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「FFXIV: 新生エオルゼア」発売記念イベントが開催
シナリオや音楽に隠された秘密。プレイがさらに楽しく!?
(2013/8/28 00:00)
シナリオや音楽に隠された秘密。プレイがさらに楽しく!?
「ストーリー・シナリオ部門」では、アシスタントディレクターの新納一哉氏と、メインシナリオライターの前廣和豊氏が登場した。「一押しのクエストは?」と言う質問に新納氏は「格闘家クラスクエスト」だと答えた。“おじいちゃん話”をやりたくて、凝ったストーリーを作り、それに引っ張られる形でバトルやエフェクトも凝ったものになったとのことだ。
「FFXIV: 新生エオルゼア」では「旧FFXIV」と地形や勢力なども異なっているが、「現在帝国に支配されてしまっている“アラミゴ”を奪還できるのか?」と言う質問が出た。前廣氏は「アラミゴ奪還はエオルゼアの民の悲願であり、必ず奪還できるようにがんばっていきたいと……勝手に言ってます」と答えた。ただ、現在のアラミゴは帝国の一大拠点であり、奪還のための戦いはかなり激しくなる……かもしれないとのことだ。
思い入れのあるキャラクターとしては新納氏はクルザス地方のイシュガルドの人々、特にオルシュマーが気に入っているとのこと。イシュガルドの「四大名家」はキャラクター像も凝れて、重いストーリーが展開するということだ。前廣氏はタタルというキャラクターで、“タタルの歌”をがんばって作ったとのことだ。この他「グリダニアにいたムムコさんはどこに行ったのか?」という「旧FFXIV」からいなくなってしまったNPCの話も出た。いなくなっているNPCの1部は復活するかもしれないとのことだ。
「サウンド部門」では、サウンドディレクターの祖堅正慶氏が登壇した。「最もお気に入りの曲は?」という質問には「リミットブレイクトレーラーの曲」と祖堅氏は答えた。「FFXIV: 新生エオルゼア」を提示し、はっきりと切り替わることを示すトレーラーの曲として吉田氏の要請を受けて作った。祖堅氏は鼻歌から曲を作ることがあり、50の鼻歌の中から選抜された1曲だという。
ゲーム内の効果音にしては、「コスタ・デル・ソル」のマラカスのようなシャカシャカと鳴る音は、割った爪楊枝と、砕いたミンティアをカップ麺の容器に入れ、コピー用紙で蓋をして降って出した音だという。「古城アムダプール」のパーカッションは机の上に空き箱を置いて作ったとのことだ。
ユニークなエピソードとしては「タイタンのBGM」に歌が入っていなかったため、仮の歌として放送禁止用語を入れた歌を祖堅氏が歌って入れたところ、吉田氏の前にアメリカのスタッフから「発売できなくなるからやめてください」と言ってきたという。ちなみに吉田氏はタイタンの仮の歌について「いいわあ」と絶賛していたとのこと。髙井を盛り上げるときに入る曲で、ときの声なども入り大いに盛り上がるという。もちろん現在は正式な歌詞での曲になっている。
開発者達のトークの後に、ビデオでメッセージで登場したのがスクウェア・エニックス取締役会長の和田洋一氏。和田氏は「2010年にすべてを1からやり直そうと決断して、皆様から叱咤激励の言葉をいただき、開発もお客様のことを考え、我々の中でも“際だったFF”、“渾身のFF”をお届けできることになりました。本当にありがとうございます。今回どうしても日本でないところに行かなくてはならず、こういった形になりましたが、ゲームの中でみなさんにお会いしたいと思います。サーバーは言えませんが、近接系のDPSで参加します。会社経営はタンクの役割ですが、ゲーム内ではDPSです」と語った。
そして「ハウジングおじさん」として、開発中の家の中を公開した。吉田氏は、今年中にはハウジングを実装したいという。これは開発にもまだ言ってなかったようで、袖にいるコアスタッフが一瞬ざわめいたが、吉田氏はできるだけ間に合わせたいと語った。
最後に皆が並んでユーザーに挨拶をしたが、〆にマイクを握った吉田氏は感極まって涙ぐみ言葉を詰まらせてしまった。
吉田氏はしばらくしてマイクを握り直し、「『FFXIV』を引き継ぐことになってもうすぐ3年になります。『FF』が好きで、MMOが好きで、もう1回やり直すというとき、『どうにかなるのこれ?』という雰囲気がある中で、本当に1つ1つ焦らず作ってやってきました。『新生FFXIV』を作ったのは僕ではなく、プレーヤーの皆さんであり、ここにいるコアスタッフ、そしてここにはいないたくさんのスタッフのおかげです。
泣かないつもりでいましたが、やっと今日第1歩を踏み出しただけで、感極まっている暇はありません。もうエキスパンションなど先に向かって歩き出しています。『旧FFXIV』のプレーヤーの方々にはきつい思いをしてしまったと思っています。プレーヤーの皆さんには長く応援していただき、お待たせしてしまいましたが、FFの名に恥じない作品をリリースできたと自負しています。MMORPGには完成はありません。『FFXIV: 新生エオルゼア』は皆さんと一緒に作ってきたMMORPGであり、これからも皆さんと共に作っていきます。5年、10年、この場所での初心を忘れずに、運営を続けていこうと思います。本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします」。最後に吉田氏はこう締めくくった。
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