カプコン、WIN「イクシオン サーガ」、「バトルαテスト」レポート
完全新作チーム対戦アクションが始動! 8対8のバトルを体験


8月11日16時まで 「バトルαテスト」実施予定



 株式会社カプコンは、Windows用オンラインチーム対戦アクション「イクシオン サーガ」にて、公開テスト「バトルαテスト」を8月11日の16時までの予定で実施している。

 「イクシオン サーガ」を手がけるのは、同社のオンラインゲーム「モンスターハンター フロンティア オンライン」を率いてきた小野義徳氏(プロデューサー)と杉浦一徳氏(運営プロデューサー)のタッグだ。ビジネスモデルは未定で、正式サービス開始予定は2012年夏となっている。

 今回初の公開テストとなる「バトルαテスト」では、戦闘時の打撃感やスピード感、多人数プレイでの戦闘バランスやフィールドサイズ、サーバー負荷などをチェックするのが目的となっている。その他の機能は大幅に制限されているが、コンテンツの中心となる最大8対8の16人で同時プレイができるMOタイプの対戦アクション部分はプレイできた。この記事では「バトルαテスト」でどのような要素が体験できるかをお伝えしていきたい。



■ 最大8対8のチーム対戦アクション。「バトルαテスト」で3つの職業を体験

最大16人で対戦できる「イクシオン サーガ」

 「イクシオン サーガ」は、3Dフィールドの中でキャラクターを操って戦うチーム対戦型のアクション。最大16人が8対8のチームに分かれて対戦する。プレーヤーは3種類ある職業から1つを選択し、それぞれの職業の特性を活かしてチームの勝利を目指す。

 戦闘中の基本的なアクションは、連続で繰り出せる近接攻撃、ダッシュ、回避、しゃがむ、梯子を登るなどのほか、職業によって変わるものに特殊攻撃、スキル、アクションボタンによるアクションがある。近接攻撃と特殊攻撃には、それぞれボタンを長めに押して発動するタメ攻撃もある。また、スキルの消費には「AP(アルマポイント)」というゲージを消費する。

 事前情報では、プレーヤーは「見習い傭兵」として誕生し、レベルを上げることで近接戦に優れた「ストライカー」、銃火器による遠距離戦を得意とする「ブラスター」、魔法を操り回復もできる「キャスター」と3種類ある職業に「転生」できると発表されていたが、「バトルαテスト」ではおそらく特別仕様となっており、武器アイテムの装備を変えることで職業を3種類とも体験できた。職業の選択によって武器の特徴や扱えるスキル、アクションが変わってくるので、それぞれの特徴を紹介したい。なお、ここで扱えるスキルはそれぞれの職業の初期スタイルのものになっている。

 「ストライカー」は、剣と盾を扱う職業。初期スタイルは「剣士」。特に近接戦闘に優れており、チームを先頭で引っ張っていくようなタイプだ。スキルでは、前方に衝撃波を放つ「真空刃」、相手を吹き飛ばす「吹き飛ばし」、刀に纏った炎で前方に長いリーチで攻撃できる「伸刃撃・縦斬」がある。アクションボタンでは全職業で唯一、盾によるガードができ、こちらの面でも近接戦闘を有利に戦える。


【スクリーンショット】
「ストライカー」。ガードもできるので、近接戦闘に有利。離れた敵には「真空刃」が効果的。画像がブレているように見えるかもしれないが、これは「モーションブラー」という効果によるもの。実際のゲーム画面ではなめらかな動きに感じられる


 「ブラスター」は、銃と剣が一緒になった銃火器を扱う職業。初期スタイルは「銃士」。特殊攻撃では、銃による遠距離攻撃が可能で、画面に照準も表示させられる。牽制や後方からのサポートに優れるほか、いざとなれば近接戦闘もこなせるオールラウンダーといった印象だ。スキルでは、前方に強力な1撃を放つ「オンリーユー」、前方の広範囲に銃を乱射する「乱射」がある。アクションボタンでは、後方に緊急回避ができる。


