ニュース
マーベラスAQL、PS Vita「ヴァルハラナイツ3」。序盤の体験レポートをお届け!
コツコツキャラクターを育てていくRPGの醍醐味がギッシリ。ハーレムプレイも楽しい!
(2013/5/15 09:11)
マーベラスAQLはPlayStation Vita用ファンタジー・アクションRPG「ヴァルハラナイツ3」を5月23日に発売する。価格は5,980円。初回封入特典は、歓楽街を華やかに彩る“夜の蝶”2人をダウンロードできるプロダクトコード「妖艶なる“夜の蝶”お持ち帰りWパック(DLプロダクトコード)」。今回、GAME Watch編集部はマーベラスAQLにて「ほぼ完成版(広報氏)」のROMをプレイ。限られた時間ながらゲーム最序盤を体験できたので、ここではそのプレイレポートをお届けする。
「ヴァルハラナイツ3」は“力と無法”が支配する世界を生き抜くファンタジーアクションRPG。プレーヤーこと主人公キャラクターは、国家の命を帯びた密偵として「監獄城」と呼ばれる獄舎に囚人として潜入。“反逆者”という名目で送り込まれた者には“死の刻印”が施されるため、任務の失敗や逃亡などの裏切り行為には“死”の制裁が与えられる。
「えらくハードな世界観と設定だなぁ」と思いつつ、まずはキャラクタークリエイト。ゲーム中にはヒューマン(Human)、エルフ(Elf)、ホビット(Hobbit)、ドワーフ(Dwarf)、ナイトメア(Night Mare)、ビースト(Beast)、機械人(Machine)といった7種族が登場するが、初プレイのときはヒューマン、エルフ、ホビット、ドワーフの4種族に限定される。残り3種族はストーリーを進めていってからのお楽しみとなっているようだ。
種族は、それぞれ「バランス型」、「力が強い」など、ファンタジー世界でおなじみの特徴づけがなされている。今回は「最初に選ぶならタフそうな奴を」ということで、7種族のなかでも最も力が強いとされるドワーフを選択してみた。
続いて選択するのは職業。こちらも最終的にはシリーズ最多となる20種類が登場するが、初プレイ時はファイター、メイジ、囚人、プリースト、シーフ、アカトキ、アーチャといった7種類から選ぶことになる。個人的には補助能力に長けた囚人に心惹かれるものがあったが、ドワーフの特徴を最大限にいかすべく“拳”が武器の肉弾職アカトキに決定。ちなみに職業は、メインとなる職業のほかにサブをふたつ設定できる。敵を倒すことで手に入るSBP(スキルボーナスポイント)を消費することで「職業スキル」を習得できるのだが、サブ職業のスキルもセットでき、例としては魔法が使えるファイターなどがあるようだが、このあたりは相当楽しいやりこみ要素になりそうだ。
キャラクターの外観は、名前(苗字、呼び名)、肌の色、ヘアスタイル、眉毛、目の色、口、ヒゲなど多彩な設定項目が用意されている。タトゥーや傷などもエディットでき、筆者は浅黒い皮膚にトライバルな模様や顔の傷など“激戦を潜り抜けてきた屈強なドワーフ”といったイメージで作り上げてみた。マッチョやマッシヴ系以外にも、優男(やさおとこ)系や妖艶な美女や可憐な乙女といった外観も簡単に作れる。このあたりは発売後に“千変万化”ともいうべき多種多様なエディットをお楽しみいただきたい。
監獄城に潜入! ~牢獄とは思えない独自の発展を遂げた自由空間~
ゲームが始まると、プレーヤー(主人公)は他の密偵とともに集団で監獄城に送り込まれる。その目的は、“伝説の大犯罪者が残した秘宝”に関する情報を入手すること。あらゆる罪を犯し、悪魔に魂を選ばれた者だけが入手できる、どんな望みもかなえられるという秘宝。ゲームは、こうした秘宝に関する情報を得るための“指令”をクリアすることでストーリーが進行。その一方で、それとは関係なくアイテムなどの報酬が得られる“依頼”といった2種類のクエストが存在する。指令を黙々と追ってもいいし、依頼で寄り道を楽しむのもプレーヤー次第といったところ。
大陸の辺境に放置された格好の“監獄城”。本来の役割は犯罪者を収容する牢獄なのだが、辺境で目が届かないのをいいことに、次第に力と無法が支配する自由都市のような様相をていして今日に至っている。城内は外と出入りが自由なばかりか、歓楽街や多層化したスラム街を内包。仲間を集めるギルド、武器や防具などを取り扱う商店、死んだ仲間を蘇生させられる教会などなど、冒険の拠点として申し分ない施設がそろっている。
入所の挨拶(?)もそこそこに、まずはストーリーを進めるべく歓楽街に足を運ぶ……が、ここで新入り狙いの強盗に襲われるイベントが発生。逆らった密偵仲間が容赦なく殺され、女は戦利品として連れ去られるという“ヒャッハァー!”な世紀末状態。力が支配する世界で、弱者はただ奪われるのみ。城内にはいくつかのファミリーによる派閥抗争などもあるというが、ゲーム開始当初は指令をこなしつつ地道に力をつけていくしかない。
