「信長の野望 Online ~鳳凰の章~」ステージイベントレポート
「城下町」や「家臣団」などの新要素をデモ。今川義元討伐イベントも


2月12日開催

会場:ベルサール秋葉原



 株式会社コーエーテクモゲームスは、同社がサービスしているオンラインゲーム3タイトルを集めたイベント「ネットエンターテインメント フェスタ in 秋葉原」をベルサール秋葉原で開催した。

 イベントには、3つのオンラインゲームの最新拡張パック、プレイステーション 3/プレイステーション 2/Windows用戦国オンラインRPG「信長の野望 Online ~鳳凰の章~」、PS3/WIN用オンライン海洋冒険ロールプレイングゲーム「大航海時代 Online ~Tierra Americana~」、PS3/WIN用一騎当千MMOアクション「真・三國無双 Online ~龍神乱舞~」の試遊台が設けられ、訪れた人が自由に遊ぶことができた。また、ステージイベントでは、それぞれのタイトルのプロデューサーによる最新情報の発表が行なわれた。

 このレポートでは「信長の野望 Online」について、ステージで発表された拡張パックの最新情報や、ステージイベントの様子などを中心にお届けしたい。




■ 「鳳凰の章」の注目コンテンツ「城下町」をデモプレイ

「信長の野望 Online」プロデューサー渡辺知宏氏
「信長の野望 Online」ディレクター今村一太氏

 「信長の野望 Online ~新星の章~(信On)」は、戦国時代の住人となって、仲間とともにインスタンスダンジョンを攻略したり、有名な武将とともに合戦に参加することができるオンラインゲーム。現在は「新星の章」のクライマックスとなる「天下分け目の決戦」が行なわれているところだ。

 また、3月7日には拡張パック第5弾「鳳凰の章」が発売される。ステージイベントでは、開発プロデューサーの渡辺知宏氏と開発ディレクターの今村一太氏から、「鳳凰の章」について紹介が行なわれた。

 ステージの最初に、初公開となる「鳳凰の章」のオープニングムービーが上映され、渡辺氏が「鳳凰は信長の天下統一の野望を引き継いだ秀吉を見守る存在です」と解説。秀吉が築き上げた大坂の城下町のような「安土桃山時代の代表的な文化に触れることで、『信長の野望 Online』のテーマである“戦国の世に触れる”という部分を大きく広げることができます」と説明した。

 上記のようなコンセプトに沿って、「鳳凰の章」にはプレーヤーが育てる箱庭「城下町」、「城下町」で訓練することで強くなっていく随伴NPCの「家臣団」。家臣団を連れていく新しいダンジョン「秀吉戦記」、そして全ワールド統一で行なわれる新しい合戦などが実装される。


【スクリーンショット】
城下町はオフラインの時でも友達とコミュニケーションが取れる場所として作られている「家臣団」を引き連れての戦闘。合戦場など一部を除いて、いつでも呼び出すことができる
新インスタンスダンジョン「秀吉戦記」。信長の遺志を継いで、天下統一を目指す秀吉を描く全ワールド統一で行なわれるようになる合戦

 ステージでは今村氏が実際にプレイして「城下町」を解説した。最初は何もない城下町に「露店」を立てて、「家臣団」の装備を購入してみせた。「露店に並んでいるアイテムは、プレーヤーごとに変わります。プレーヤーはたくさんのプレーヤーと“城とも”になって、それぞれの城下町でいい装備をそろえることができます」(渡辺氏)。

 その後、今度はかなり作りこんだ「城下町」に移動して、城下町にある訓練所で「家臣団」を訓練してみせた。「家臣団」は独自の職業や特化を持っており、技能スロットに技能をセットすることでその技能を使用するが、1つの技能につき2つまで発動の条件を定めることができる。これにより回復や術止めなども、より臨機応変な動きが可能になり「非常に強い家臣を育て上げることができます」(渡辺氏)。

