HUE、2011年事業展開プレス向け発表会を開催
フリーランニング・アクション「Free Jack」などを発表


2月10日開催

場所:HUE本社


 株式会社ハンビットユビキタスエンターテインメント(HUE)は、2月15日、東京・秋葉原のHUE本社にて2011年事業展開に関してのプレス向け発表会を開催した。発表会では、HUE代表取締役CEOのキム・ユラ氏から2010年のHUEの活動と、今後の施策が語られた。

 また、韓国T3 Entertainmentのタイトルの近況、そしてHUEの新運営タイトル「Free Jack」が発表された。「Free Jack」は街を疾走するフリーランニング・アクションゲームで他プレーヤーとレースが楽しめる。本稿では発表会の模様をレポートしたい。


■ 2011年新タイトル第1弾は「Free Jack」。オフラインイベントも積極的に展開予定

HUE代表取締役CEOのキム・ユラ氏。「他社とは違う挑戦をしていく」と語った
2010年7月に開催されたオフラインイベント「HanbitStation2010」

 発表会では、HUEの代表取締役CEOのキム・ユラ氏から、2010年のHUEの活動の抱負そして今後の施策が語られた。

 キム氏は挨拶冒頭で、「私達がより大きなゲームメーカーと競争するためには、幅広いジャンル、他のメーカーでは挑戦しないようなタイトルも手掛けていかなくてはと思っています。現在まででまだ結果が出せていないタイトルもありますが、続けていくこと、挑戦し続けることが必要だと思っています」と語った。

 キム氏はおよそ1年半前、HUEの代表取締役CEOに就任したが、日本で生活し、日本語の勉強をして、日本のユーザーの好みなども沢山学んでいった。これらの知識や経験を経営に活かし、運営だけではなくPR展開なども含めた形で、HUEのタイトルの独自性をアピールし、日本のユーザーの好みに合う多彩なジャンル、タイトルに挑戦したいという。

 2010年、HUEは様々な施策を行なってきた。特に「グラナド・エスパダ」は大規模リニューアルを実施し、新規ユーザーはもちろん、既存ユーザー、休眠ユーザーがゲームをプレイするようになり再び活性化した。また、「HELLGATE」はスタート時ゲーム性を大きくアピールし、沢山のユーザーを獲得した。ただし、現在は伸び悩む部分もあり、3月、4月にかけて様々な施策をうっていく。東京を舞台とした「HELLGATE:TOKYO」も実装する予定で、これらの詳細は、近日発表される予定だ。他のタイトルも、随時アップデートを行なっていく。

 オフラインイベントとしては、昨年は7月に「HanbitStation2010」を開催。キム氏はオフラインイベントの開催は、HUEの存在感をアピールし、普段はオンラインで交流しているユーザー達をオフラインで出会える機会を作り、ゲームの運営に携わるスタッフ達がイベント運営にがんばっている姿を直接ユーザーに見せたかったと語った。2011年でも現在は未定だが、オフラインイベントを考えているとのことだ。前回とは会場を変え、アピール方法も現在考えているという。また、「グラナド・エスパダ」の5周年記念のオフラインイベントも予定している。

 また、キム氏は日本でも展開予定のT3 Entertainmentタイトルの韓国での近況も報告した。釣りゲーム「Grand Mer」は2月8日より韓国でオープンβテストが開始された。近日基本プレイ無料アイテム課金制の正式サービスをスタートさせる予定だ。オープンβテスト開始にあたり、画面と連動するリールの付いた「釣りコントローラー」をネット販売したのだが、非常に好評で品薄状態になっている。韓国のユーザーは釣りコントローラーでゲームしている姿を動画で撮影して、その仕草を公開するのが流行っているとのことだ。さらに、スマートフォンを釣りコントローラーにできるアップデートも予定しており、アプリとWi-fiでデータを連動する予定。最初はiPhoneで、それ以外のスマートフォンへの対応も計画中だ。

 MMORPGの「三國之天」は韓国で2月22日からオープンβテスト予定で、クローズドβテストでユーザーから好評を得ているため、現在大きく期待しているタイトルだ。本作の特徴はプレーヤーが一定時間「三国志演義」の英雄に変身できるところ。113人の英雄に変身できるというボリュームと、カジュアルさが魅力だ。T3 Entertainmentは実は、「三国志のゲームを作りたい」という社長の想いからスタートしており、これまで2本の「三国志」のゲームが満足のいくものにならず、開発中止になっている。「三國之天」は三度目の正直といえるT3 Entertainment入魂のタイトルだという。このほか、ダンスアクションゲームの第2弾「Audition3」や、「Diablo」タイプのオンラインRPG「MYTHOS」も日本でもサービス予定とのことだ。

 発表会の最後に、HUEの新作タイトル「Free Jack」が発表された。「Free Jack」は街の中を己の肉体の能力を引き出し、街中にある段差を越え、壁を駈け上り、建物の間を飛び移る“パルクール”や、“フリーランニング”といわれるスポーツをイメージしたゲームであり、プレーヤーは街中を疾走し、他プレーヤーとレースを繰り広げる。チーム戦やギルド戦の要素を盛りこみ、スピード感と緊張感を楽しめる。

 本作は韓国Big Spoonが開発し、米国で基本プレイ無料のアイテム課金制の正式サービスが行なわれている。台湾では現在クローズドβテスト中で、中国でも展開予定だ。日本での運営にあたり、キム氏はプレーヤー達の“競争心”を盛り上げる施策を予定しているという。サーバー対抗トーナメントを一定期間で定期的に開催、そのスパンも毎週、さらには毎日ということまで考えていて、積極的にログインしたくなる様なゲームを目指していくとのことだ。詳しいサービススケジュールなどは改めて告知する予定だが、キム氏によれば「びっくりするほど早く展開する」ということで、今後の発表を待ちたい。

 2010年のHUEの活動は、キム氏を中心として、若いスタッフによる積極的で精力的な“勢い”が感じられる。キム氏の言葉の端々から気合いとパワーが感じられた。今回は具体的な期日などは発表されなかったが、キム氏が引っ張るHUEが今年どんな活躍をするのか、期待したい。


【Free Jack】
驚くほど早く展開する、と語られたフリーランニング・アクションゲーム。アバター要素だけでなく、ハウジング要素なども盛りこまれるという

【Grand Mer】
明るい雰囲気のオンライン釣りゲーム。写真は2010年の韓国のゲームショウG-Star 2010での出展の模様。右はiPhoneを使ったコントロールだ

【三國之天】
こちらもG-Star 2010出の出展から。武将キャラクターが常識を越えて大きく、変身すると自分も大きくなる。ライトな雰囲気の三国志ゲームとなりそうだ

Copyright (C)2010 HANBITSOFT INC. All Rights Reserved.
Developed By T3 Entertainment Co., Ltd.

(2011年 2月 15日)

[Reported by 勝田哲也]