ゲームポット、WIN「メビウスオンライン」発表会開催
多様な選択肢による「カオスな」楽しさ。世界進出も視野に


3月3日24時まで CBT参加者募集

3月4日19時~7日12時 CBT実施予定


 株式会社ゲームポットは2月26日、新作タイトルとなるWindows用チーム連携型オンラインアクション「メビウスオンライン」のプレスカンファレンスを開催した。ゲームポット代表取締役社長の植田修平氏による挨拶をはじめ、コンテンツ内容の紹介、スケジュールの発表などが行なわれた。

 「メビウスオンライン」は、仲間たちと協力してモンスターと戦う3Dアクションゲーム。豊富な武器種のほか、キャラクターメイキングの自由度の高さや、700種類以上だという衣装アイテムを取り揃えるなど、プレーヤー独自のキャラクターを作れるのも魅力の1つだ。運営と開発は、ともにゲームポットが行なう。ゲームポットの自社開発タイトルは、同社初の試みとなる。

 なお、本作のクローズドβテスト(CBT)の募集も開始されている。募集期間は3月3日24時までで、10,000名を募集している。CBTの実施期間は3月4日19時から7日12時までの予定。応募者多数の場合は抽選となる。CBTに当選した場合は、友人を招待できる「クローズドβテスト参加クーポン」が5人分発行される。また、衣装やキャラクターボイスと交換できるアイテム「クロムギア」50個が、オープンβテスト時にプレゼントされる。弊誌では1,000名分の専用枠を設けて募集しているので、こちらの記事からご応募いただきたい。




■ 世界進出も視野。「メビウスオンライン」にかける植田氏の意気込み

ゲームポット代表取締役社長の植田修平氏

 最初に登壇したのは、ゲームポット代表取締役社長の植田修平氏。挨拶として、タイトルにかける意気込みと抱負を話した。植田氏は、「この10年は、日本のオンラインゲームの歴史と共に歩んできました」と今年で設立10年となるゲームポットを振り返り、「この10周年を節目の年と捉え、様々なチャレンジをして、業界の台風の目となるようなホットな話題を次々と提供していきたい」と話した。「メビウスオンライン」は、その第1弾として、「満を持して」の発表になったそうだ。

 「メビウスオンライン」について、植田氏は、同社の運営する「スカッとゴルフ パンヤ」、「トキメキファンタジー ラテール」、「ファンタジーアース ゼロ」、「ペーパーマン」といったタイトルに触れ、「ゲームポットには、熱狂的なユーザーに支持されるタイトルがあります。運営ポリシーとしては、ユーザーに近い、よりフレンドリーなサービスを心がけてきました」とした上で、「そういった、いままでの運営経験や実績、いただいたご意見、ご要望をキュッと一纏めにして注入しました。開発においても、経験や実績の申し分のないスタッフの制作による純国産のオンラインゲームです」と話した。植田氏によれば、「ワクワク感、驚き、ちょっとした遊び心といった、ゲームポットのエッセンスがふんだんに盛り込まれたゲーム」だそうだ。

 また今後の展開について、「開発当初からアジアを中心とした世界へ向けてのリリースを考えて制作をしていた」として、「日本から世界へ発信できる、意欲的で挑戦的なタイトルに育てていきたい」と世界進出を視野に入れた抱負を語った。




■ 「仲間×連携×アクション」と「∞の可能性」という2つのコンセプト

「メビウスオンライン」プロデューサーの山本潤氏

 続いて、ゲームポットフロンティア事業本部第2事業グループ長であり、本作のプロデューサーである山本潤より、コンテンツの紹介があった。山本氏は本作について「個性的な仲間と連携し、敵と戦っていくオンラインアクション」と説明し、そのコンセプトは、「仲間×連携×アクション」と「∞(無限大)の可能性」と語った。

 ストーリーは、時間と距離を越えて世界を管理する「妖精機関」の一員となったプレーヤーが、そこから世界のバランスを保つために時空を越えて様々なミッションに向かうというもの。プレーヤーが向かう世界として初めに用意されたのは、中世をモチーフとした「15XX年」と、現代に近いステージとなる「20XX年」。プレーヤーが向かえる世界は、今後のアップデートで随時追加されていくそうだ。


中世が舞台の「15XX年」の世界観
こちらは現代に近い「20XX年」。舞台は今後増えていく予定という


 「メビウスオンライン」は、2つのコンテンツを大きな柱としている。1つは、協力プレイとなる「モンスター戦」。もう1つは、2チームから4チームに分かれて戦う、最大64人の「対人バトル」。「対人バトル」は、プレーヤー同士の腕を磨く場所としてある「模擬戦的な扱い」だという。

 使える武器は、向かう世界に合わせて用意されている。ここで紹介されただけでも、剣、弓、柵、本、銃、砲丸、設置爆弾等々。バリエーション豊かな武器種と兵種を取り揃えるのは、「『∞の可能性』というコンセプトを構築する重要な要素。プレーヤーの選択肢をできる限り広げるのが狙い」だそうだ。

 「∞の可能性」のコンセプトは、キャラクターメイキングにも見られる。プレーヤーは、「男性」、「女性」、「少年」、「少女」といった4種類の体型をベースに、髪型、輪郭、身長や頭身などを選択する。各パーツの肉付きまでをもスライドバー調整できるので、個性豊かなキャラクターを作れる。その他、今後も随時追加されていくという700種類以上用意された衣装、待機状態やしゃがみ状態の仕草を変えられる「モーションカスタマイズ機能」も用意されている。

