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セガ、トレーディングカードゲーム「ヒーローバンク バトルカード」を発表!
名越氏も登場し、幅広く展開するヒーローバンクの魅力を紹介
(2014/6/5 18:01)
セガは、様々なメディアに展開を広げている「ヒーローバンク」の新規コンテンツとして、トレーディングカードゲーム(以下、「TCG」)「ヒーローバンク カードバトル」を発表した。
「ヒーローバンク」は、ニンテンドー3DS専用ソフトをはじめ、テレビアニメ、アーケードゲーム、まんが、玩具、ゲームセンタープライズなど、セガグループが総力を挙げて展開中の「お金」をメインテーマにした男児向けコンテンツ。
この日の発表には、「ヒーローバンク」製作総指揮の名越稔洋氏、「ヒーローバンク バトルカード」および「三国志大戦TCG」プロデューサーの北岡 功氏、キャラクター・プロデュース部部長の佐々木絵美さんが登壇した。
「ヒーローバンク」は、100億円の借金を背負ってしまった主人公の小学5年生の少年、豪勝カイトが、借金を返済するため「ヒーロー着」を身にまとい、新時代のサイバースポーツ“ヒーローバトル”に出場して夢の億万長者を目指していくという、異色な世界観で展開しているキッズ向けのコンテンツ。
これまで3DS用タイトルを皮切りに、コロコロコミックでの連載やテレビ東京系で放映中のTVアニメなど、多岐にわたるクロスメディア展開をしている「ヒーローバンク」。名越氏によれば、新規コンテンツとしては満足行く結果が出ており、手応えを感じているという。
セガは2012年に発売された「三国志大戦TCG」からトレーディングカード市場に参入しているが、3年目となる今年には、新たにキッズ向けの「ヒーローバンク バトルカード」を展開していく。名越氏はこれについて、「セガが開発と運営を自社で取り組んでいるTCG事業に、『ヒーローバンク』でもカードゲームを作ってみてはどうだろうかと考えた」とリリースの理由を語った。
今後は、「ヒーローバンク バトルカード」では、カードが発売される7月31日に向け、全国のトレーディングカードゲーム販売店を中心に体験会を6月下旬に実施。さらに、6月28・29日に開催される「次世代ワールドホビーフェア14’Summer」でもブース展開や体験デッキの配布を行なう。
また、カードゲーム展開の他にも、アーケードゲームの本格稼働、セガトイズよりライセンス商品の玩具発売など、これからも様々な展開を行なっていく。名越氏は、「キッズ向けに確立したブランドを作るためにも、セガサミーグループ一体となって広く展開していきます」と意気込みを語った。
「ヒーローバンク バトルカード」商品情報
・構築済デッキ
スターターデッキ炎(エンター・ザ・ゴールド) 777円(税別)
スターターデッキ水(ザ・ドミニオン・ダラー) 777円(税別)
同梱物:構築済デッキ(50枚)、クイックルールシート、ルール解説書、紙製プレイマット
各ボックスに限定カードが必ず1枚同梱
各ボックスにアーケードゲーム「ヒーローバンク アーケード」連動QRコード1枚同梱
・拡張パック
ブースターパック第1弾 開幕!ヒーローウォーズ
1パック5枚入り 150円(税別)
1ボックス30パック入り 4,500円(税別)
第1弾は全105種類+パラレルカード4種類が登場
同梱物:1ボックスにニンテンドー3DS「ヒーローバンク」で使用できる連動QRコード1枚同梱
カード発売日:全て7月31日
・オフィシャルストレージボックス 600円(税別)
カードの保管に最適なストレージボックス
サイズ:230×75mm×103mm(幅×高さ×奥行)
・オフィシャルスリーブ Vol.1(全2種)
エンター・ザ・ゴールド 700円(税別)
ザ・ドミニオン・ダラー 700円(税別)
大事なカードをしっかりガードするスリーブが60枚入っている
サイズ:67×92mm(幅×高さ)
・オフィシャルWデッキケース(全2種)
