ユードー、iPhone「テガキモンスター」の発表会を開催

自分で描いたモンスター同士が戦うソーシャルゲーム


11月18日 開催

会場:Apple Store銀座



タレントの弓月ひろみ氏(左)の司会によってイベントが進められた。ユードーの南雲氏(中央)が登壇し、ゲストにワクワクさんこと久保田雅人氏(右)が登場し、工作を披露した

 株式会社ユードーは11月18日、同日配信した新作のiPhone用ゲーム「テガキモンスター」の発表会をApple Store銀座で開催した。

 本作はiPhone/iPod touch/iPadのタッチパネルに自分で描いたモンスターを使って、ほかのプレーヤーのモンスターと対決するソーシャルゲーム。アプリ本体は無料で、アイテム購入などに使えるポイントを有料で販売するアイテム課金制となっている。

 発表会では実際にユードー代表取締役の南雲玲生氏がモンスターを描き、ほかのプレーヤーと戦っていくまでの流れを収録したデモプレイ映像とともに、ゲーム内容についての詳しい解説が行なわれた。また、ユードーについてのこれまでの取り組みが紹介されたほか、NHK教育テレビ「つくってあそぼ」のワクワクさんがゲストで登場して工作も披露され、楽しいイベントになった。




■ 数々のiPhoneアプリを開発してきたユードー

南雲玲生氏。KONAMI在籍中は音楽ゲーム「beatmania」を手がけ、2003年にユードーを設立し、現在はiPhone用アプリの開発や音楽制作などを中心に事業活動を行なう。本作の音楽は自らが作曲したもの

 最初に南雲氏から、同社の活動や実績が披露された。南雲氏はかつて音楽ゲーム「beatmania」の原案企画や制作を手がけており、ゲーム音楽の楽曲制作も行なっている。2003年に会社を設立し、携帯電話のサービスコンテンツ「なびんちょ」やニンテンドーDS用ソフト「健康測定」などの開発を行なってきた。「健康測定」では、ゲームソフトを薬屋さんで販売したことも披露した。

 2008年以降はiPhoneアプリの開発を手がけており、「PianoMan」や「Aero Guitar」、「8Bitone」など音楽系ものを数多くリリースしており、「太鼓の達人」を開発したことも紹介された。またこれまでの実績として、「PianoMan」が500万ダウンロード、「Aero Guitar」が460万ダウンロードされていることも明かし、「配信したほとんどのアプリが成功している」と語った。全てのアプリの累計では1,000万ダウンロードにも及び、現在は最低でも1日1万ダウンロード以上されているという。

 そして現在、「誰もが知っているようなゲームやアプリを出そう」という思いが強くなって、「テガキモンスター」の開発に至ったことを発表した。


数々のiPhone用アプリを開発してきたユードー。音楽ものだけではなく、テレビ電話のアプリ「Live Link 3G Fine」など、様々なジャンルのものを手がけている現在のユードー製アプリの販売状況も公開。全世界で1日1万ダウンロードを越えるほどになっている



■ 「テガキモンスター」を南雲氏自らが描いたヘタウマなキャラで実演解説

 本題の「テガキモンスター」については、本作のプロモーション映像や、南雲氏が事前収録したデモプレイ映像を使ってゲーム内容を詳しく紹介していった。

 本作はゲーム内キャラクターであるモンスターをタッチパネルに自由に描いて生み出し、そのモンスターを使ってストーリーを楽しみながらトレーニングを行なって育成したり、ほかのプレーヤーとバトルしていくソーシャルゲーム。モンスターを描ける時間には制限があり、決められた時間内に描く。モンスターの属性や強さ、スキルなどのパラメーターは、描いたモンスターによって決まる仕組みになっている。

