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【特別企画】最高の「ポケモン」アクションフィギュアを目指すバンダイの挑戦!
最新作「S.H.Figuarts メガバシャーモ」中心に、シリーズの魅力に迫る
2014年7月18日 13:00
バンダイコレクターズ事業部が10月に発売を予定しているアクションフィギュア「S.H.Figuarts メガバシャーモ」は、格闘ポーズが決まる、アクションフィギュアとしての楽しさを前面に押し出した商品である。格好良さの中に、ポケモンらしいかわいらしさを残したデザインを忠実に再現しながら、“動かす楽しさ”を追求している。
バンダイのポケモンのアクションフィギュアは最初「D-Arts」というブランドで「D-Arts ミュウツー」から展開し、前作に当たる「S.H.Figuarts ルカリオ」から“S.H.Figuarts”ブランドに移行した。S.H.Figuartsは仮面ライダーシリーズなど人型フィギュアのイメージが強いが、“ポケモン”というモチーフならではのギミックを盛り込んでいる。本稿では、「S.H.Figuarts メガバシャーモ」の魅力と共に、それらを生み出すスタッフの思いに迫ってみたい。
台座なしでも片足立ち可能! 多彩な蹴り技を再現できる「S.H.Figuarts メガバシャーモ」
「メガバシャーモ」はポケモンのバシャーモが“メガシンカ”したポケモンである。分類はもうかポケモンで、ほのお・かくとうタイプ。メガストーン「バシャーモナイト」を使うことで戦闘中だけ進化することができる。ニンテンドー3DS向けRPG「ポケットモンスター X・Y」ではバシャーモナイトはゲーム内では入手できず、期間限定のプレゼントで入手できたため、現在では入手できないレアなポケモンとしても人気を集めている。
「S.H.Figuarts メガバシャーモ」は最初に配信されたメガシンカ可能なポケモンであり、そのインパクトの強さで商品化が決定したという。単純にアクションフィギュアとしてかっこよくまとまりそう、というところも魅力的だった。
実際に「S.H.Figuarts メガバシャーモ」の試作品を手に取ってみた。S.H.Figuartsの仮面ライダーシリーズを思わせるシンプルな人型で、これまでのポケモンシリーズで1番ノーマルな雰囲気を持っている。だからこそ可動範囲が広く、多彩なポーズがとれる。S.H.Figuartsは2008年に生まれたが、シリーズを重ねるごとに進化しており、本作もこれまでの技術が投入されている。
腕は細く、「プリキュア」など人型キャラクターをモチーフにしているアクションフィギュアの影響を感じる。細くて華奢な印象を受けるが、可動範囲が広く、多彩なポーズがつけられる。
一方、下半身はしっかりしており、膝は二重関節でしっかりと曲げられる。股関節も大きく開き、腰と胴の関節のパーツもよく曲がるので、身体の重心のバランスをしっかりとったハイキックのポーズもとれる。腿に回転軸が仕込んであるので、蹴りの表現は様々なものが可能で、浮かした形でも保持できる付属台座があれば、作中に登場する技だけでなく、跳び蹴りや回し蹴り、ローリングソバットなど、格闘技に知識のある人は特に多彩な技を再現できるだろう。
面白いのは、メガバシャーモのデザインが足の先端が幅広になっていて、足全体が羽毛に覆われているため、この設定を再現し、接地面積が広くできたことだ。このため、ゲーム画面と同じ“片足立ち”が台座がなくともしっかりとできる。この足の安定度はとても高く、ハイキックのポーズでも片足で立てる。台座なしで派手なポーズがとれるところは大きなセールスポイントだ。
特にこだわったのは、メガバシャーモの手首から伸びている炎だという。かなり長いが軟質素材で作られていて軽い上に、ポーズの邪魔にならず、腕の角度で左右に広がり、格好良さを増してくれる。パーツにはグラデーションが掛かっていて、しっかりと炎の表現ができている。腕では、指の表現もすごい。3本の指それぞれが前後に曲がるだけでなく回転する。パンチほど握りしめられないものの、特に開いた指の表現は迫力たっぷりだ。