【スクリーンショット】
「ブラスター」。遠距離攻撃が狙える銃火器を装備。近距離でも戦えるオールラウンダー


 「キャスター」は、魔法器を扱う職業。初期スタイルは「術士」。魔法による攻撃と回復が大きな特徴。特殊攻撃では、銃と同じく遠距離攻撃もできる。魔法に回復にと上手く立ち回れば、強力なサポート役になるだろう。スキルでは、自分の周囲の敵を凍らせる「氷結足止め」、素早く2回攻撃する「弐断刀」、自分と周囲の味方を回復する「回復魔法」がある。アクションボタンでは、自分の体力を消費してAPをチャージできる(一定の体力以上が必要)。


【スクリーンショット】
「キャスター」。サポートが鍵。回復魔法で味方を有利に導きたい


■ 戦闘を盛り上げる「コンボフィニッシュ」、「トドメ」、「救出」などを紹介

「マイルーム」の「アイテムボックス」では装備が変更できる
「こんにちは!」と元気よく声をかけてくれる対戦受付のNPC「リーナ」
ロビーにはNPC「マイド族」が経営する「雑貨屋」(まだ実際にアイテムは買えない)も見られた

 では、「バトルαテスト」での、ゲームを開始してから実際に戦闘に至るまでの流れをここで紹介しておく。

 ゲームを開始してワールドなどを選択すると、装備品を交換できる「アイテムボックス」が置かれた「マイルーム」に降り立つ。そこから「ロビー」と表示されているドアを開けると、地面が石畳で作られた、中世ヨーロッパ風の街並みが現われる。奥へと進んでいけば、「対戦受付」と表示された「ステーション」にNPCがいるので、そこでミッションルームの作成や受付中のミッションに参加できる。

 今回「バトルαテスト」でプレイできたのは、結果がランキングに反映される「ランキング戦」の「チームデスマッチ」というゲームモード。「チームデスマッチ」は最大16人が8対8のチームに分かれ、同じフィールドを駆け回りながら相手チームの「コストゲージ」を0にすることを目指すというルール。「コストゲージ」を減少させるには、相手チームのプレーヤーを倒すか、相手チームのユニット(拠点)を破壊すればいい。プレーヤーは倒されても、一定時間の後自チームのユニット近くで復活できる。制限時間内に決着が付かなかった場合は、「コストゲージ」が多いチームが勝利となる。ゲーム終了後はチーム内のランキングと成績、獲得ポイントなどが発表される。

 戦闘を行なうフィールドは、石の像などが落ちている古代遺跡「シルバウス遺跡」や、略奪品が放置されている洞窟「リデスペリオ洞窟」など様々だ。フィールドには高台もあるので、遠距離から相手プレーヤーを狙うような戦い方も可能だ。また、フィールドには地面から光を放つ「アルマスポット」があり、ここではスキル使用で消費したAPを回復できる。

 「バトルαテスト」では、「チームデスマッチ」のみの対戦モードとなったが、戦闘中を盛り上げる要素がいくつかある。こちらも今後「イクシオン サーガ」の大きな特徴となっていくと思われるので、ここにも注目していきたい。

 まず、対戦をよりダイナミックにさせるものに「コンボフィニッシュ」がある。「コンボフィニッシュ」は、連続で出した近接攻撃の最後の1撃を当てると発動する。職業によってエフェクトが変わるが、いずれも周囲を巻き込んで大ダメージを与えられる強力な技だ。自分が発動させた時にはカメラワークが切り替わる演出が入るので、決まったときは爽快な気分になる。発動すれば敵も近寄れずかなり強力で、戦闘中はこの「コンボフィニッシュ」が戦況を大きく作用していたように感じた。

