エイプリル、オンライン美少女アドベンチャーゲーム「キャラフレ」を正式発表
WEBブラウザで楽しめる純国産のオンラインアドベンチャーゲーム


4月30日正式発表



 株式会社エイプリル・データ・デザインズは、WEBブラウザで遊べる多人数参加型のアドベンチャーゲーム「キャラフレ」を正式発表した。サービススケジュールは5月中旬にクローズドβテスト、5月下旬にオープンβテストおよび正式サービスを予定。ビジネスモデルは、基本プレイ無料のアイテム課金制。

ゲーム画面。ブラウザゲームであることを活かして縦長のレイアウトになっている
「ゲームチャット」。ユーザー同士がお互いに選択肢を選んでいくことで会話を楽しむというユニークなコミュニケーション手段
イベントシーンでの一コマ。人物は生徒会長の五十嵐飛鳥。ちなみにイベントシーン中は、他のユーザーからイベントシーン中であることが明示されるようになっている

 「キャラフレ」は、オンライン上の仮想学園である「翔愛学園」の生徒として、ゲーム内のキャラクターや不特定多数のユーザーと共に、様々な出会いを通じて学園ストーリーが楽しめるアドベンチャーゲーム。カテゴリとしてはブラウザゲームであり、バージョン7.0以降のインターネットエクスプローラーやFireFox、Safari、Chrome、OperaといったWEBブラウザが起動する環境であれば、プラットフォームやOSを問わずゲームを楽しむことができる。

 ブラウザゲームとして大きな特徴としては、Flashベースではなく、Ajax(Asynchronous JavaScript + XML)を用いて記述されていることだ。このためFlashベースのブラウザゲームの弱点であったFlash未対応のiPhone/iPod touch/iPadで動作しないという問題を克服している。また、クライアントのインストールも不要となっているため、ストレージの小さいネットブックや携帯電話でのプレイも可能だ。なお、iPhoneや携帯電話向けに最適化したものも現在開発中だという。

 基本的なゲームの内容は、オンラインで遊べる学園アドベンチャーゲームといったもので、学園内を自由に移動してNPCやPCとのコミュニケーションを楽しんだり、買い物をしたり、おしゃれを楽しんだり、各種クエストをこなしたりといったオンラインゲームならではの「マップ移動シーン」と、特定の条件を満たすことで発生し、オリジナルストーリーが展開される「イベントシーン」で構成されている。

 学園内はMMO空間となっており、基本的にすべてのユーザーが同じ学園にアクセスする仕組みになっている。ただし、実際に1画面内に表示される最大数は自分のキャラクターを含めて8人までに制限され、親密度が高い友人ほど出会いやすいというアルゴリズムが採用されている。学園内のどこかでしばらく待っているとその位置にいるNPCキャラクターや、PCが画面内にどんどんジョインしてくるというイメージだ。

 他のユーザーとのコミュニケーションでは、独自の技術が導入されている。見ず知らずのユーザーと円滑なチャットを行なうのはハードルが高いため、アドベンチャーゲームのようにユーザー同士がそれぞれ交互に選択肢を選びあうことで会話を進めるというもので、同社ではこれを「ゲームチャット」と呼んでいる。

 また、インゲームアイテムの携帯電話を利用することで遠隔地同士のユーザーとチャットをしたり、学園の食堂やカフェでは、2人、4人と人数を限ってコミュニケーションを楽しめるテーブルチャットなども用意されている。さらに学園には学生寮も完備されており、個室も持つことができる。個室に友人を招いておしゃべりを楽しむこともできるようだ。本作では、他のユーザーとのコミュニケーションにもっとも力が入れられており、学園の生徒になりきっておしゃべりを楽しむゲームといえそうだ。

 その一方で、アドベンチャーゲームとしての楽しみも用意されているのが本作の大きな特徴となっている。本作の物語は大きく3つに分かれている。1つ目は、入学直後に出会う天使“ミカちゃん”にまつわるストーリー。これはいわばメインストーリーに相当し、定期的にアップデートされていく。ある程度物語を進めると、自分だけの天使も育てられるようになるようだ。

 2つ目は学園の各所に用意されている学園ならではの生活感のあるストーリー。これはクエストの形で提供されることが多いと言うことで、NPCのお願いをこなすことで、ゲームの目標のひとつである“天使の羽”を得ることができる。ちなみに天使の羽は、ゲーム内通貨へ換金可能となっており、クエスト以外でも会話やストーリーでも得ることができるようだ。

 3つ目は、1にも2にも該当しない外伝的なストーリー。一定期間だけゲストキャラを登場させ、オリジナルエピソードを展開していく。例としては、ゲストキャラの女性が花壇で水をあげていると、男装の花の精が現われる。プレーヤーはこのふたりを結びつけるために手助けをしていく、というものを挙げてくれた。外部とのコラボレーションやキャンペーン等にも利用できる柔軟性のある枠組みと言える。

 気になるアイテム課金の内容については、大別して2種類が用意されている。ひとつはアバター衣装。夏冬の制服や体操服、ジャージ、スクール水着、Tシャツ、セーターなどほとんどの衣服は、“天使の羽”を換金して得られるゲーム内通貨を使って購入することができるが、リアルマネーで転校生の制服やセーラー服、着ぐるみ、ブルマなどレアリティの高い衣装を購入することができるという。

 もうひとつは、ゲームの進行を助けてくれるサービスやアイテム。たとえば、本作は30分に1度チャイムが鳴り、この時間フラグが立つことで、次のストーリー進行が可能になるが、有料サービスを受けることでチャイムを待たずにどんどんストーリーを展開できるようになる。また、すべてのPCには体力が設定されており、移動するたびに減るようになっている。体力がゼロになると強制的に保健室に運ばれてしまう。これを防ぐためには食堂でパンやミルク等を摂取する必要があるが、それを自動でやってくれるサービスなど。

 現時点ではソーシャルネットワークサービス(SNS)への繋ぎ込み等は検討しておらず、自社開発、自社運営のブラウザゲームとして展開していく予定。Ajaxを使って開発することでより多いプラットフォームに対応したり、コミュニティベースのオンラインゲームとして成立させるために様々な工夫を凝らしていたりなど、単なるアドベンチャーゲームのオンライン化に留まらないチャレンジが行なわれている点が好感が持てる。βテスターの募集は、開始数日前に公式サイトで行ない、即時抽選で当否を決めるということなので、参加希望者はマメに公式サイトをチェックするといいだろう。


【チャットシーン】
豊富なチャット機能が用意されている。オープンチャットでは最大8人によるチャットが楽しめる

【カフェ&雑貨天使のとまり木】
学園外にある「カフェ&雑貨天使のとまり木」では、 ショッピングやテーブルチャットを楽しむことができる。アバター要素に関しては特に校則による規制はなく、ずっとジャージやスクール水着でもかまわないようだ。右の画面は学生寮。友達を招待してここでもチャットが楽しめる

【マップ】
学園生活は、学園内だけでなく、外でも展開される。ただし、学外に出るためには、ストーリーをある程度進める必要があるようだ

【イベントシーン】
学園には様々なNPCが登場する


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(2010年 4月 30日)

[Reported by 中村聖司 ]