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【E3 2013】緊張感ありすぎサバイバル「The Last of Us」
発売直前の試遊版を出展。最も恐ろしい敵、人間との戦いを体験
(2013/6/15 11:15)
日本での発売が6月20日に予定されているソニー・コンピュータエンタテインメントの「The Last of Us」。E3 2013のSony Computer Entertainment Americaのブースでも、プレイステーション 3筆頭タイトルとして試遊台を並べており、北米では6月14日に発売され、発売目前の注目タイトルとして人が多く集まっていた。
必死な世界で必死にパンチ! 人間すら敵になる世界で救いはあるのか?
今回プレイできたのは、「Lincoln」と表示された場所。遠景に見えるある建物を目指すため、荒廃した街の中を進んでいく。
目標の建物は見えているのだが、金網のフェンスが立ちふさがっていたり、建物が邪魔をしてまっすぐは進めないようになっている。見えている限り何もないので油断して走り回っていると、物陰に潜んでいたクリッカーに襲われてしまう。
パンデミック発生後という「The Last of Us」の世界では、ウイルスに感染した「感染者」が主人公たちの行く手を阻む。クリッカーは人間の頭部が変形した重度の感染者で、掴まれたら抵抗する間もなくゲームオーバーという非常に厄介な敵だ。
一方主人公のジョエルにも対抗手段はある。ジョエルは周囲の状況に神経を研ぎ澄まし、何者かがいた場合、壁の向こうであってもその存在を感じ取ることができる。慎重に行動すれば相手との距離や位置関係を把握できるので、戦闘に備えたりその場をやり過ごすことができる。
また先へ進むには、壁に立てかけてある板を利用して建物と建物の間に橋をかけたり、相棒の少女エリーに金網の向こう側に渡ってもらって金網を開けてもらうなど、2人の連携も含めたパズル要素が攻略の鍵となる。
少し大変だったのは、どこへ行けば先へ進めるのか、どうしたら先へ進めるのかがゲーム中で示されないため、じっくりとした探索と観察が必要になることだ。実際のプレイでは緊張感が高まっていい演出だと思うが、試遊ではノーヒントのために先へ進めないという人が続出し、あきらめて後ろの人に交代する場面をよく見かけた。
街を進む中では、恐ろしいのは感染者だけではない。生き残った人間たちもジョエルたちを襲ってくる敵となる。集団との戦闘では銃弾がバンバン飛んでくるので、こちらも身を削る覚悟で少ない銃弾を消費し、敵を制圧しなくてはならない。
乱戦の中では後ろを取られて割れた窓ガラスの破片に突き刺されそうになったり、それを振りほどけば今度はエリーが襲われて、倒れて首を絞められていたりする。エリーの体力が尽きる前にたどり着けば、男の顔面にキックをお見舞いして難を逃れられるのだが、この緊張の連続に冷や汗が止まらなかった。
ちなみに戦闘シーンだが、人間同士が戦う場合は特に、ジョエルも含めて歯茎むき出しの必死な形相がアップで映り続けて、この表情が実に印象に残る。あちらも必死だが、こちらも必死。生きるために残忍にならざるを得ない非情な世界をよく表現した演出だ。
しかし一方で、ピンチの時に手を貸してくれる人物もいる。倒れていると手を差し伸ばしてくれたり、敵と遭遇すると「こっちだ!」と指示をくれたり、詳細な人物のプロフィールは明かされていないが、心強い味方となってくれる。
そしてエリーも、ジョエルの最大の味方だ。ジョエルが罠に引っかかって足から天井に吊るされるというピンチを迎えると、危険を承知で動き回り、ジョエルを助けようとしてくれる。2人がお互いに助け合いながら、タフな世界を進んだ先には何があるのか。日本発売までもう少しの辛抱だ。
(C)Sony Computer Entertainment America LLC. Created and developed by Naughty Dog, Inc.