 戦局を変える要素として「アルマ砲」がある。「アルマ砲」は、発動させれば一定時間後に相手チームのプレーヤーを全員倒せる。敵の「コストゲージ」を減らせるだけでなく、敵全員がスタート地点から再出発となるので、戦局を変えるにはうってつけだ。発動させるには、フィールドに戦闘中に出現する「アルマ石」を破壊してエネルギーを自分にチャージし、それを自チームのユニットに持ち帰ること。ただし、チャージされているプレーヤーが倒されると、エネルギーは倒したプレーヤーに移ってしまう。

 そして「イクシオン サーガ」の1番の特徴となるのが「トドメ」と「救出」だ。「イクシオン サーガ」では、体力が0になっても即退場、即復活ということにはならない。倒されて操作を受け付けなくなった後、立ち上がってオーラのようなものが周りに出現する「瀕死」という状態があり、そこでは相手チームと味方チームのプレーヤーが特別なアクションを仕掛けられる。

 そのアクションは、敵に対しては「トドメ」になる。発動すると文字通り止めを刺され、カメラワークも切り替わる派手な演出が入る。「バトルαテスト」では、「トドメ」を刺すと他の方法で倒されるよりも多くの「コストゲージ」が減少する。味方の「瀕死」に対して発動した場合は「救出」となり、「コストゲージ」は減少しないまま、体力は全回復する。助けたプレーヤーの体力も全回復し、戦闘をそのまま続行できる。どちらも積極的に狙っていきたいが、自分が「瀕死」となった時にどちらのアクションを起こされるかで戦場への影響が分かれてしまうのが面白いところだろう。


【スクリーンショット】
フィールド上に石像などがある「シルバウス遺跡」。高台に登っていくルートもある略奪品が放置されており、かなり入り組んだ作りの「リデスペリオ洞窟」沼地の中に人工の廃施設がそびえ立つ「アンブラナ湿地」。沼地でしゃがむと体が半分埋まってしまう
職業によって演出が変わる「コンボフィニッシュ」。周囲を巻き込んで大ダメージを与えられる
画像中央に黄色く光っているのがフィールドに登場する「アルマ石」。「アルマ石」を破壊し、エネルギーを持ち帰ると、「アルマ砲」を発射できる「アルマ砲」が着弾すると、相手チームのプレーヤーが一気に全滅する
体力が0になったあと、体の周りにオーラのようなものが現われる「瀕死」状態相手を仕留める「トドメ」。派手な演出も入るこちらは「救出」。救出された側の体力も全回復するのが特徴


 ゲーム内容については以上だが、グラフィックスについても触れておこう。ゲーム開始前の設定画面で、画質の調整を「低」、「中」、「高」に設定できる。画質を高くすれば、キャラクターに影がつき、テクスチャの品質が上がり、ジャギーが目立たなくなるなど基本的な品質が向上する。さらにモーションブラーという、動きにわざとブレを生み出すことで映像をなめらかに感じさせる効果も強くなる。画質「低」にすれば処理は軽くなるが、モーションブラーは見られない。


【スクリーンショット】
画質「低」では、モーションブラーなどの処理が発生しないため、軽快に動作する
画質「中」。「低」に比べ、モーションブラーが少しだけ見られる
画質「高」。モーションブラーの効果により、静止画では大きくブレて見えるが、ゲームではなめらかな動きに感じられる


 「バトルαテスト」で体験できる要素としては、以上のようになる。今回プレイできた「チームデスマッチ」だけではなく、魔獣と戦うNPC戦やプレーヤーの成長と共にストーリーが展開する「シナリオミッション」なども登場していくそうなので、そちらの方にも期待したい。今後は各種ユーザーテストによるフィードバックを参考に、開発からの情報も公開しながら、正式サービス開始に向けてゲームを開発していくという。開発の様子は、「イクシオン サーガ開発隊」のサイト、「イクシオン サーガ開発隊 公式ブログ」のサイトおよび公式twitterアカウント(@IXION_SAGA_JP)で随時発信していくようだ。


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(2011年8月5日)

[Reported by 安田俊亮]