 新しい攻略目標として実装される、新インスタンスダンジョン「秀吉戦記」は、「みんなでワイワイ攻略できるように、巻き込み型の戦闘になっています」(今村氏)。巻き込まれるかどうかはユーザーが設定でき、巻き込まれOKのキャラクターには名前の部分に青いアイコンが付く。1人で攻略できるクエストも多数用意してあるそうなので、短時間に「家臣団」を連れて1人で遊ぶこともできる。「秀吉戦記」で活躍すると「城下町」や「家臣団」を育てるためのポイントが手に入る。


【ステージイベント】
城下町の実装で、戦国時代を生きるというテーマがより強調された拡張パックになっている
今村氏による「城下町」のデモプレイ。何もない場所に「露店」を建てて、そこで「家臣団」の装備を買い揃える
ある程度建築物がそろった大きな城下町で、「家臣団」の訓練を行なう




■ 渡辺氏とカゲキヨ氏が5人の来場者とともに今川義元に挑戦

「どちらかというと、我慢して我慢してぶっ放す刀鍛冶の方が好き」という渡辺氏。今回は鎧鍛冶で参戦

 ステージイベントでは、渡辺氏が会場から抽選で選ばれた5人と、ゲームライターのカゲキヨ氏とともに「秀吉戦記」の最初のダンジョンとなる「桶狭間の戦い」のラスボス今川義元と戦う「ユーザー参加イベント 渡辺プロデューサーと 今川義元を討ち取ろう」が行なわれた。

 徒党の構成は、渡辺氏は鎧鍛冶、カゲキヨ氏が武士道という2枚盾に、参加者の使う、神道、陰陽道、忍法、密教、医術の7人。それぞれの新技能について今村氏が解説した。

 鎧鍛冶には自身の生命力をかなり上昇させる「身魂奮迅」という新技能が入る。武士道には、心頭滅却を使用しているのに守護されたり、気合ダメージを受けてほとんど動けないという、今までの不満を解消するような技が入る。陰陽道は「ダメージ方面での強化で、ナンバーワンアタッカーというにふさわしい威力になります」(今村氏)。「反閇呪法・弐」で攻撃術を大幅にパワーアップできるようになる。忍法は「妨害行動のスペシャリストとして、サポート的な動きを求められる特化です。アタックの回数が少なくても、後からじわじわとダメージが蓄積されていくような技能がはいります」(今村氏)。密教はサポートしていると回復が追い付かなくなるという弱点を補うために、サポート技能と回復技能の底上げが行なわれる。また、「黒縄地獄」という戦闘不能になった敵を蘇生不可にする新技能も追加される。医学は生命の最大値を超えて回復する「強壮治癒」が入る。回復量はそれほど多くないが、もともとHPの低い仲間を助ける時などに便利な技能になりそうだ。また奥義として強力版の「生命の湧水」も追加される。

 義元はダンジョンの一番奥にいるが、特別にNPCに襲われない仕様になっており、全員で歩いていっての戦闘になった。義元は入り組んだ陣の奥におり、周囲には他にも武将が複数人いて、実際の攻略はなかなか大変そうだ。

 戦闘は義元が開幕に召還術で婆を召還してスタート。勾玉の渡辺氏の鎧鍛冶が序盤に戦闘不能に陥った。武士道が敵をひきつけている間に蘇生を受けて戦線に復帰したが、敵対度が高くなっていた密教に攻撃が抜けて密教が死亡。その後、武士道と渡辺氏の鎧鍛冶も再び戦闘不能になる。奥義が使えないというアクシデントもあり、結局立て直すことができないまま旗が折れて敗北した。義元が頻繁に使ってくる「雫の舞」という単体の攻撃術が4,000ダメージ程度と、お供の神職が使ってくる「符蠱呪法」という攻撃術が痛かった。

 戦闘後、カゲキヨ氏が両氏に質問をした。今回の特化以外でポイントを教えてくださいという質問には「傾奇者の殺陣の技能にはユニークなものが追加されています。これまでは相手に共演してもらう必要がありましたが、今回、相手を指定すれば自動的に共演してくれるというものを追加したので、使い勝手が少し変わってくるかもしれません」(今村氏)。また、詠唱付与を2人まで同時にできるようになる技能が増えるため「今後は徒党に回復を2人入れるような組み方がまた増えてくるのではないかと思います」と答えていた。