幸いなことに、新入りの囚人には「損して得とれ」とばかりに「ベネット商会」の主人が最初だけ武器と防具をタダでくれる。タダでくれる理由は「新入りの囚人が生き残って冒険者人口が増えてくれないと商売が立ち行かなくなる」という理にかなったもので「凄いところにきてしまったなぁ」とあらためて実感。城内の施設など情報をひととおり確認したら、まずはフィールドに出て敵を倒し経験値やお金を稼ぎにいくことにした。
爽快感あふれる戦闘アクション ~最大7人対7人の激しいバトル!~
フィールドやダンジョンでの戦闘は、敵シンボルに接触するとそのまま戦闘に移行するシームレスなシステムを採用。プレーヤーは主人公をリアルタイムで操作。最大7人でパーティを編成でき、操作キャラクターを自由に切り替えることも可能。最大7人対7人で激しいバトルが展開される。
直接操作していない仲間には、方向キーで「攻撃しろ」、「防御しろ」などの指令を与えて戦いを有利に進めていく。自分が特定の敵をロックオンしている状態で指令を与え、その敵を全員で集中攻撃するなどの戦略的な使い方が有効。ちなみに、相手パーティに敵リーダーがいる場合、こちら同様に戦略的に戦ってくるため注意が必要だ。
戦闘はかなりスピーディで、爽快感あふれる仕様。アカトキはボクサーよろしく拳で敵を攻撃するため、ダメージ覚悟のインファイトでガンガン攻めていかなければならず、最初は仲間に指令を与える余裕もなかったが、慣れるにつれ「これは力まかせでいけるな」、「用心して防御主体でいこう」などと、エンカウント直後におおまかな判別がつくようになってきた
攻撃アクションでは、ボタンを押した直後に表示される“光のリング”のタイミングにあわせて再び攻撃ボタンを押すと、より素早いコンボ攻撃が可能。相手を攻撃してゲージをため、MAX状態で画面右下に表示されるアイコンをタッチして「ブースト」を発動させれば、キャラクターの能力が一定時間アップ。怒涛のハイテンポで凄まじい連続攻撃が叩き込める。アカトキは肉弾攻撃タイプにつき、こうしたシステムが非常に心地よく堪能できた。アカトキでは使えないが、剣を装備しているキャラクターであれば、敵の打撃にあわせてタイミングよく防御ボタンを押して隙を作る「パリィ」も、テクニカルで実に狙いがいがある。
さて……先ほど“方向キーで仲間に指令を与える”といったが、実はここでキャラクター設定項目のひとつ“性格”が重要になってくる。たとえば、性格が“勇猛”なキャラクターは敵に対して常に攻撃的な姿勢をとるが、“臆病”だとすぐひるんでしまう。では“勇猛”なら何でもいいかというと、プリーストなどの回復職は傷を治すより攻撃を優先してしまうため、これまたうまくいかないとなってしまう。
プレーヤーこと主人公や操作変更で直接動かしているキャラクターはともかく、それ以外の仲間は“性格”と“職業”を把握しないと「与えたはずの指示がうまく機能しない」といった状況に陥る。仲間の性格は自動で決定されるため、パーティ編成時に即チェックしておくことをおすすめする。
ここ数年来のRPGといえば「オート進行のイベントを眺めるだけで大量の経験値ゲット」し、キャラクターを育てる実感に乏しいものが少なくなかったが、その点「ヴァルハラナイツ3」はオールドファッションというか「敵を地道に倒してコツコツ経験値とお金を稼ぐ」という、往年のRPGらしさにあふれた硬派な仕様。最序盤でスパイを倒しにいく指令があるのだが、近年のRPGに慣れきっていた筆者は「序盤だから楽勝っしょ」とレベル上げもろくにせず即スパイを問い詰め、瞬時に返り討ちにされるという情けない姿を披露してしまった。
「ここは力が支配する世界……」という事実を再確認し、まずは監獄城の周辺にいる小動物や冒険者(!)を片っ端から襲撃し、倒した敵を“まさぐって”アイテムや金品をゲット。レベルを上げて能力パラメータやスキルを伸ばし、改めてスパイを撃破。イベントクリアだけでサクサクレベルが上がるRPGもいいが、こうした「コツコツ型」もたまらないものがある。
ちなみに本作は、プレーヤー同士が育てたキャラクターを持ち寄って7人対7人で戦う「アドホック対戦」モードを搭載。勝敗に応じて闘技場ポイントが付与され、集めたポイントは武器やアイテムと交換が可能。ポイントの交換対象にはスキルも含まれているので、キャラクター育成にも役立つモードとなっている。
従来シリーズにはこんなのなかった! ~キャストとのセクシータイム~
城内で自由を謳歌する囚人たちのオアシス“歓楽街”。そこには、殺伐とした日常を過ごす冒険者たちの心身を癒してくれる夜の蝶“キャスト”たちが存在する。
ギルド「スターキス」、「ハッピーアナトミー・クリニック」、「ベネット商会」など、各施設で接客にいそしむキャストたち。彼女たちに指名料を払いプレゼントでこまめに親密度をあげていくと、やがて“セクシータイム”に突入。画面をタッチしてキャストの好感度をあげていくと、次第に場面がエスカレート。最終的には……???
