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「大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-」スペシャルステージ
龍之介とホームズがタッグを組む“共同推理”の実機デモプレイをリポート!
新キャラのシャーロック・ホームズとアイリス・ワトソンを紹介。ホームズは大“迷”探偵だった!?
(2014/9/20 00:00)
カプコンのイベントステージにて行われた、2015年発売予定のニンテンドー3DS用ソフト「大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-」スペシャルステージの模様をお届けする。
案内人はもちろん、プロデューサーである小嶋慎太郎氏とディレクターの巧 舟氏。本作の魅力を紹介するとともに、本邦初公開となる実機プレイを披露した。
まずは、TGS2014にて初公開となったプロモーション映像がこちら。
スクリーン上での映像を観終えた巧氏が、「面白そう」と一言。「巧さん、自分で言いますか」と突っ込みを入れる小嶋氏も、「実際、面白いですけど(笑)」と会場の笑いを誘った。古き良き大正浪漫を感じさせる作りにこだわったとのことで、本作の世界観をしっかりと感じられるプロモーション映像となっている。
「大逆転裁判」とは、いったいどんな作品なのか。「逆転裁判」シリーズのなかでも大きく時代を変え、いまだヒミツの多いその内容の片鱗が、小嶋氏と巧氏から明かされた。
世界観については、「100年前の過去に遡ってみました。本編が現代というところもあるので、思いっきり違う世界に振って新しく始めてみようと思って」と巧氏。続けて、「明治時代の青年『成歩堂龍ノ介』が、ビクトリア朝時代のロンドンに渡るという大スペクタクル物語になりました」と、舞台を変えた意欲作であることもアピールする。
続いては登場キャラクターの紹介が行なわれ、弁護士を目指す大学生の主人公・成歩堂龍ノ介について巧氏は、「かの有名な、成歩堂龍一という弁護士のご先祖様にあたるということで、そのあたりの血筋の物語もお楽しみいただければと思います」と紹介。また、今回のヒロインである御琴羽 寿沙都については、シリーズおなじみの真宵ちゃんよりも少し凛とした雰囲気を持ちつつも、「逆転裁判」シリーズならではの正統なヒロインを受け継いでいるとのこと。また、「チーム内で名前を発表したら『スサトが言いにくい』と言われた」と、開発内でのエピソードも明かした。
キャラクター紹介における今回の目玉は、シャーロック・ホームズとアイリス・ワトソンの2人だ。
【シャーロック・ホームズ】
今回の企画を考えるにあたり、最初のキッカケが、長年思い描いていたシャーロック・ホームズのゲームを作ってみたいというところから始まったと巧氏が告白。「実現できて嬉しい」とも語った。この有名なキャラクターが「逆転裁判」の世界にやってきたらどうなるのか、というのが見どころとのことだ。「天才ではあるんですけど、ちょっと……面白い推理をしてしまう」という小嶋氏に、「面白さも天才級(笑)」と巧氏。その大“迷”探偵ぶりは、のちほど明らかに。
【アイリス・ワトソン】
「世の中のシャーロック・ホームズ物語が、実は助手のワトソンによって書かれている事実をあまり知られてないので、そのあたりを鋭く描いてみたい」という設定から彼女が生まれたと語る巧氏。実際は男性だが本作のワトソンは女性、しかも少女だ。「逆転裁判」シリーズらしい、アレンジに期待できそうだ。
ここからは、ゲームの内容に話が及ぶ。物語の進行でカギを握るのは、法廷パートと探偵パートと呼ばれる2つのゲームパートなのは本作も同様。今回は、龍之介とホームズの2人が交わることで起こる“共同推理”の説明に合わせ、探偵パートの流れが紹介された。
本作におけるシャーロック・ホームズの鋭い観察力は、小説などの彼と同じ。ただ、その推理能力は常人超えしすぎていて、“真実の向こう側”まで推理してしまうというからオドロキだ。そこで、突っ込み体質なナルホドくんの先祖である彼「龍ノ介」が、真実まで推理を引き戻す。そんなふうに、お互いの相乗効果で真実にたどり着くというのが“共同推理”のキモとなる部分なのだと、小嶋氏は語る。
そして本邦初公開となる、実機による“共同推理”のデモプレイが行なわれた。軽く触れられたその内容は、本作の主人公である成歩堂龍ノ介と、彼が大英帝国で出会う探偵シャーロック・ホームズが出会うワンシーン。
まず映し出されたのは、ロシア帽に黒メガネ、黒ヒゲをたくわえた老人に対して、ホームズが疑問の目を向けている場面。彼のその自信満々な大“迷”探偵ぶりは、着眼点こそ鋭いものの推理はトンデモない方向へ飛び抜けがち。それは、新参者の龍ノ介だけでなく、シャーロック・ホームズ小説の愛読家を公言する寿沙都からも怪訝な表情とともに突っ込みが入るほど。もちろん、ホームズ本人はいたって真面目だ。
そんなホームズの推理を聞き終えると、いよいよシリーズ恒例のムジュン探しのパートへ。3DSの下画面に老人が映し出され、怪しい場所をタッチしてくまなく調べることができる。ここで、ホームズの推理とのムジュンを見つけた龍ノ介が、その部分を「つきつける」ことにより、老人の正体を見破って今回のデモプレイは幕を閉じた。
ホームズの突飛な推理が生み出すコミカルさと、それを軌道修正して真実を導き出すロジカルな要素。それらが融合した面白さは、「逆転裁判」シリーズとして安心のクオリティだ。またゲーム的な演出面においても、効果的なスポットライト演出や、背景を3D描写にしてカメラワークをスピーディに見せるなど、「ドラマチックにテンポよく。こだわって作っているところですね」と小嶋氏も自信を覗かせた。
さらに、関連グッズやジョイポリスでの体感型イベント「逆転裁判~逆転への挑戦2 in ジョイポリス~」が紹介され、シリーズ恒例となっている特別法廷の映像も披露された。こちらは、カプコンブースの「大逆転シアター」で実際に観ることができるので、ぜひ会場に足を運んでみてほしい。
最後に、今回のスペシャルステージの締めを飾った巧氏と小嶋氏のメッセージもお届けしておこう。
巧氏「『逆転裁判』を作ってからけっこう経ちますけども、久しぶりに『逆転裁判』のシナリオとディレクションをやることになりました。新しいものをぜひ観ていただきたいと思って日々、チーム一同頑張っていますので、来年みなさんに遊んでいただけるのを楽しみにしています」。
小嶋氏「『逆転裁判』シリーズの新しいプロジェクトというところで、時代や主人公も変わりました。新たに名探偵のホームズと弁護士の卵の龍ノ介が組むという、この2つのキャラクターの化学反応が非常に面白いものとなっていますので、続報を楽しみに待っていていただければと思います」。
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