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「YAIBA: NINJA GAIDEN Z」稲船氏と早矢仕氏に突撃インタビュー!

表現規制に違いはあるのか? オンラインモードは? やりこみ要素は?

表現規制に違いはあるのか? オンラインモードは? やりこみ要素は?

――ユーザーさんがもっとも気にする点かもしれませんが、海外版と日本語版で表現規制に違いはありますか?

早矢仕氏(日本語版だけの規制は)まったく入りません。

稲船氏最近は入らないよね。最初の「DEAD RISING」をやってる頃は、入れざるを得なかった。ユーザーからも嫌がられちゃうしね。

――公式サイトのインタビューで「女性キャラクターを監修」とありましたが、東京ゲームショウ 2013でプレイした印象は「もうちょっと日本向けになればいい……かな?」という感じでした。これは今後変更などはありえるのでしょうか?

早矢仕氏方針としては「世界中のみなさんがかわいいと思える女性」をコンセプトとしてやっています。今回はキャラクターの性格も含めて凄く魅力的なので、今後彼女が発する台詞とか、そういうところでファンになってくれる人がいっぱいいるんじゃないかと思います。

――ゲーム中は敵の弱点なども教えてくれるし、吹き替え版をプレイすれば印象がガラリと変わるといったところでしょうか。

稲船氏単純にかわいいだけだと、リアリティがないよね。アメリカはコミック調でもリアリティを求めてくる。そうすると、ただかわいいだけじゃないかなって。早矢仕さんの言うように性格、しゃべり方を聞いたら、だんだんかわいく見える形まで持っていけるんじゃないかなと思っているんだよね。これは向こう(Spark)のテイストを上手く使ったものにしたいので、「DEAD OR ALIVE」などに出てくる女の子ではないよね。自分たちが納得できるかわいさまでは持っていきます。

――難易度的なチューニングは、日本側でハンドリングしているのでしょうか? それともSpark側のみ?

稲船氏もちろんこっち側でもやっていますよ。向こうもバランスをとって「これでどう?」といってくるし、こちらもプレイしたうえで「このバランスはおかしい。こっちのほうがいいんじゃない? これにして」というのもあるし「1回やってみて!」というのもある。

――海外の開発スタジオが作ったアクションは難易度が高くなる印象がありますが、そのあたりは?

稲船氏いやいやいや! 元々「NINJA GAIDEN」の難易度が高いので、そこに追いつこうとするのは大変だよね!(笑)。

早矢仕氏1度Sparkが、ゾンビ1体1体を硬くしてきたんですけど、そもそもコンセプトとして「たくさんいるゾンビをぶった斬るゲーム」だったのが、全然ぶった斬れないゲームになった(笑)。まったく気持ちよくない瞬間が過去にあったんですよ。開発中で色々と試行錯誤をしていますが、ただ単純に手ごたえがないゲームではなく、いいバランスが今は見えてきたかなと思います。

――オンラインモードはありますか?

稲船氏オンラインは、基本的に考えてません。

早矢仕氏リーダーボードのような競い合う要素は考えています。あと、これ「CEROレーティング:Z指定」のゲームなので、ストーリーモードをクリアした後に、大人のゲーマーのみなさんに喜んでいただけるような、やりこみがいのあるモードを用意しています。特に、昔からのゲームファンの方によろこんでいただけるんじゃないかと思います。

――近年のコーエーテクモゲームスの作品は自社タイトルとのコラボが好評を博していますが、本作にゲストキャラクターが参戦する可能性はありますか?

早矢仕氏今回はまずヤイバという新しいキャラクターをまずしっかりお見せしたいと思っていますので、「NINJA GAIDEN」の世界から何名か出てくるキャラクターはいますが、他のシリーズやタイトルから出てくるということはしていません。

――ヤイバは野獣を思わせる外観や表情が印象的ですが、このあたりは最初から思い描いていたものですか?

稲船氏あのリュウ・ハヤブサとヤイバが戦うムービーは、(早矢仕氏に)最初に出したストーリーのままだものね? 俺が1番最初に書いたコンセプトは、決闘シーンのストーリー。「こんなゲームにしたい!」というのがあって、ヤイバの性格は「こうにしたかった!」というとおりにできあがってきた。

 なんていうのかな……正統派忍者から外れる形にしたいな、っていうのがあったので、かなり正統派じゃない。でも、スタイル的にいうとアメリカン忍者の正統派だよね。早矢仕さんのほうが現代風忍者の進化型。同じ時代に生きている同じ忍者なんだけど、凄くクラシックを好む感じ? ああいうの(ひょうたん徳利)で酒を飲んでるし(笑)。時代が違う感じですよ。こっち(ヤイバ)が江戸時代とか戦国時代の忍者だけど、こっち(リュウ・ハヤブサ)は現代忍者。でも同じ時代に生きているその違いみたいな。

 そのくせ、意外とシモネタを言ったりとかね。そこも正統派ではなくしているんです。凄く物静かだと、そういうのは見たことがあるじゃないですか。これ(ヤイバ)はジョークをいってみたり、品がなかったり、色々な要素が入り込んでいる。片目や片腕をなくしたことも、全然気にしていない感じ。ここもSpark側がヤイバの性格を凄く理解したことがよくわかる絵作りをしてきたよね! 決闘シーンのムービーは、ほぼ1発じゃない?

