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PS3「METAL GEAR RISING REVENGEANCE」プレイインプレッション

雷電を待ち受ける多彩なシチェーション。2社のコラボが織り成す絶妙のハーモニー

雷電を待ち受ける多彩なシチェーション ~2社のコラボが織り成す絶妙のハーモニー~

 体験プレイでは、マリアッチ(メキシコの代表的な楽団の格好)に変装した雷電が下水道に潜入するシーンも見受けられた。このほかにも、ハックしたトライポッドを直接操作する他チャプターにはないお楽しみ要素が登場。激しい戦いの最中における、一服の清涼剤(?)といった感じだ。

「メタルギア」シリーズでおなじみのステルスアイテム、本作でも有効。ただしモノによってそれぞれ効果的なシチェーションがある

 都市部を中心としたステージでは、ビルの上を飛び回るところで一歩足を踏み外すと即ゲームオーバーという緊張感あふれる状況も……。また、ゲームを進めていくと「VRミッション」がアンロックされる。これはゲーム開始時に提示されたチュートリアルをミニゲーム風にしたもので、ステージ中に落ちている専用端末を作動させると新たなメニュー(種目)が追加される。それぞれクリアタイムが競えるので、発売後はどこまで詰められるか挑戦してみてはいかがだろうか。

【モンスーン】
CV:江原正士さん
デスペラード・エンフォースメント社所属。サンダウナー、ミストラルとともに破滅を呼ぶ風(ウィンズ・オブ・デストラクション)と呼ばれる3人のサイボーグの1人。そのコードネームは季節風、特に東南アジアに雨をもたらす季節風を意味する。磁力を用いて戦術釵《ディストピア》を自在に操るだけでなく、自らのボディパーツを分離させることもできるようだ

 さて……ネタバレを避けつつ公開可能とされた範囲までざっくりとご紹介したが、一応現地でエンディングまでプレイさせていただいた筆者の素直な感想は「両社のいいところが上手くブレンドされた極上のアクション大作」といったところ。後日公開予定のインタビューで稲葉氏ご本人が明言されているが、プラチナゲームズ側は「世界観やストーリーよりも至高のアクションが最優先」といったスタンスで、小島プロダクションは重厚な世界観やストーリーを得意としている。

 ゲームシステム部分で煮詰まったところに、まるで吸い寄せられたかのようにあわさった両社。ただ穴を埋めるのではなく、両社がさらに良いものを追い求めた結果、全体の融合がさらに進み“ひとつの結晶”となって生まれ変わった。結晶が放つまばゆい光は、雷電の斬撃のごとく強靭かつ鋭利で、「メタルギア」シリーズのファンもアクションゲーマーもひとしく満足できる娯楽大作に仕上がっていると思う。難易度も幅広く設定されているので、なるべく多くの人にプレイしていただきたい。

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(豊臣和孝)