸素の重要度や、低重力での戦いの基礎を学ぶ。
酸素の重要さという所では、月に落ちた直後、しばらく“酸素装置なし”というとんでもなく過酷な状況で戦うことになる。徐々にHPがなくなっていく中で戦わなくてはいけないのだが、月の表面にはいくつもの小さな“裂け目”があり、ここで酸素を吸入できる。また、ドーム城の酸素フィールドを発生させる装置や、建物の中でなら呼吸できるなど、月の世界で生きるすべを学べるのだ。
ゲーム序盤は特にシリーズファンにうれしい要素が詰まっている。ハンサムジャックなどシリーズのキャラクターの登場はもちろん、いきなりロケットに乗り込んでくる無謀すぎるバンデットどもや、揃って口が悪いクラップトラップの同型機、そして戦闘続きの派手な展開と、「ボーダーランズ」が帰ってきた! という興奮が味わえる。本作がシリーズ初挑戦という人ももちろんこの派手でお馬鹿な世界観に、グッと引き込まれるだろう。
舞台は月! 低重力の浮遊感と、過激でお馬鹿なノリが楽しいシリーズ最新作
「グラインダー」という新しいツールが使える様になるレベル15のクエストは、2Kスタッフオススメのクエストだ。乗り物に乗った戦いや、巨大モンスターとの遭遇、いくつものサブクエストにも挑戦可能で、「ボーダーランズ プリシークエル」の魅力をしっかり楽しめた。
グラインダーは、不要な武器3つから、レア度の高い新しい武器を生み出せるという非常に便利なツールだが、プレーヤー達がいるステーションのものは壊れている。直すには部品が必要で、クエストでは「ブースターズ」と名乗るバンデッド達が使っているグラインダーから奪ってくる、という展開になる。敵のいる場所までは乗り物で移動する。2人乗りのバギーか、1人乗りで地上近くを滑走する「スティングレー」のどちらかを選ぶ。
乗り物に乗っているときは酸素はなくならず、乗り物についている強力な火器を使える。しかしフィールド上では月のバンデッドがバギーに乗ってきて襲ってきたり、巨大な敵が襲ってきたりと、かなり危険だ。乗り物で戦えば渡り合えるが、降りて手持ちの武器で戦うのは苦しい。「ボーダーランズ プリシークエル」のモンスターはいかにも“宇宙のモンスター”という感じなので、これまでのシリーズと雰囲気が違うのも楽しい。
ブースターズのアジトでは、“上下の戦い”に苦しめられた。敵は低重力を利用し、上に下に立体的な攻撃を繰り出してくる。敵の位置はレーダーに表示されるのだが、そっちを見ても敵が見えないのだ。敵は上からゆっくりと落ちてきながら攻撃を加えてきたりする。最初は上下に照準を動かしにくく、うまく戦えなかった。
「ボーダーランズ」シリーズの戦いは、相変わらずきつい。敵はこちらを包囲するように連携し、シールドや体力もガンガン削られる。このシリーズで大事なのは、逃げることよりも立ち向かうこと。バンバン敵を撃っていくのが生き残る道だ。今回は、特に敵を氷結させる新しい属性武器に助けられた。当たった敵は一定の確率で凍り、その間は攻撃をたたき込み放題になる。今回は4人で戦ったのだが、1、2人がこの属性の武器を持っていると、戦いはグッと楽になった。
それと、やはり協力プレイは楽しい。倒されても他のプレーヤーの助けがあれば復活できるし、瀕死の敵を倒せば「セカンドウィンド」で再び立ち上がれるのも壮快だ。今回はキャラクターのスキルの検討までは余裕がなかったが、バリバリ撃てる楽しさ、エキサイティングな戦いの感触はこれまでのシリーズのノリそのままだ。
「ボーダーランズ プリシークエル」ジャンプが重要な、アスレチック的な要素もかなり強化されている。上に乗ると高く飛び上がれる仕掛けや、酸素を消費して急降下する攻撃を使って押すスイッチなどがある。落ちたら死んでしまうマグマの裂け目をジャンプで越えたり、高い建物をジャンプで上ったり、今作では地形の仕掛けも多くなる。ブースターズのアジトでは隠し部屋を見つけるのに高い建物に上らなくてはならなかった。
こうしてパーツを手に入れグラインダーを作動させることができるようになった。このツールは武器を3つ入れると、うまくいけばレア度の高い武器が1つ生成されるというもので、武器集めの楽しさを大きく膨らませてくれる。敵や宝箱から入手できるレアアイテム「ムーンストーン」を合成に加えると、さらに良いアイテムになる確率が上がる。ただし合成できる武器は自分のレベルまでであり、武器の属性や性能が上でも、レベルが違うと威力そのものが違ってしまうので、良い武器を合成してもそれがずっと使えるわけではない。グラインダーは頻繁に使うことになりそうだ。
グラインダーのメインクエスト以外にもいくつかのサブクエストに挑戦してみた。あるクエストでは高い壁にロープでクエストアイテムがくくりつけられており、ジャンプ台で高く高くジャンプしてアイテムと重なるその瞬間だけアイテムがとれるという本作ならではの仕掛けがあった。
もう1つ挑戦したクエストは、ドリルを氷に仕掛け削った氷を持って帰るというものだったが、氷の下で眠っていた巨大モンスターを起こしてしまい、大騒ぎになるという展開になってしまった。しかも手に入れた氷を「こちらに渡してくれればいいものをやろう」というこちらを誘惑するような通信が入った。
本作ではこのように得たクエストアイテムを依頼人とは違うキャラクターに渡せるサブクエストが多いという。メインストーリーに変化はない。報酬につられて、クエストアイテムをとんでもない人物に渡してしまうのも「ボーダーランズ」らしくて、楽しい。
今回、数時間「ボーダーランズ プリシークエル」を体験したのだが、これまでのシリーズのノリそのままなのが何よりうれしかった。ぶっ飛んだシナリオをきちんと日本語化しているのは好感が持てるし、声優達がノリノリで演じているのも楽しい。なにより“月”ならではの仕掛けが面白い。「ボーダーランズ プリシークエル」はシリーズファンはもちろん、シリーズ初体験の人もオンラインで協力者を募り、ガンガンゲームを進めることで本作ならではの雰囲気をたっぷりと楽しんで欲しい。
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