早矢仕氏リクエストをほとんどしていない気がしますね。

稲船氏あれが出てきたとき「あっ、もうヤイバの性格は大丈夫だ! Sparkはわかっている!」って俺もTeam NINJA側も思った。こっち(稲船氏と早矢仕氏)は一致してるけど向こうはどうかな? と思っていたのが、あれが出てきた瞬間に「大丈夫だ!」と。

――それが上がる前に、どのような情報を提示したんでしょうか? コンテとかイメージボードとか?

稲船氏結構、話し合いのなかで向こうが理解したこともあるよね。「ヤイバはこんなことをいわない」、「ヤイバはこうだよね」とか、最初の頃はずーっとそればっかりだったよね?

早矢仕氏そこから「どういうアクションが必要か出てくるだろう」と思っていたので、まずは彼がどういう人かっていう。

稲船氏ヤイバは何をしゃべって、何を好んで、何を食べていた、そんな話。そこが固まった頃合に「じゃぁ、どんなアクションをする?」こんな順番でした。

――よく漫画家さんが「キャラクターが勝手に動きだす」と表現されますが、それに近いニュアンスを感じます。

稲船氏キャラクターを作れば、ストーリーが勝手に動くんだよね。だって、「こいつはこういう立場に置かれると絶対に逃げない」とか「逃げちゃう」とかっていうのが、性格が決まっていればストーリーを書いていても「あっ、こいつ逃げるよね」ってなる。「こいつは逃げない」と思って書いちゃうと、性格があわないからストーリーとして面白くなくなるでしょ? キャラクターさえ作ってしまえば、ストーリーが動く。

――先日の東京ゲームショウ 2013で稲船さんにインタビューさせていただいた際「偉そうな言い方に聞こえるかもしれないけど、(プロデューサーが)俺に見せにきた回数が多いほどいいゲームになる」とのお言葉がありました。本作はいかがでしょうか?

稲船氏今回はよく見てますよ! 気にしないといけないので……って毎日見せにくるわけじゃないけど(笑)。でも「中途半端なものは見せたくないよね」っていう部分はあるみたい。特に北米のゲーム作りって、徐々にできてこないんだよね。ビルドが固まるのに(時間がかかる)。日本のゲーム作りだと、わりと途中のビルドでもだいたい想像できる。「あぁ、こことここができてないんだね」っていう。

 北米は、だいたい全部できてない。グチャグチャなのよ! 「もう大丈夫なの!?」っていって、あと1週間というところで組みあがってくる。「DEAD RISING」のときと同じで、別にSparkの問題でもない。俺が経験した北米の会社は、ほぼそんな感じ。日本的なやり方をやっている会社もあるかもしれないけど(経験上)全部そう! だから、凄くバクチ要素が強い! もういっつもハラハラ!

――ゲートまでまったく予想がつかないんですか? 欠片も形になってない?

稲船氏一応「できてるね」って確認は現場でしているから大丈夫なんだけど、でもそれが形になってこないから不安ではある。だいたい日本だと30~40~50パーセントとだんだん完成度があがってくるじゃないですか。(北米は)ずーっと10パーセントのところで急に80パーセントがくるからね! ボン!って! 早矢仕さんみたいに初めて経験すると、俺らよりもずっと不安だと思う。もちろん失敗する場合もあるよ。10パーセントで「80パーセントがくる!」と思っていたら20パーセントしかこないときもある。そういうイチかバチかみたいなところはあるんだけど。10パーセントの次はふつう20パーセントしかこないと思っちゃうから、余計に不安だよね。でも、だいぶ慣れてきたよね?

早矢仕氏だいぶ慣れてきましたけど……。

――声に力がないんですけど。

早矢仕氏そのあたりは手ごたえというか、上がってくるタイミングで上がってくるなぁとは思うし。慣れてきましたけど、言うことは言わせていただいてます!(笑)。

――それでは最後に、期待しているファンの方々にメッセージをお願いします。

稲船氏本当にね、日本を無視しているわけではないので(笑)。日本のユーザーにしっかり楽しんでもらえる手ごたえ、手触りをしっかり作っているし、日本人が好むストーリーだと思っています。だから見た目で洋ゲーっぽいと判断せず、直にプレイして判断して欲しいですね。忍者という日本の良さが詰まっているし、「NINJA GAIDEN」のアクションと、僕が今までやってきたアクションの融合を楽しんで欲しいと思います。

早矢仕氏いま我々開発スタッフが触っている“手ごたえ”というか。「まだ触りたい」、「もう1回遊びたい」というアクションゲームの根源が凄く形になっている。これまで出したスクリーンショットだと、それこそ稲船さんの言う洋ゲーみたいに見えちゃうところがあるんだけど、触ると“皆が求めていたアクションゲーム”っていう形になっているんですよね。それをさらに磨いている段階ですので、完成形はみなさんに凄く受け入れてもらえそうな手ごたえがあります。もうしばらくお時間をいただきますが、アクションゲームファンのみなさん、稲船さんのファンのみなさんに楽しみにしていただければと思います。

――本日はお忙しいところをありがとうございました。私も完成を楽しみにしております!



(豊臣和孝)