E3 2011レポート

セガ、PS3/Xbox 360「ソニック ジェネレーションズ 白の時空」プレビュー
過去を受け継ぎ、新しさを生み出す、20周年だからこそのソニックを!


6月7日~9日開催(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center



 「ソニック ジェネレーションズ」はソニック・ザ・ヘッジホッグというキャラクターが生まれて、20周年を記念して生まれたアクションゲームだ。本作は、PS3/Xbox 360の「ソニック ジェネレーションズ 白の時空」と、3DSの「ソニック ジェネレーションズ 青の冒険」の2タイトルがそれぞれ2011年冬に発売される予定だ。

 本稿では、シリーズのプロデューサーをつとめるセガの飯塚隆氏による「ソニック ジェネレーションズ 白の時空」デモプレイをレポートしたい。



■ 過去ステージをモチーフに、2D(クラシック)と3D(モダン)の2つのレベルデザインにチャレンジ

「ソニック」シリーズのプロデューサーを務めるセガの飯塚隆氏
モダンモードのCity Escape。巨大なトラックが追いかけてくる
クラシックモードのCity Escape。トラックは画面奥にも移動し、何度も攻撃してくる

 飯塚氏は本作のコンセプトを「20年の歩みを1本のソフトに」と語った。20周年でしかできない、“クラシックのソニック”と、“現代のソニック”の2人が出会う。飯塚隆氏は「ある意味、今までタブーとされていたことを実現しているんです」と語った。

 ストーリーとしては、何者かが時間と空間を消してしまい、その結果、時空を越えて、2人のソニックが出会う。これまでの冒険を振り返る要素を持ちつつ新しいソニックを描いていくという。

 ゲームでは、「クラシック」と、「モダン」という2つのモードが用意されている。2人のソニックがそれぞれのモードで冒険を繰り広げていく。2つのモードはステージのテーマは同じものの、ゲーム性は大きく異なっている。

 クラシックモードのステージはシリーズ初期のメガドライブ版を思わせる2Dアクションゲームのレベルデザインだ。モダンは「ソニックアドベンチャー」といった、3Dのステージがメインとなる。ステージは、ユーザーからインターネットアンケートを採り、各国のパブリッシャーで調査をした上で、人気の高かった過去のステージをチョイスし、アレンジして制作している。

 面白いのは、すべてのクラシックステージが、モダンと比べて古いわけではないところだ。デモプレイでは、City Escapeというステージが紹介されたが、このステージのオリジナルは、ドリームキャストの「ソニックアドベンチャー2」に収録されている。モダンはオリジナルに近い雰囲気のステージになっている。一方のクラシックモードは、オリジナルの要素を取り入れた、完全な新作となっているのだ。

 City Escapeはサンフランシスコの様な坂の多い街を疾走していくのだが、途中で巨大なトラックに追いかけられる。クラシックでは後ろから追いかけられるだけでなく、押しつぶそうとトラックがジャンプしてきたり、進むスピードが遅いと道を破壊され、ルートが限られてしまう。

 コンセプトを同じにしながら、新しいゲーム体験を実現している。また、モダンモードでもトラックがコンテナから回転ノコギリを出してきたり、オリジナルを知ってる人は驚くようなアレンジが加えられている。オリジナルではできなかった建物を飛び越えたショートカットなどを可能にしている。懐かしさと新たな驚きをもたらす様に制作したと飯塚氏は語った。

 3DSの「ソニック ジェネレーションズ 青の冒険」は、PS3/Xbox 360の「ソニック ジェネレーションズ 白の時空」とは違い、「ハンドヘルドのソニック」がテーマとなっている。3DSはもちろん立体視に対応しているが、PS3/Xbox 360版でも、3D立体視対応テレビを使うことで、3D映像を楽しめる。

 従来のシリーズでは、使用キャラクターを変えることができる作品も多かったが、今作では、クラシックとモダンの2人のみ。過去に登場したキャラクターは何らかの形で、できるだけ多く登場させたいと言うことで、こちらも期待して欲しいと飯塚氏は語った。

 飯塚氏はファンへのメッセージとして、「昔ソニックをやったけど今はやってないとか、かつて一回だけやったことがあるとか、そういう人にも今のソニックを知って欲しいし、現在のシリーズのファンには過去の面白さを知ってもらいたいです。みなさんに楽しんでいただく20周年記念のゲームになるように作っています。ご期待ください」と語った。


PS3/Xbox 360の「ソニック ジェネレーションズ 白の時空」と、3DSの「ソニック ジェネレーションズ 青の冒険」どちらも出展されていた、ステージは「Green Hill」で、シリーズ第1作の最初のステージがモチーフだ。「白の時空」の3D版が特に人気が高かった

モダンモードのCity Escapeはドリームキャストの「ソニックアドベンチャー2」がモチーフ
City Escapeの要素を換骨奪胎し、2Dで表現。トラックとのチェイスが強調された

3DSの「ソニック ジェネレーションズ 青の冒険」。携帯版の「ソニック」の楽しさを凝縮

(C)SEGA

(2011年 6月 9日)

[Reported by 勝田哲也]