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台湾の熱いファンが詰めかけた「真・三國無双7」イベントレポート

鈴木プロデューサーの「真・覚醒乱舞」発動に、会場は大盛り上がり!

1月31日~2月4日

会場:南港展覧館

 SCETブースのPS3「真・三國無双7」のイベントでは、プロデューサーを務めるコーエーテクモゲームスの鈴木亮浩氏が登壇し、ゲームの魅力を語った。台湾ユーザーの「真・三國無双」シリーズへの期待は非常に高く、イベント前にはたくさんの人が集まった。鈴木氏に気づいてもらおうと、複数のゲームのパッケージを持ったファンもいた。

 イベントでは特に鈴木氏のデモプレイに対しての会場の反応が大きかった。鈴木氏のプレイに、来場者は皆食い入るように画面を見つめ、派手なシーンでは歓声を上げた。本作の最大の見所である必殺技“真・覚醒乱舞”を披露すると拍手して自分たちの感情と、鈴木氏への賞賛を表現した。「真・三國無双」シリーズは本当に台湾ユーザーに好かれているなと改めて実感したイベントだった。

より派手に、強力となった武将の攻撃力に、会場は大興奮

プロデューサーを務めるコーエーテクモゲームスの鈴木亮浩氏
武将の衣装に身を包んだコンパニオン

 シリーズ最新作のPS3「真・三國無双7」はこれまで以上に多彩な攻撃が楽しめるアクションゲームだ。プレーヤーは三国志演義に登場する英雄達を使って、並み居る敵をなぎ倒していく。今作では様々な新システムが導入された。

 今作では、2種類の武器が装備でき、いつでも切り替えることができる「武器チェンジシステム」が搭載され、より戦い方には幅ができた。強力な追い打ち攻撃「ストームラッシュ」や、敵に攻め込まれたときに切り返せる「ヴァリアブルカウンター」など、攻守それぞれに要素がプラスされた。

 さらに“覚醒ゲージ”が新たに用意され、戦闘を行なっていくことで満タンになると“覚醒状態”を発動させることができる。覚醒時の武将は攻撃力が跳ね上がり、この時に無双乱舞より強力な「覚醒乱舞」を発動できる様になる。しかもその常態からもっと強力な「真・覚醒乱舞」をつなげることも。非常に強力な力を振るうことができる作品となるのだ。

 イベントに登場した鈴木氏は覚えてきた中国語で、「台湾の皆様こんにちは。私はプロデューサーの鈴木です。台湾は食べ物も美味しく、大好きです」と挨拶した。会場はオーバーアクション気味に鈴木氏が一言声を発する度に声を上げ、挨拶が終わると大きな拍手で鈴木氏を称えた。

 鈴木氏はまず作品の魅力を語り、続いて日本語版のデモプレイを行なった。この時鈴木氏は、わざと敵を集め、一気に敵をなぎ倒す戦い方をした。「ストームラッシュ」や無双乱舞といった技を積極的に使い、敵をばったばったとなぎ倒していく姿に、会場の熱気はどんどん増していった。

 今回のデモプレイでは鈴木氏は「李典」を使用した。杖の先に巨大な車輪がついており、これを回転させて敵を切り裂いていく。車輪は杖から分離し、周囲を走り回る。周辺をまとめて攻撃できる攻撃範囲の広いキャラクターだと感じた。また、馬は呼び出すと飛び乗ることができるようになり、移動がスムーズになったといった細かい改善点もたくさんあるという。

 そして鈴木氏が「覚醒乱舞を使います」と宣言し、発動させると会場のファン達は、叫び声のように大きな喜びの声を上げた。李典の覚醒乱舞はまるでハンマー投げのように武器を振り回し、敵をなぎ倒すもので、スティックを回すとさらに回転が増す。この攻撃で敵を巻き込むことで、覚醒乱舞は「真・覚醒乱舞」に繋がる。

 こうなるとさらにエフェクトは派手になり、周りの敵達は紙人形のように吹っ飛んでいく。このド派手な展開に、ファンは腕を頭上に上げ拍手した。会場の興奮がこちらに伝わってきて、さらに画面に引き込まれる。台湾のユーザー達は、一騎当千のアクションが本当に好きで、多くの敵をなぎ払う戦い方が大好きだと改めて実感できた。

 デモプレイの後、鈴木氏は「真・三國無双7」が台湾では日本語版が2月28日、中文版が3月28日発売されることを紹介した。「中国語版ローカライズは、多国語版と比べて一番早くに実現しました皆様が期待してくださっているお陰ですので、ぜひ遊んでみてください」と語った。

李典のデモプレイ。杖の先が車輪のように回転する武器を振るう
真・覚醒乱舞発動、会場のユーザー達の熱狂ぶりが楽しかった
中文版のスクリーンショットが公開された
こちらは同梱版。メダルがついてくる

積極的に攻められるシステムが充実、オンラインマルチプレイの存在も

インタビューでは他の作品以上にゲームに関する細かい質問が多かった
細かく作り込まれているきらびやかな衣装のコンパニオンと共に

 台湾メディアのインタビューで、鈴木氏は自分の基地を建設していく「将星モード」に関して2人で協力できるオンラインマルチプレイの要素を紹介した。協力プレイをすると、報酬が得られるといった要素もある。これらは今後明らかになっていく。

 武将選定の基準を聞かれた鈴木氏は「一般に知られた武将」、「有名なエピソードに出演している」、「既存のキャラクターに接点があること」という3つのポイントがあるという。また女性武将は歴史での記述そのものが少ないため、開発チームがイメージをふくらませて設定しているが、既存のキャラクターと被らないこと、根本となる要素は変えないように気を使っているという。

 今作の新要素「覚醒」に関しては鈴木氏は「一番の爽快感を味わってもらいたい」と語った。「真・三國無双6」では無双ゲージが複数になったが、どちらかというとピンチを抜けるための「緊急回避」の要素が強かった。今作では積極的に攻める要素を強めるため導入した。

 「ストームラッシュ」、「ヴァリアブルカウンター」は今作で導入された「武器の強さの3すくみ」をより強化させる側面がある。武器の強弱に加え、強力な攻撃と防御という要素は、戦いをさらに面白くさせるものだ。「対武将」の戦いをより楽しめるために導入されたシステムだ。

 「『ワンピース海賊無双』など、様々なコラボレーションを行なっているが、もっともっと扱うテーマを多彩に、幅を広げて欲しい。台湾なら孫文が活躍するような、近代中国を舞台としたゲームなどはどうだろうか」という提案がメディア側から出された。

 鈴木氏は「過去には『トロイ戦争』等をモチーフにした作品を出したりしました。歴史物は社内で検討していますし、もっと驚いてもらえるようなコラボレーションをしたい。個人的には台湾人形劇とか面白そうですよね」と答えた。

 台湾のメディアは細かく前作の違いを確認し、詳細な情報を求めていたと感じた。「真・三國無双7」はより派手で爽快感重視の方向性に進化していると感じた。とにかくキャラクターをド派手に、華麗に活躍させるという方向性は、やはり大きな魅力がある。

 様々なコラボレーションが進んでいく「無双」シリーズにおいて、より派手に活躍させるという本作の要素が今後どのように活用されていくかに注目したい。

【スクリーンショット】
こちらは日本語版のスクリーンショット
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(勝田哲也)