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Klab、米Microsoftから「Age of Empires」のライセンスを獲得

iOS/Android/Windows Phone用「AoE」を日本を含めグローバル展開

2013年リリース予定

利用料金:無料(アイテム課金制)

 Klabは6月25日、米Microsoftとの業務提携を正式発表し、Microsoftの人気IPである「Age of Empires」シリーズのライセンス契約を締結したことを明らかにした。提供プラットフォームはiOS/Android/Windows Phone。これらスマートフォン版「Age of Empires」は、英語版を皮切りに2013年内を目処に配信していく方針としている。ビジネスモデルは基本プレイ無料のアイテム課金制を予定。

 「Age of Empires」は、自勢力を育て、軍隊を養い、決戦を持って敵勢力を滅亡に追い込んでいくストラテジーゲームの分野で一世を風靡したシリーズ。自分とライバルが交互に操作するターンベースに対して、すべての処理を全勢力が同時に処理していくリアルタイムバトルになっており、現在の「League of Legends」や「カオスヒーローズオンライン」などに繋がるリアルタイムストラテジー(RTS)の元祖的存在でもある。

 「Age of Empires」シリーズは、1990年代後半に日本でもブームとなり、RTSの分野ではマイクロソフト(現日本マイクロソフト)がきめの細かいローカライズを行なったこともあり、Blizzard Entertainmentの「Starcraft」シリーズや「Warcraft」シリーズをしのぐ人気ぶりを見せた。現在は、RTSブームの終息に合わせてシリーズとしても一段落し、シリーズ初のフリーミアムタイトル「Age of Empires Online」を手がけたり、リメイク版「Age of Empires II HD Edition」をSteam向けに提供するなどしている。

 今回発表されたライセンス契約の内容は、2つの内容にわかれており、1つはiOS/Android版「Age of Empires」を、英語圏を皮切りに、日本語版も含めた形で、Klab自身がグローバル配信していくというもの。もう1つは、MicrosoftのスマートフォンであるWindows Phone版に関してMicrosoftと共同開発していくというもの。

 また、今回の協業を含め、WindowsPhoneプラットフォームに向けて、モバイルオンラインゲームを提供する技術開発を行なっていくとしており、協業の拡大にも含みを持たせている。

【KLab代表取締役社長 真田哲弥氏のコメント】
「世界各国に多くのファンを持つマイクロソフトのファーストパーティタイトルを、スマートフォン向けにデザインできることを喜んでいます。幅広い年齢層のユーザーが長期間遊べる息の長い人気ゲームになるでしょう。我々は日本で得た知識とノウハウと、グローバルのゲームファンが好むゲームデザインのノウハウ。この2つを蓄積し、組み合わせることに成功しています。パソコンおよびゲーム専用機市場におけるソフトウェア事業の先駆者であるマイクロソフトとの協業、ノウハウの共有を進めることで、我々の強みをさらに強化していけると確信しています」

【Microsoft「Age of Empires」Executive Producer Kevin Perry氏のコメント】
「『Age of Empires』は人類の歴史を舞台とした一大叙事詩です。豊富な経験、実績を持つソーシャルモバイルゲームのエキスパートであるKLabとともに、この魅力的なタイトルをさらに幅広い方々にお届けできることを誇らしく思っております。KLabと我々が力を合わせることにより、これまで「Age of Empires」に親しんでくださっていたファンには、まったく新しいスマートフォンでのゲーム体験を提供できるでしょう。また、モバイルソーシャルゲームという新たなステージを通して、人類の歴史が持つ深遠なる「Age of Empires」の世界観へと触れることになる新しいプレーヤーたちとの出会いも楽しみにしています」

(中村聖司)