【今川義元討伐イベント】
参加者は、提出したアンケートから抽選で選ばれた今川義元はダンジョンの奥にある陣内にいるNPCでは初めて召還術を使ってくる
「雫の舞」という4,000強ダメージの術攻撃を多用してくる神職の2人同時に詠唱付与できる技能が活躍戦闘中にコメントをする予定だった渡辺氏は、必死で言葉少なに




■ 試遊台で「秀吉戦記」のダンジョン「桶狭間の戦い」を体験

「信On」の試遊台。イベント開催中はずっと40分程度の待ち時間だった

 試遊コーナーには6台のPS3版「鳳凰の章」が6台用意された。そのうち2台は初心者向けで「隠れ里」と「那古野城」のフィールド散策ができた。残り4台は「鳳凰の章」のメインコンテンツの1つである、インスタンスダンジョン「秀吉戦記」の最初のダンジョン「桶狭間の戦い」での戦闘を体験できた。

 プレーヤーは「城下町」で育てられるNPCである直参の「家臣団」とともにダンジョン内をうろついて、NPCとの戦闘を楽しんでいた。自分のキャラクターは新武器を持った忍者と侍で、新しい技能もセットされていた。武芸侍の家臣団は忍者で、キャラクターと同じ苗字がついている。忍者の技能は一通り覚えていて、それをプレーヤーがスロットにセットすることで、使う技能をカスタマイズできる。スロットセットは20個の技能をセットできるものが2セット用意されていた。

 家臣団との間には信頼度があり、あまり死なせてしまっていると仲が悪くなる。そうなると、戦闘が始まるとすぐに勝手に逃亡してしまう。筆者が試遊したイベント後半ごろには、かなりひどい目にあったのか4台あるすべての試遊台で、家臣が開幕に逃亡するようになっていた。

 家臣の体力は戦闘が終わると全回復する。家臣は全員が連れて動けるが、徒党の構成はプレーヤーが優先されるので、例えば家臣を連れたプレーヤーが7人いれば戦闘は全員がプレーヤーで、6人なら連れていた家臣のうち1人がランダムに戦闘に参加することになる。

 今回は「桶狭間の戦い」ダンジョンだったが、合戦場のような一部の例外を除いて家臣はどこにでも連れていけるのだそうだ。試遊をすると、「鳳凰の章」のメインキャラクターである秀吉が身に着けたという「金銀馬りん立物セット」がもらえた。


【試遊コーナー】
家臣の情報。他のプレーヤーの家臣の情報も見ることができる技能スロットの数は20アルゴリズムは技能ごとに細かくカスタマイズできる
家臣と「主従の絆」を結ぶと、能力値がアップするダンジョン内は、敵を倒さなければ通行不能になっている途中にいた3人徒党の武将に喧嘩を売るも、家臣が逃げて返り討ちにあった




■ 戦国メイドカフェ「もののぷ」も参戦!

もののぷコーナーの前でポーズをとる、前田あずささん

 今回のイベントは、秋葉原にある「戦国メイドカフェ&バー もののぷ」とタイアップしており、戦国時代風のメイド衣装に身を包んだメイドさんたちが会場を盛り上げた。もののぷのコーナーではグッズが販売され、試遊コーナーのミニステージでは、昨年12月にCDデビューを果たし、「第1回 AKIBA 萌えキュングランプリ」で優勝した、秋葉原No.1メイドの前田あずささんによるミニライブも行なわれた。

 2回行われたライブでは、前田さんがそれぞれ3曲の歌を披露。駆けつけた親衛隊の激しい応援に思わず歌いながら笑ってしまうワンシーンもあった。最後は大きなアンコールに応えて、賑やかな曲で盛り上がっていた。


【もののぷコーナー】
ミニステージのライブは親衛隊の応援で大いに盛り上がった。もののぷグッズも販売されていた


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(2012年 2月 12日)

[Reported by 石井聡]