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【E3 2013】フリーランニング+ゾンビが生む爽快感と恐ろしさ「Dying Light」
ゾンビ達の間をすり抜け、謎だらけの世界を生き抜け!
(2013/6/15 11:26)
ワーナーの「Dying Light」はプレイステーション 4/Xbox One/プレイステーション 3/Xbox 360/Windows向けサバイバルアクションで、2014年発売予定。開発は「デッドアイランド」などを手掛けるTechland。
プレーヤーは優れた身体能力を持っており、フリーランニングのように街中を駆け抜けることができる。街は“感染者”で溢れており、彼等の間をすり抜けながら、様々な任務を達成していくのだ。ブースではシアターでのデモプレイが行なわれていた。加えてプレイもできたので、その感触をレポートしたい。
飛び越え、滑り込み、駆け抜ける。優れた身体能力で、ゾンビの追撃をかわす
「Dying Light」はフリーランニング+ゾンビというユニークなコンセプトの作品だ。主人公はオペレーターの指示の元、様々な任務をこなしていく。街はゾンビが溢れているが、政府などが定期的に救援物資を投下しており、主人公はその確保に向かっていく。
主人公の身体能力はとても高い。ダッシュで駆け抜け、どこにでもよじ登る。その軽快な動きはフリーランイングそのままで、ルートを読み切ればどこにでも移動できそうだ。ステージは小さな家が密集するところで、主人公が手が掛けられそうなところがどこにでもある。
ゲームはオープンワールドで、自由に移動できるがフィールドは危険に満ちている。「感染者」と呼ばれる人ではなくなった者達が常に主人公を付け狙っているのだ。彼等は主人公の存在にとても敏感で、戦闘時に銃など音の大きな武器を使ったりすればたちまち周囲の感染者を呼び寄せてしまう。
「Dying Light」のフィールドは一瞬たりとも気が抜けない。とにかく感染者達はたくさんいて、主人公を見かけるとじわじわと包囲してくる。走り、跳び、回り込んだりしながら彼等をかわす。高速道路に移動した時などは広い道一杯にに感染者がひしめいていて、絶望を感じさせられた。時にはそんな集団に向かって走り、血路を切り開かなくてはいけない場合もあるという。
戦闘では多彩な武器が確認できた。バットや斧、ハンマーなど近接武器が中心で、力を溜めた攻撃ができる。特にハンマーは溜め攻撃をするとハンマーを回転して振り回すような攻撃になる。また高いところから降りる時は、ハンマーを持っていると地面を打ちつけ周辺を吹き飛ばすような攻撃もできる。
デモでのミッションでは投下された救援物資が目印となる。救援物資は発炎筒でその場所が確認できる。しかしその場所にいくことができても、場合によっては先に軍隊に取られてしまう場合もある。軍隊は集団で活動しており、防護服に身を包んでいる。彼等と主人公達の関係は敵対とまではいかなくても冷淡な関係にあるようだ。軍隊達とのストーリーも興味深い。
フィールドでは生存者を探し出すサブミッションも存在する。小さな子がタンスの奥で隠れていたり、この災厄を生き残っている人は少なからずいるようだ。今回のデモでは何が起きて感染者が増え、世界はどうなっているかというところの説明はあえて伏せられていた。他のサブミッションなども気になる。
そして“夜”がやってくる。フィールドには時間の概念があり、昼夜の変化があるが、主人公達にとって夜は恐怖の時間となるという。感染者達は夜に異常に活性化し、昼間とは比べものにならない速度と勢いで主人公を追いかけてくるのだ。逃れる方法はただ1つできるだけ急いで「セーフハウス」にたどり着くしかない。
夜は音楽も変わり、昼間とは打って変わった生気に満ちた感染者達が主人公をダッシュで追ってくる。できることは走り続け、逃げ続けるだけだ。デモでは後1歩というところで感染者達に捕まってしまった。一瞬見た感染者は顔の側面から角のようなものが生え、人間とは違った生き物に見えた。これが彼等の本当の姿なのだろうか? 多くの謎を提示してデモプレイは終了した。
ものすごい勢いで追い立てられる夜の世界。生き残る道はあるのか
この後、実際にプレイアブルバージョンを触ることができた。実際のゲームでは「スタミナ」ゲージがあり、走り続けたり、武器を振り続けることは難しくなっている。タイミングが重要であり、ペース配分を考えた戦い方が求められる。
気になったのはダッシュが左スティック押し込みなところだ。「Dying Light」では常に走り続けるような状況が続く。慣れの問題ではあるが、長時間スティックを押し込みながら移動するところがやりにくく感じた。小さな足場をダッシュで進み、ジャンプで飛び越えるといった複数の操作を求められることもある。
ジャンプボタンは押しっぱなしだと壁の縁をつかんだりよじ登ることができる。こちらは直感的でわかりやすかった。建物と建物の間を飛び越え、壁をよじ登っていくのは爽快だった。入口や足がかる場所がないような建物の場合でも、近くの電柱をよじ登って中に侵入できる場合があったりする。ゲームに慣れていけば、さらに行動範囲が広がっていくと感じた。
感染者の耐久力は高く、まともに戦っていたらすぐに他の感染者に囲まれてしまう。戦うことより常に逃げることを考えるのが良いと感じた。感染者は1度こちらを見つけるとかなりしつこく追ってくる。建物の上に逃れても追いすがってこられることもあった。
戦闘における武器は部品を組み合わせることで強力になる。電撃効果のあるナイフなどを作れる。感覚的には逃げる方が有効だと思うが対決しなくてはならない時や、血路を切り開く時のために改造は心がけていきたいと感じた。
そして、夜は本当に恐い。感染者がこちらに向かってダッシュしてくる姿は強い恐怖感をもたらすし、とても焦らされる。それでいながら足場を踏み外さずできるだけ高さがある場所を心がけて移動しなくてはならない。低いところにいればあっという間に取り囲まれてしまうからだ。
フリーランニングや夜の要素、謎めいた世界観など、「Dying Light」はこれまでのサバイバルホラーとひと味違う楽しさを描いた作品だと感じた、これからどんどん作り込んでいくとのことで、続報に注目したい。
DYING LIGHT (C) Techland 2013. Published and Distributed by Warner Bros. Home Entertainment Inc.