エンター・ザ・ゴールド 700円(税別)
ザ・ドミニオン・ダラー 700円(税別)
スリーブに入れたカードが100枚入る持ち運びに便利なケース
サイズ:150×98×30mm(幅×高さ×奥行)
周辺グッズ発売日:全て7月31日
続いて、詳しい紹介が「ヒーローバンク バトルカード」および「三国志大戦TCG」プロデューサーの北岡 功氏から行なわれた。
カードイラストはテレビアニメの制作スタッフによる描き下ろしを多数収録。カードのパッケージにはスターター、ブースターそれぞれに3DSやアーケード版で読み込めるQRコードが付属する。
実際の対戦では、「キャラカード」、キャラクターが着替える「ヒーロー着カード」、バトル中の技などが描かれる「バトルカード」、アニメの名場面を再現した「イベントカード」の4種類を使用。3人1チームで戦い、バトルカードをめくって戦うというランダム性のあるゲーム性になっているという。
「三国志大戦TCG」の新展開についても、「ヒーローバンク バトルカード」と同じくプロデューサーを務めている北岡氏から紹介が行なわれた。こちらは3年目となるが、第9弾「新たなる覇業」のスターターデッキ、ブースターパックが7月26日より発売となる。
基本ルールの調整として、ライフにあたる城壁の枚数が7枚から8枚へ変更されるほか、コスト7の武将や新特技の登場などが予定されている。そうした変化を加えつつ、新規ユーザーが遊びはじめやすいことを重視したバランスを心がけたとのこと。また、発売にあわせ、様々なキャンペーンやイベントも行なわれる。
商品名 : 三国志大戦トレーディングカードゲーム 第9弾ブースターパック「新たなる覇業」
発売日 : 2014年7月26日
価格 : 1パック(カード6枚入り) 210円(税別)
1ボックス(20パック入り) 4,200円(税別)
商品名 : 三国志大戦トレーディングカードゲーム スターターデッキ3(魏・蜀・呉)
発売日 : 2014年7月26日
価格 : 各1,200円(税別)
プロデューサー北岡 功氏インタビュー「世界観を大事に、セガならではのゲーム性があるTCGを展開していきます」
――「ヒーローバンク バトルカード」、「三国志大戦TCG」の新しい展開が発表されましたが、発表を終えて今の感想をお聞かせ下さい。
北岡氏:「三国志大戦TCG」はもう3年目ですし、三国志というターゲットとなるお客様がはっきりしている題材のものですので。展開についても明確に見えているという意味で、お話できるようなところがあまりないのですが。
「ヒーローバンク」は、これから育てていく、セガサミーグループ全体でバックアップしているタイトルです。テレビゲーム、アーケードゲーム、カードゲームという、ゲーム分野での柱のひとつですね。アニメを題材にしたカードゲームになっていきますので、アニメの盛り上がりがダイレクトに商品力に繋がっていくと認識しています。
他の多くのカードゲームと違ってアニメはカードバトル物ではないんですよね。私の中で「ヒーローバンク」というのは、私が子供の頃に楽しんだ超人アニメを彷彿とさせるような、そういうノリのあるバトルが楽しめる作品です。それをカードゲームでも楽しめるように作っていきたいと思います。
――「三国志大戦TCG」のほうは、3年目に改めて新規プレーヤー向けに調整を行なったということですが、それはどういう意図からのものでしょうか?
北岡氏:三国志については、新しい武将をいくらでも増やせるというものではなく、同じ武将を改めて出すというものになります。そこで、システムの変化がひとつ、ふたつ必要になると常日頃から考えています。カードプールが1,000枚を越えた今、ゲームシステム側を調整して、新しい人が入っていけるものにしています。
3年目であえてというよりは、新しい人が入っていける、スターターパックの50枚でも参戦できるバランスにしたというものです。間口を広げたいというものですね。
――今回の調整でこれまでとだいぶ変わってくるのでしょうか?
