CRI・ミドルウェア、「CRI ADX2」7月1日より提供開始

マルチプラットフォーム対応のトータルサウンド開発ツール


7月1日 提供開始予定



 株式会社CRI・ミドルウェアは、オーディオミドルウェア「CRI ADX2」の提供を7月1日より開始する。

 「CRI ADX2」は、同社が15年に渡って提供してきたマルチストリーミング音声再生システム「ADX」の新バージョン。特徴は、ボタン1つでゲーム機やスマートフォン、アーケード、組み込み機器など複数のプラットフォームに向けたサウンドデータを出力できる機能を有しつつ、各ハードウェアを有効に活用してCPUやメモリへの負荷を最小限に抑えている点。同社は「統合オーディオソリューション&マルチストリーミングエンジンとして生まれ変わった」としている。

 またプラットフォームごとの特徴として、プレイステーション 3とXbox 360においては、同時発音数300音を実現するとともに、ストリーミングサウンドをMIDIのようにコントロールする「アダプティブ・ミュージック」機能を搭載。ニンテンドーDSでは6万以上の効果音の瞬時呼び出しに対応。PSPではメモリースティックへのデータインストールに対応するなど、各プラットフォームに向けた最適化も可能となっている。

 インターフェイスも改善され、インタラクティブサウンドを実現するコンポーネント「AISAC」や、タイムライン上にサウンドを配置できるシーケンス作成機能など、多彩な機能を有するサウンドオーサリングツールを用意。また「ADX」で対応していたBGM、セリフ、環境音に加え、新たに効果音にも対応し、ゲーム内の全てのサウンドを「CRI ADX2」で管理できるとしている。

 提供開始時期は、Wii、PS3、Xbox 360、PSP/PSP go、DS/DSi(一部機能限定)、PC向けのものが7月1日の予定。iPhone/iPad向けは2010年秋の予定で、このほかAndroid、Windows phone、アーケード、各種組み込み機器向けのものも今後提供予定。またニンテンドー3DSなど新たなハードウェアにも順次対応するとしている。価格はプラットフォームごとに異なり、DS用は388,500円から、その他のコンシューマーゲーム機は787,500円から、モバイル向けは126,000円から(いずれも商標表示時)で、「ADX」と同じライセンス料金となっている。また製品版と同内容の試用版も用意されている。

 なお7月1日に開催される「GameTools & Middleware Forum 2010」の東京会場において、本製品についてのプレゼンテーションが予定されている。


サウンドオーサリングツールのスクリーンショットデバッグしながらサウンドパラメーターを調整する「インゲームプレビュー」機能を搭載

(2010年 6月 30日)

[Reported by 石田賀津男]