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【E3 2013】「South Park: The Stick of Truth」デモプレイレポート
日本販売は予定なし? アニメそのままのタッチを再現したアクションアドベンチャーRPG
(2013/6/16 00:00)
THQの倒産後、Ubisoft Entertainmentがパブリッシャーとして引き継いだ「South Park: The Stick of Truth」。アニメ界の問題児「サウスパーク」がゲームになるということで世界のファンから注目されていたが、E3 2013ではそのゲーム内容がついに明かされ、Ubisoftブースでデモプレイを見ることができた。
対応機種はプレイステーション 3、Xbox 360、Windows。北米での発売はホリデーシーズン。日本での販売は「採算が合わないので取り扱わない可能性が高い」とのこと。
魔法使いはおならで攻撃! パズル要素に富んだ学校アドベンチャー
「South Park: The Stick of Truth」は、ただの枝切れにしか見えないがとんでもないパワーを持つという「The Stick of Truth(真実の杖)」を争い、「サウスパーク」本編でも登場する学校が戦場と化すアクションアドベンチャーRPG。プレーヤーは学校に現われた「new kid(新人くん、くらいの意味か?)」となり、学校の戦いに参加していく。
デモプレイが始まって最初に感じたのは、画面が全く“「サウスパーク」そのまま”ということ。切り絵風のアニメそのままに、トコトコとキャラクターたちが学校内を歩く姿はゲームと知らなければアニメ放映だと勘違いしてしまいそうだ。
ゲームは、学校内を探索しながら、ターン制のRPGのように敵対する生徒たちと戦っていくというものになっている。ゴミ箱を倒すなどのオブジェクトのインタラクションをすることで、アイテムを手に入れたり通路を見つけることができる。
また主人公にはクラスがある。今回のデモプレイでは魔法使いとなっていて、おならを魔法力の源として扱っている。魔法使用時にはおならを手に込めて投げつけるといったアニメーションが入り、おなら時にはいちいちSEが入るのが実にバカバカしくて面白い。
学校内は意外に戦略的な示唆に富んでいて、例えば敵生徒の足元にバケツの水をばらまいたあと、そこにバッテリーから伸びる電線を落とすことで生徒を戦わずして倒すことができる。また火を炊いたトーチがあれば、おならをぶつけることで周囲が爆発し、バリケードの向こう側の生徒を倒すことができる。
物には直接触れるか、おならの場合は、主人公から点線のようなUIが出て方向を決め、その先にあるオブジェクトにインタラクションできるようになっている。時にはピタゴラスイッチのように順番にインタラクションすることで解決できるものもあり、感触としてはクリックアドベンチャーに近い。
なお主人公のスキルには自身を小さくするという珍しくまともにファンタジックなものもあった。この能力を使って排水溝から天井に登り、落ちそうな床を直下にいる生徒に当てて行く先の風通しをよくする、という行動もしていた。
クライマックスはカートマンとのおなら対決! Facebookがメニュー画面で登場
敵と戦う場合は、画面が切り替わってターン制のコマンドバトルへと移行する。大仰な言葉を叫んでただハンマーで殴るだけだったり、魔法使い同士の場合はおならを投げつけ合うというひどい戦闘内容になるのだが、魔力や体力がちゃんと減ってRPGのルールはきっちり守っていた。
キャラクターたちは、移動中や戦闘中もかなり早口で喋っていることが多い。肝心の内容は英語力の不足のため聞き取ることができなかったが、校内放送ではカートマンが何かしらの情報を発信しており、アニメ同様の会話劇とストーリーを体験できるようだ。
またメニュー画面を開くと、「サウスパーク」らしくFacebookがそのままの名前で使われている。襲われている生徒などを助けた場合はフレンド申請が届いたり、ほかのキャラクターからメッセージが届いたりする。このほか、このFacebook画面で主人公の装備変更を行なっていた。
デモのクライマックスとなったのは、カイルとカートマンに「お前はどっちの味方なんだ!」と迫られた場面だった。ここでは2人のどちらかに攻撃する選択がプレーヤーに与えられていた。
今回のプレイではカートマンを攻撃。逆上したカートマンは怒りに震え、そのまま戦闘に突入する。カートマンのクラスは魔法使い。しかも上級のようで、おならに最初から炎が宿っているという手強い存在だ。
戦闘をある程度こなすと、イベントシーンへと突入する。カートマンが「Dragon shout!」と叫ぶと、こちらにむき出しのお尻を向け、巨大な炎で迫ってくるおならを繰り出してきた! 主人公は負けじとおならを繰り出し、ボタン連打によるおなら対決がはじまる。
ブース内に響くおならの大音量と共に、来場者は大喜び。主人公がおなら対決になんとか競り勝つと、ゲームはアニメーションパートに入ってそのままデモプレイ終了となった。
一通り見たが、これがゲームとしてとてもよくできている! 学校内はただ探索するだけでなく、アニメーションが細かに入り込んで画面を見ているだけでも楽しいし、考えを巡らせるようなパズル要素もゲームに厚みを持たせている。そこに「サウスパーク」ならではの皮肉、えげつない表現、バカバカしさを加えることで、テンションの高さを保ちながらプレイに専念できるだろう。
「採算が合わない」という理由がなんとも手痛いが、世界から期待されている本作が日本で展開されないのはゲームファンとして非常に悲しいものがある。そういえば、「サウスパーク」の制作者の1人、トレイ・パーカー氏は日本語も堪能な日本通だったはず。トレイ・パーカーさん、なんとかしてください!
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