北岡氏:プレイ感においては、これまでとほとんど変わらないです。新しい調整は、コスト7の武将が入ったことで既存のプレーヤーさんはひとつ上の強くなったステージで戦えるようになっています。
――「ヒーローバンク」はターゲットの年齢層が「三国志大戦TCG」とはだいぶ変わってくるかと思います。そのあたりの工夫や苦労というのはありますか?
北岡氏:高年齢向け、低年齢向けという違いは大きくて、ゲームへの習熟度にも関わってきます。そこで“わかりやすいゲーム性”というのが必要で、でもそれが“ゲーム性の底の浅さ”に繋がってしまうことがないように苦労しました。
セガが展開するゲームということで、ゲーム性を捨てるわけにはいかないです。それでいて、今の子供達に理解してもらえるように。そういう挑戦をしている部分もあります。アニメの魅力を伝えられるゲームにはなったと感じていますね。
――納得のいくものに仕上がりそうですか?
北岡氏:まだ最終調整をしていくのですが、おおまかなところでは、子供達にしっかりと楽しんでもらえるものになったと思います。
――男児向けのカードゲームというのはなかなか競争の激しい市場かと思いますが、どのあたりで差別化を図っていくのでしょうか?
北岡氏:男児向けのTCGというのは激戦区ですが、多くはカードバトルのアニメを題材にしたものだと思うんですね。それに対して「ヒーローバンク」は、カードバトルではない世界観があって、ヒーロー着を集めたり、キャラクターの魅力があります。カードゲームのアニメそのままに楽しむというより、「ヒーローバンク」というヒーローを楽しむ、夢中になってもらいたい。そういうカードゲームにしていきたいと考えています。また、セガならではのカードゲームとして、考えて楽しんでもらうようなゲームデザインをしています。
――「三国志大戦TCG」でTCG事業を開始し3年目となりますが、ここまで続けてこられた要因というのはどのあたりにあるとお考えですか?
北岡氏:TCG市場全体もすごく競争率が高いですが、私たちは既にTCGを楽しんでいるユーザーさんを取り合うというのは正直あまり、市場全体にとっても良くないと考えています。「三国志大戦TCG」では、「三国志大戦」というアーケードタイトルをきっかけにTCGに手を出してもらった人、「三国志」そのものが好きで触ってくれた人、そういう遊べる三国志に興味を持ってくれた人が多いんですよね。そこをさらに広げていきたい、こだわっていきたいというのがあります。
「三国志大戦TCG」は、「三国志」が好きな人が長く楽しんでくれています。先ほどの「ヒーローバンク」もそうですが、セガのTCGはそういった作品の世界観をしっかり遊んでもらえるものとして、今後も展開していきたいと思います。
――先ほど、部長の佐々木絵美さんから「第3の商品を来年発売に向けて準備中」というお話がありました。明かせる範囲で構いませんので、どのようなものかお聞かせください。
北岡氏:難しいですね、どこまで話していいものか(笑)。まず、オリジナルタイトルです。低年齢層向けではなくて、ミドルからハイエイジ(中~高年齢)。サブカル方面も網羅できるけど、萌え系というものでもなくて。奥深い世界観をカードゲーム向けに開発して、TCGだけにとどまらない展開をしていけるように準備をしているところです。
――最後に、読者の皆さんに向けて一言頂けますでしょうか。
北岡氏:「ヒーローバンク」に関しては、アニメと平行して、しっかりと行なっていきます。「三国志大戦TCG」に関しては、三国志が好きな人たちに楽しんでもらえる息の長いゲームを目指して開発していきます。そして3タイトル目ですが、ここがセガのTCG事業の真価が問われる部分になってくるかなと考えていまして、セガのゲーム性や、ユーザーと距離の近い運営というのを、常に試行錯誤しながら、フレキシブルにやっていきたいと思います。
――ありがとうございました。
(C)SEGA(C)SEGA/ヒーローバンクプロジェクト,テレビ東京