タカラトミーとgloopsが仕掛ける「大召喚!!マジゲート」謎解きイベントをレポート

ソーシャル/リアルのカードゲーム、オフラインイベントを融合させた試み


9月29日 開催

会場:東京キネマ倶楽部



 株式会社タカラトミーは、「大召喚!!マジゲート カードコレクション」のイベント「リアル大封印!!inTOKYO ~闇の支配者を封印せよ!」を9月29日に東京キネマ倶楽部にて開催した。

 このイベントはタカラトミーとgloopsがソーシャルゲーム「大召喚!!マジゲート」のリアルカードとの連携を図った「大召喚!!マジゲート カードコレクション」のリアルイベントだ。会場で自ら謎解きに挑戦し、最後の問題をクリアした参加者にはここでしか入手できないSSレア「フリュイ」がプレゼントされる。ここで手渡される「フリュイ」はリアルのカードだが、「大召喚!!マジゲート」で使用できる。

 今回はこの日行なわれた全3回公演のうち、第2回に潜入することができたので、レポートをお届けする。


【東京キネマ倶楽部】
今回のイベントの舞台となった「東京キネマ倶楽部」。明治時代風の独特の空気が漂っていた。会場は3フロアから構成されており、参加者はすべてのフロアを行き来して謎を解くことになった




■ 異世界の様な空気が漂う「東京キネマ倶楽部」で行なわれた謎解きゲーム

 このイベントは下界を荒らす企みをしている闇の支配者ノルベルトが拠点として東京キネマ倶楽部を使おうとしている。参加者たちは東京キネマ倶楽部に迷い込んでしまった召喚士で、会場に解き放たれている強力なモンスター「レアモン」、「禁モン」を封印し闇の支配者ノルベルトを討伐するというストーリーだ。制限時間も設けられ、1時間以内に全エリアの突破を目指す。

 イベント開始前に100人弱の参加者が集まり、参加者は6人1チームに分けられた。あらかじめグループを組んで参加したチームもあれば、完全に初対面のメンバーだけで構成されたチームもある。

 ゲーム開始前から会場には問題に関連する貼り紙が貼ってあり、参加者達は問題を予想したり、解答を推測しながら自己紹介を行ない、打ち解けていく様子が見られた。イベント開始時刻になると今回のストーリーの解説が行なわれ、ゲームがスタートした。

 最初のステージは「(体力系)エリアA『レアモンを捕獲せよ!』」というエリア。ステージ内に設置されているヒントからパスワードを導き出すという内容だ。

 パスワードというのは「大召喚!!マジゲートカードコレクション 第2弾」に登場するモンスターの名前で、今回集まった参加者の多くは「大召喚!!マジゲート」をプレイしていることもあり、このエリアはすんなりと通過していた。


【エリアA「レアモンを捕獲せよ!」】
会場の至る所に配置されていたヒントの数々。「大召喚!!マジゲート」のプレーヤーならピンと来るかもしれないが、「大召喚!!マジゲートカードコレクション 第2弾」に登場するモンスターの名前が導き出される
問題に正解するとレアモンカードがもらえる。これが次のエリアへの鍵になる

 次のエリアは「(頭脳系)エリアB『禁モンを討伐せよ!』」というエリアだ。ここで一旦チームは闇、地、水と2人ずつ3組に分かれて問題を解くことになる。3組がそれぞれ問題をクリアすると、ロッカーの鍵、ロッカー番号の前半、後半という解答が得られ、そのロッカーを開けるとこのエリアはクリア。中に次のエリアの問題のヒントが入っているという仕組みだ。

 なおこのエリアは、前のエリアとは打って変わって「大召喚!!マジゲート」とはほぼ関係のない問題が出題された。どちらかと言うと一般的な謎解きの問題だったが、とはいえ最初の問題に比べると難易度は上がっており、最初の問題を軽々とクリアしたチームもこの問題には少し手こずったようだった。


【エリアB「禁モンを討伐せよ!」】
出題されていた問題のいくつかを公開する。読者の皆さんもぜひ挑戦してみて欲しい
最初の問題とは印象が違ったためか、このエリアで手こずるチームが多かった

 そして最後が「エリアC『支配者ノルベルトを封印せよ!』」というエリアだ。このエリアをクリアすると支配者ノルベルトによって封印されていた「フリュイ」を入手できるため、参加者も熱が入っていたが、最終エリアだけあって難易度はエリアBを遥かに上回っており、多くのチームが頭を悩ませていた。

 この頃になると既に残り時間はかなり短くなっており、参加者に焦りの色が出始める。


【エリアC「支配者ノルベルトを封印せよ!」】
こちらはエリアBをクリアすると渡された手がかり会場には支配者ノルベルトが登場
ノルベルトの背後に回り込むとヒントが。これだけの手がかりから答えを導き出さなくてはならない
会場内のあちらこちらで一心不乱に謎解きをする参加者の様子が見られた。かなり頭を悩ませていたようだ

 そして規定の1時間が終了。最後の問題をクリアした参加者には「フリュイ」がプレゼントされ、イベントは幕を閉じた。

 イベントを通じて感じたのが客層の幅広さだ。「大召喚!!マジゲート」のコアなユーザーからカジュアルなユーザーまで、謎解きゲーム経験者、未経験者など、幅広い参加者が集まっていた。

 実際にある参加者に話を聞いたところ「私は“リアル脱出ゲーム”(株式会社SCRAPの仕掛ける謎解きゲームの草分け)に何度か参加して慣れているのですが、未体験のチームメンバーも居て新鮮で面白かったです」と話していた。

 多くの参加者は既に「大召喚!!マジゲート」をプレイしており、クリア特典であるSSレア「フリュイ」の入手が最大の目的になっていたが、この機会に「大召喚!!マジゲート」をプレイし始めた参加者もいただろうし、これをきっかけに「マジゲート カードコレクション」に興味を持った参加者もいただろう。そういう意味で今回のイベントは新しい価値を創造できたのではないだろうか。

 今回は残念ながら直前にイベント内容の変更があり、予定していた会場でのソーシャルゲーム「大召喚!!マジゲート」との連携は行なわれなかったが、それでもソーシャルカードゲームのオフラインイベントが行われたのは挑戦的な試みだ。しかも1回の公演で100名近くの参加者が集まったというのは、1つの成功と言っても良いだろう。

 リアルカードとソーシャルカードゲームの融合である「大召喚!!マジゲート カードコレクション」を発売したタカラトミー、そしてソーシャルゲームというバーチャルな枠にだけとらわれないgloopsという両者の試みは非常に挑戦的でエキサイティングに感じた。

 今のところ残念ながら第2回や、他の都市での開催の計画はないとのことだが、今後も両社の新しい試みに期待して注目していきたい。

(2012年 10月 1日)

[Reported by 八橋亜機]