 さらに、キャラクターのボイスも、水樹奈々さん、釘宮理恵さん、銀河万丈さん、茶風林さんなどの豪華声優陣を40種類以上用意。プレーヤーは、このキャラクターボイスも変更でき、順次新しいボイスをリリースしていくという。

 山本氏は、「ひとつの絞ったテーマを考えるのではなく、様々なテーマを用意することで、プレーヤーに好きなものを自由に選んでもらいたい」と話した。具体的には、ゲームモードに加えて、キャラクター、武器、チームといった要所要所において多くの選択肢を用意することで、2つのコンセプトを実現しているという。


「モンスター戦」とともに、「対人バトル」も本作の大きな柱の一つ
キャラクターメイキングの可能性はまさに無限大。起用された声優もそうそうたるメンバーだ


開発スタジオClickChop統括の中島和俊氏

 開発を担当したゲームポットの自社スタジオ、ClickChop統括の中島和俊氏は本作を「とにかくプレーヤーのやりたいことができるようにした、挑戦的なタイトル」という。具体的には、「剣士と補給兵が同時に存在するようなバトル、樽を担いだおじさんと魔法少女が銃撃戦をするようなカオスさは、会社でも難色を示されたが、テストではプレーヤーに好評でした」と話した。

 また本作の開発において、「安定した人気を得ようとすると、どこかで見たようなシステムやキャラクターになってしまう。開発においても冒険が許されないが、逆に高いクオリティを目指せば目指すほど、ローコストの観点から選択肢は少なくなり、プレーヤーの自由度は下がってしまう」としながら、「『∞の可能性』を目指してカオスなゲームになりました」と述べた。

 今後については、「今後も、プレーヤーの求める戦場、武器、アバター、物語など、それぞれを作っていきたい」として、「このタイトルが、いろんな方に出会って、いろんな方に遊んでくれることを願います」と話した。

 このほか、キャラクターのベースデザインや「妖精機関」のコンセプトイメージは、「ゾイドジェネシス」のキャラクター原案や「ケロロ軍曹」の脚本などを手がけた統月剛氏が担当。今後追加される武器アイテムにも統月氏がデザインしたものが入る予定だという。またBGMは、「聖剣伝説」シリーズの作曲を手がけた菊田裕樹氏が担当している。菊田氏は今後新たに追加されるのBGMも作曲するという。


中島氏が「カオス」と表現していた世界観は、確かに異色だ
ベースデザインなどを手がける統月剛氏BGMを担当している菊田裕樹氏



■ 野沢雅子さん、田中真弓さんがゲストで登壇。実況タレントによるプレイ生中継も

強烈な2人のキャラクターに、山本氏は恐縮するしかなかった

 カンファレンスには、声優として起用が決まった野沢雅子さん、田中真弓さんが登壇した。国民的キャラクターの声優も務めている2人。野沢さんに用意されたキャラクターは、少年役と、本人も「私にはない」と困惑気味にコメントした「オネエ系」役。一方の田中さんも、少年役と、「オーディションは受けたことがあるが、落とされる」と笑いを誘った女性役。2人は口をそろえて「ムチャぶりですよ!」と山本氏を睨みながらも、壇上の息はぴったり。恐縮する山本氏も会話に巻き込んで、会場を沸かせた。

 印象や意気込みについて、野沢さんは、「印象はびっくり。私にはない役ですから。意気込みは、頑張りますが……わかりません(笑)」と話した。田中さんは、「アニメーションだったら田中の役ではないと言われるようなものでも、『自分だったら楽しめる』という部分を見つけてもらえたら、すごく楽しんでもらえると思います。がんばります!」とユーザーにメッセージを送った。

 また同日には、実況タレントとして紹介された「えどさん”&ふみいち」、山本彩乃さんの3人による、「ニコニコ生放送」での実況プレイ中継が行なわれた。この生放送は今後も続けていく予定で、今回はその第1回目だという。

 この中で、プロデューサーの山本氏が視聴者や3人の実況からの質問に答えた。「最初から全部の声が選べるのか?」という質問には、「最初は8パターン。今後増えていく」と答えた。また、「衣装によって強さが変わるのか?」、「最初の武器はどの程度選べるのか?」、「レベルの概念は?」という質問には、それぞれ「衣装に能力はつけていない。本当に好きなものを選んで遊んでほしい」、「最初にもらえる装備はナイフと弓。ゲームを進めていくと増えていく」、「レベルの概念はほとんどない。対戦プレイも大切に考えているので、縦の成長よりも、職業や買える武器の種類といった、横へのバリエーションが増えるイメージ」と答えた。

 プレイ後の感想として、ふみいちさんは「中世と現代と両方選べて、どちらも全然違うプレイで魅力的。どちらも触ってもらいたい」、えどさん”さんは「キャラクターのカスタマイズや戦いが楽しんでできる、いろんなものが入り乱れたいい意味でのカオス。ぜひ遊んでもらいたい」、山本さんは「協力して対戦もできて、コスチュームもたくさんある。それに、レベルがないというのが嬉しい。ぜひプレイして欲しい」と話した。


「あらぁ~、やだぁ~」と「オネエ系」の声をあてる野沢さんと、力強い女性の声を演じる田中さん。普段の役とは違う役柄をゲームで聞けるかも知れない
実況プレイでは、あらゆる選択ができるゲーム内容を楽しんでいた


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(2011年 2月 28日)

[Reported by 安田俊亮]