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【E3 2014】「Call of Duty: Advanced Warfare」、シニアディレクターAaron Halon氏インタビュー

アドバンスト・ソルジャーが戦う近未来の戦いは、どのようなものとなるのか?

6月10日~6月12日開催(現地時間)



会場:Los Angeles Convention Center

 E3 2014の目玉の1つである「Call of Duty: Advanced Warfare」。今回はクローズドブースでのムービーに加え、開発元のSledgehammer Gamesで、本作のシニアディレクターを務めるAaron Halon氏に話を聞くことができた。本稿ではこのインタビューを取り上げたい。

 今回、「Call of Duty: Advanced Warfare」に関しては物語の背景を含め、マルチプレイの要素なども現在コメントできないとのことだった。このため、インタビューでは、ムービーなどで得られた情報に関することを中心に質問した。

近未来の新たな戦いを提示。Sledgehammer Gamesのエモーションを重視したストーリーテリング

本作のシニアディレクターを務めるAaron Halon氏
外骨格に身を包むアドバンスト・ソルジャー
外骨格により、キャラクターの操作もこれまでと違う感覚に
敵味方どちらも近未来兵器を活用してくる

――まず、最初に「Call of Duty: Advanced Warfare」の開発の経緯を教えてください。

Halon氏: 私たちSledgehammer Gamesは「Call of Duty: Modern Warfare 3」の開発から、もっと新しい世界観を作りたいと思う中で、ニュースのヘッドラインを見ていき「未来の世界を作りたい」と考えました。新しい乗り物、テクノロジー、武器……未来に登場するであろう様々なものを、ゲームで表現したい。そう考え、「Call of Duty: Advanced Warfare」の開発をスタートしました。

 「Call of Duty: Modern Warfare 3」ではInfinity Wardと開発を進めていきましたが、様々なことを学びました。その上で、「Call of Duty: Advanced Warfare」では私たちがやりたいもの、表現したいテーマを追求していきたいと思っています。

――今作は様々な未来ガジェットが登場しますが、これらによって従来の「CoD」シリーズとは、プレイの感触が変化しますか?

Halon氏: 本作の主人公達は近未来の装備を身につけた「アドバンスト・ソルジャー」であり、常人にはできない高速のスライドや、高いジャンプ能力を可能としています。外骨格により身体能力を強化した特殊な動きができる上、空中での方向転換や、マグネットグローブで垂直の壁を上ったりもできる。

 ユニークな装備としては「ミュートデバイス」があります。これは作動させることで周囲の音を吸収してしまう。潜入任務の時このデバイスを使うことで作業している音を消す、といった使い方ができます。このように、従来のゲームとは異なる様々なアクションができます。

――今回のムービーではソウルが戦場になっていましたが、近年の世界情勢の緊張などを受けての舞台設定でしょうか?

Halon氏: 世界の情勢はもちろん物語に大きな影響を与えています。ただ、あのソウルの戦いが物語の大きな部分かというとそうではなく、あくまでステージの1部です。北朝鮮がソウルに攻め込み、主人公達海兵隊は、ソウルの防衛に力を貸すという展開です。主人公達はここからまた別の場所へ転戦していきます。

 Sledgehammer Gamesはストーリーに強いこだわりを持っていると自負しているデベロッパーです。ストーリーはただ伝えるのではなく、ゲームとしてのアクション性を重視した上で、物語をきちんと提示していくというのは、難しい課題ではあります。その中で私たちはいかにエモーション、情感を伝えるかにチャレンジしています。

 「Call of Duty: Advanced Warfare」は“PMC(プライベートミリタリー:私設軍隊)”が取り上げられます。1つのPMCがどんどん力を増していく中、その力の増大が国家間のパワーバランスを刺激してしまう。この崩れたパワーバランスが物語の展開に大きな影響を及ぼしていきます。

 今回、ムービーを公開したことで様々なファンの反応があり、それらには耳を傾けています。今後も様々な情報を出していくので、ファンの反応は楽しみですね。

――ソウルの戦いで気になったのは、金属の生物のような、集団で動く存在です。彼らは何なのでしょうか? 「COD」シリーズでもついに宇宙人が敵になるのか? と思ってしまいました。

Halon氏: もちろん宇宙人ではないですよ(笑)。あれは「ドローンスウォーム」というメカの集合体で、敵軍の兵器です。実際にプログラムによって1つの存在のように行動するメカ、というのは現実でも存在しており、そこを膨らませたものです。「Call of Duty: Advanced Warfare」では、人間だけでなく“ドローンとの戦い”も大きな要素となっています。ドローンスウォームは1つ1つのメカがプログラムによって巨大な存在のように行動し、襲いかかってくる。今作では様々なドローンにも注目して欲しいです。

――最後に、ユーザーへのメッセージをお願いします。

Halon氏: この新しいゲームを日本の皆さんにも紹介できることに興奮しています。ぜひいろいろなフィードバックを私たちにください。これからの情報にも期待してください。

(勝田哲也)