 バトルに勝利したりショップでアイテムを購入することで描ける時間が加算されていき、キャラクターに描き加えることで能力がアップする仕組みになっている。また、モンスターはゲーム内で入手したアイテムの「シール」を使って強化が可能で、さらにシールを合成すると強力なスキルが発動する。ショップではポイントでアイテムを購入でき、キャラクターの体力回復やアイテム合成の確率が上がるアイテムなどが用意されている。

 プレーヤーが描いたモンスターを使って、ほかのプレーヤーとバトルしてゲーム内のスコアを上げて成長させていく。さらにユーザー同士の交流も可能で、個人対戦だけでなく対戦した相手と仲間になり、チーム戦による団体戦バトルも行なえる。


「テガキモンスター」のプロモーションビデオも上映された。手描きで作ったモンスターをミッションモードや対人戦で戦わせて育てていく
南雲氏が実際にモンスターを描き、育ててバトルするまでの一連の流れも映像で紹介された



■ 「つくってあそぼ」のワクワクさんが工作の楽しさを実演

 発表会の後半では、ゲストとしてNHK教育テレビ「つくってあそぼ」で活躍している工作お兄さん「ワクワクさん」こと久保田雅人氏が登場。新聞紙を丸めて鉄砲を工作し、ペットボトルや空き缶を使って制作したモンスターの的に弾を当てる実演を行なったり、会場にいる子供たちに実際に撃たせたりもして盛り上がった。

 さらに発表会中、的に描かれたモンスターを開発者が「テガキモンスター」で描き、実際にバトルさせるデモプレイも披露された。久保田氏は番組の裏話とともに、「テガキモンスター」には手描きで作ったキャラクターにはぬくもりがあり、工作する課程の楽しさが共通する部分があると語った。


ゲストの久保田雅人氏がテレビ番組のように工作を生で実演。新聞紙で鉄砲を作り、モンスターの的に当てる遊びで、物作りの楽しさを伝えた
工作に使った的のモンスターをゲームで実際に描き、手軽にモンスターを描けることをアピールした



■YUDO-IDの狙いと「テガキモンスター」の今後の展開

 「テガキモンスター」では「YUDO-ID」というIDを登録してゲームを開始するが、これについての構想が明かされた。これまでユードーが配信したアプリでもこのIDを登録して遊べる仕組みにして、各アプリで特典が受けられるように連携する仕組みを作るという。

 例えば「PianoMan」などのユードー製アプリで特定の目標を達成すると、同IDを使っている「テガキモンスター」でアイテムなどの特典が得られるようになる。もちろん逆の連携もあり、「テガキモンスター」を遊ぶとほかのユードー製アプリでお得なことが起きる。この機能を使ってユードー製アプリの拡大を図り、2,000万ユーザーを目標にしていると南雲氏が決意を語った。

 「テガキモンスター」の今後の展開としては、末永く遊べるソーシャルゲームとして定期的にイベントを開催したり新要素も続々と追加していくという。友達のIDを入力することで本人と友達の両方に特典がもらえるシステムも予定しているようだ。

 また、開発での失敗談も披露し、アプリ名が「テガキモン」と間違って登録されていて現在修正申請中なことや、アプリ内課金の課金システムが設定されていないことを明かした。課金システムの不備はリリース当日の朝に発覚したが、初回ボーナスとして1週間ほどは課金されないで利用できるようにしてあるとのことなので、この機会を逃さずにゲームを始めてみてはいかがだろうか。

 今後ユードーはソーシャルゲームにも力を注いでいくようで、音楽ゲームでのソーシャルゲームも計画しているようだ。また南雲氏に伺ったところ、「テガキモンスター」の開発期間は2カ月半で、リリースの前日までゲーム中のキャラクターを作成していたそうだ。滑り出しは好調なようで、すでに数千ダウンロードを突破していることも明かしてくれた。


YUDO-IDを使って、ユードー製アプリを連携させる構想も明らかにされた音楽もののソーシャルゲームも計画しているという

【プロモーションムービー】

(2011年 11月 21日)

[Reported by 川村和弘]