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【E3 2014】任天堂3DSタイトルの隠し球「CodeName S.T.E.A.M.」ラウンドテーブルを開催

インテリジェントシステムズが開発。多くの人がプレイできる、三人称視点で遊ぶストラテジーゲーム

6月10日~6月12日開催(現地時間)



会場:Los Angeles Convention Center

TPSの操作と視点が特徴の戦略ゲーム。行動範囲内を自由に動くことで、マップの探索も含めた戦略が必要になる

 任天堂は、ニンテンドー3DS用ターンベースアクションストラテジー「CodeName S.T.E.A.M.」のラウンドテーブルをE3 2014にて開催した。2015年発売予定で、価格は未定。ラウンドテーブルでは、任天堂プロデューサーの山上仁志氏、クリエイティブディレクターのPaul Patrashcu氏、そしてアートディレクターを務めたTakako Sakai氏が登壇した。

 「CodeName S.T.E.A.M.」は、アメリカンコミックとスチームパンクを合わせた世界の中で展開するターンベースのアクションストラテジーゲーム。「ファイアーエムブレム」シリーズなどで知られるインテリジェントシステムズの開発によるもので、TPSのような操作の感覚で戦略ゲームが遊べるという変わったシステムが特徴となっている。ちなみに「CodeName S.T.E.A.M.」は開発中の仮称ではなく、正式名称とのこと。

 舞台設定は蒸気機関が発達した世界のロンドンで、なぜかリンカーンによって率られているチーム「S.T.E.A.M.」が地球を侵略するエイリアンと戦うというもの。ゲームは味方のターンと敵のターンが交互に巡り、お互いに移動や攻撃などの行動を繰り返して目標の達成を目指す。

 通常のストラテジーゲームと大きく異なるのは、視点位置がキャラクターの後方になり、マップ全体を自由に見渡せないという点。一般のストラテジーゲームでは俯瞰視点でマップ全体を見ながら戦略を立てていくのが基本だが、本作では視点位置が下がるため、地形に隠れて見えない場所など情報が制限されており、マップを“探索”する必要も出てくる。

 また攻撃や移動といった行動には蒸気の消費が伴い、行動はプレーヤーの好きな様に選択できるが、1回に行動できる燃料の消費上限は決まっている。行動によって消費燃料も異なるため、状況に応じた選択が必要になる。

 ただし、1つの行動を最終決定するまではキャラクターを行動範囲内で自由に動かせるので、敵への攻撃と探索によるマップの把握を同時進行させながら、ステージを制圧していくという流れになるようだ。

 こういった作品ができあがった背景には、「戦略ゲームをもっと多くの人に遊んでもらいたい」という山上氏の思いがあったそうで、「なぜ戦略ゲームというだけで人はひるんでしまうのかを考えていた」ところへ、Patrashcu氏が企画を持ち込んだのだという。

 感覚的にはTPSの操作だが、全体としてみると戦略ゲームとなっており、視点が制限されていることで逆に戦略性が出てくるという新しさが本作の武器だ。チーム「S.T.E.A.M.」は総勢4名が登場し、それぞれに能力が異なっている。ゲームを進めれば仲間や武器、燃料上限が増えて、チームが成長していくような感じを味わえるという。

 戦略的な部分では、チームの1人を高所まで連れて行き、そこから全体を見渡して状況を把握することも可能。また待機中に敵が行動範囲内に入ると敵にカウンター攻撃するような要素もある。プレーヤーを助けてくれる機能としては、マップ上空にある赤いパイプがゴールまで繋がっていたり、ヒントをくれるモニターが所々に設定されていること、そしてマップ上にあるセーブポイントがある。

 セーブポイントでは、ゲームのセーブのほかにゲーム内で手に入るコインを使用することで、体力や蒸気を回復させることが可能。コインはゲーム後半で武器の購入などにも使えるそうで、上級者であればコインを使用しない縛りなどを設けて遊んで欲しいとした。

 今回は発表と本作の簡単な紹介に留まったので情報としてはこの程度だが、発売に向けて様々な情報が登場することと思う。本作に関する続報を楽しみにしておきたい。

【スクリーンショット】
アメコミ+スチームパンク+エイリアンという他に類を見ない設定の本作。なおエイリアンの造形はH・P・ラヴクラフトから影響を受けているという

(安田俊亮)