キャストと仲良くなるためのプレゼントアイテムは、ゲーム中のフィールドを移動したカウント歩数と交換で入手する。どのキャストにどんなプレゼントが効果的かは、キャストの言動から推察。今回お邪魔した体験プレイの時間内ではプレゼントが奏功せず「新密度が全然アップしません! セクシータイムを直接拝めないまま帰るのは絶対に嫌です! 助けてください!!」と広報氏にギブアップ宣言。
そこで、別途用意していただいたセーブデータでセクシータイムを体験。「こ、こんなとこ触っちゃっていいのかな!?」と恐る恐るやっていたら、あっという間に時間切れでシーン展開も一切なし。現実でもバーチャルでもありえないくらいの非モテっぷりにしょんぼりしている筆者を尻目に「では私がお手本をお見せしましょう」と広報氏がPS Vitaをガッツリホールド。
「何をするんだろう?」と眺めていると、セクシータイムに突入するや、PS Vitaが摩擦熱で溶けんばかりの超高速スライドでタッチパネルをこすり始める広報氏。あまりのゴッドフィンガーっぷりに、文字通り目が点になる筆者。だが、キャストの好感度は凄まじい勢いでもりもり上昇。セクシーなグラフィックがどんどん進展していき「えーっ! ここまでやっちゃっていいんですか!」という大人のエンタメが満開。
「ドヤァ」といった面持ちの広報氏に、ひれ伏さんばかりの筆者。親密度と好感度がMAXになったキャストは専用クエストが発生し、クリアすると“お持ち帰り”としてパーティに加えることが可能に!。余談ながら、お持ち帰り状態になったキャストは監獄城内の本来の職場には立たなくなるという(円満退店!?)。城内のキャストを全員お持ち帰りという夢のハーレムプレイ……冒険者たるもの、一度は目指し実現してみたいものだ。
硬軟おりまぜた独特の世界観 ~王道コツコツ派に超おすすめ!~
冒頭でも触れたとおり、今回はマーベラスAQLに直接おうかがいして数時間ほどプレイ。途中「どうにか自力でセクシータイムを拝めないものか!」と寄り道がすぎてしまい、ストーリー展開については文字どおり“味見”程度で終わってしまったのだが、それでも「えっ、このゲームこういう要素もあったの?」と(もちろんいい意味で)認識を改めさせられた。
力によって支配された監獄城、腹黒さを隠そうともしない国王……当初は「ダークファンタジーとかピカレスク小説的な色が濃いのかな」と予想していたが、それは半分くらい正解。重く暗い展開もあるが、その一方で陽気なNPCたちが多数登場。硬軟おりまぜた展開が幾重にも層をなし、本作独特のテイストが形作られていく。
RPGの芯ともいうべきキャラクター育成は、とにかく地道。前述のとおり、昨今主流の「簡単なイベントクリアで楽々レベル上げ!」といった方向性とは真逆の「敵をコツコツ倒して地道に経験値を稼ごう!」というもの。倒した敵からアイテムや金品を剥ぎ取る“まさぐりシステム”も、しゃがみこんで死体をあさるグラフィックスを最初に見たときは「えげつないな!」と感じたが、数分もすれば呼吸をするかのごとき日常の一部となり、ばりばりとまさぐってしまった。
「地道にコツコツやるのは性にあわない」という人には正直おすすめしづらいが、その一方でPCゲーム黎明期から綿々と続く「地道に敵を倒してキャラクターを育てていく“コツコツ感”こそRPGの醍醐味!」という人には、それこそたまらない作品になるはず。筆者も発売後にはキャラ育成とストーリーの続き、そして“キャスト”全落としのハーレムプレイ実現に邁進したい。
(C)2013 MarvelousAQL Inc.
(C)TYPE-MOON (C)MarvelousAQL Inc.