“素材”というところにも注目したい。ひよこポケモン「アチャモ」から進化したメガバシャーモは身体の各部分を羽毛に覆われている。特に上半身の白い部分は、少しざらついたゴムのような感触のある素材が使われていて、生物っぽい素材感がある。鎧のような硬質な感じではない、羽毛の柔らかさを再現している素材のチョイスだ。なお、今回のは試作品だが、製品版の頭部はグラデーションの塗装が加えられさらにメリハリが増すとのことだ。
今回の撮影にはS.H.Figuartsシリーズを出すコレクターズ事業部の「魂EFFECT」も使った。「S.H.Figuarts メガバシャーモ」には「魂EFFECT BURNING FLAME RED Ver.」が非常に似合う。炎のパーツはボールジョイントで接続されているので、動きに合わせた表情をつけることができる。展示会やイベントなどでは仮面ライダーシリーズに使われていたが、ポケモンシリーズやプリキュアシリーズ、超合金や「聖闘士聖衣神話」シリーズなどにもぴったりだ。配置するとかなり派手になるエフェクトパーツである。
ちなみに、「S.H.Figuarts メガバシャーモ」は10月発売予定で、価格は4,860円(税込)。現在予約受付中である。また、「魂EFFECT BURNING FLAME RED Ver.」及び、「魂EFFECTシリーズ BURNING FLAME BLUE Ver.」は7月19日発売予定。価格は2,376円(税込)。こちらもチェックして欲しい。
クールな雰囲気と、企画者こだわりの“膝立ち”が魅力の「S.H.Figuarts ルカリオ」
次に紹介したいのが「S.H.Figuarts ルカリオ」である。5月発売で、価格は4,320円(税込)。「劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者ルカリオ」でゲームに先んじて登場し、映画ではかっこいいヒーローとして描かれた。このイメージが強く、ゲームでも人気の高いポケモンとなった。
ルカリオのデザインの面白さは各部の“丸さ”にある。大きな丸い手、太ももの丸さから生まれるフォルム、顔も精悍な犬型ながら、鼻が丸く優しい感じも受ける。かわいらしさと格好良さが混じり合う、絶妙のデザインなのだ。
ポケモンとしてのかわいらしさと、クールな格好良さを感じさせるデザインはフィギュアでキチンと再現されている。特に目元の鋭さが良い感じだ。目は差し替えで映画で印象深い「閉じた目」にできる。
「S.H.Figuarts ルカリオ」のこだわりは“膝立ち”である。試作品では膝立ちができなかったが、製品版では足の関節などを工夫し実現した。今回は、このルカリオの膝立ちを、地面に穴が空いたかのように見えるエフェクトパーツ「魂EFFECT IMPACT Beige Ver.」の上でやってみた。
地面にすさまじい衝撃を与えたような雰囲気で、膝立ちをするルカリオというのとても格好良い。さらに「魂EFFECT BURNING FLAME BLUE Ver.」を使って、メガバシャーモvsルカリオの場面も作ってみた。こちらは“竜虎対決”のような宿命のライバルっぽい形になった。なお、「S.H.Figuarts ルカリオ」、「魂EFFECT IMPACT Beige Ver.(3月発売、価格:1,944円(税込)」はどちらも好評発売中である。ホビーショップや量販店、ネットショップなどでお買い求めいただきたい。
今回、フィギュアのポージングは企画担当者にお願いした。今回はメガバシャーモやルカリオだけでなく、「D-Arts カメックス」や「D-Arts ミュウツー」など過去の作品を全部用意し撮影を行なった。次ページでは過去シリーズの紹介と、バンダイのポケモンシリーズへの想いを取り上げていきたい。
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