コードマスターズが放つ新作レースゲーム「FUEL」プレビュー
14,000平方キロの特大フィールドで様々なレーシング体験を楽しめ!

【FUEL】
9月17日発売予定
対応機種:プレイステーション 3、Xbox 360
価格:7,140円
CEROレーティング:A(全年齢対象)

無法地帯にならず者達が集まり、自慢の車両で壮絶なレーシングを展開する。「FUEL 」はなんでもありのオープンフィールドレースゲームだ

 老舗のレースゲームメーカーであるコードマスターズは、2009年1月にリリースしたハイクオリティなレースゲーム「RACE DRIVER GRID」に続いて、新種のレースゲームを9月に再び投入する。そのタイトルの名は「FUEL(フューエル)」。シームレスに表現された巨大なフィールドの中、ひとりのドライバーとして多種多様なレースに挑むというゲームだ。

 本作は14,000平方キロメートルを超える広大な面積のゲームフィールドを実装しており、コードマスターズによれば「世界で最も広いプレイ環境を持つ家庭用ゲーム」としてギネス世界記録に登録されているそうだ。山あり谷あり、海岸から砂漠まで変化に富む地形の中、様々なチャレンジがプレーヤーを待ち受けている。

 本作は英Codemasters自身の開発ではなく、フランスのASOBO Studioとの共同開発作品だ。ASOBO Studioは本作以前にも広大な面積のあるレースゲームを開発していた経験があり、CodeMasters自身とは異なる、レースゲームとして独自テイストをしっかり打ち出している。

 そういった特徴を持つ本作「FUEL」は、日本ではコードマスターズから9月17日に発売される予定だ。対応プラットフォームはプレイステーション 3とXbox 360で、価格は7,140円。CEROレーティングは全年齢対象のAとなっている。そこで今回、完成間近の本作をコードマスターズのオフィスにお邪魔してプレイすることができたので、「FUEL」がどんなゲームなのか、その中身をご紹介しよう。



■ 時は近未来。荒廃したアメリカ大陸を舞台に、ならずものレーサー達が壮絶バトル!

14,000平方キロメートルに及ぶ広大なフィールドは、ディテールまでしっかり作りこまれている
フィールドに時折見つかる文明の痕跡。かつて人々が生活をしていた形跡が伺える
レースイベントに参戦し、ドライバーとしてのキャリアアップを目指す。クラッシュ上等のアウトローレースだ
「GPS」機能をONにすれば、チェックポイントまでの想定ルートを指し示してくれる。しかしプレーヤー自身の判断で、強引なショートカットをしてしまうのもテクのうちだ

 「FUEL」の内容を一言で表現するならば、「なんでもありのレースゲーム」だ。本作においてプレーヤーはひとりのドライバーとして、広大なフィールドで開催される数々のレースイベントに参加していくのだが、レースの種類が非常に多岐にわたる上、車種も豊富。さらにはオープンフィールドを生かしたショートカット、地形を利用した走行テクニックなど、一般的なレースゲームとは一味もふた味も異なるつくりになっている。

 ゲームの舞台となるのは近未来のアメリカ大陸。現実の特定の地域というわけではないが、広大なソルトレイク、グランドキャニオン、レーニア山など、各所の名物スポットがぎゅっと凝縮された14,000平方キロの地形が用意されている。とはいえ、環境破壊の結果、現代文明が崩壊したという設定であり、フィールド上は見渡す限りの荒野であり、文明の痕跡も、いまや廃墟として名残があるだけという状態だ。

 まさに無法地帯となった大陸でレースを繰り広げるのは、この時代では骨董品となったガソリンエンジン車を爆走させるならず者、アウトローレーサーの集団だ。プレーヤーはそのひとりとなって、レースや様々なチャレンジで本作世界の共通通貨である“FUEL”を稼ぎ、新しい車両を手に入れ、全てのレースに勝利することを目指す。

 フィールドは19の地域に分割されており、「キャリアレース」イベントで勝利することにより次の地域がアンロックされるというゲーム的構造になっている。各地にはいくつかのキャリアレースイベントに加え、10を超える「チャレンジ」イベントが用意され、これらに挑戦し勝利することで通貨「FUEL」を獲得できる。「FUEL」を貯めれば、より上位のレースで勝利しやすい新車両を購入することもできる。

 開催されるレースの種類はまさに「なんでもあり」だ。ゲームに登場する車種としては、不整地に強いバギー、小回りの効くバイクや世紀末的雰囲気漂うマッスルカー、はたまたモンスタートラックなど、様々な種類が登場する。その上、各レースは、長大な2点間を横断するクロスカントリー的レースから、チェックポイントを周回するサーキットレースなどが大陸のあらゆる地形を利用して行なわれる。

 そこで、レースを展開する上で最大のポイントとなるのが、オープンフィールドゆえの自由なルート選択だ。例えば2点間を横断するだけのレースであれば、スタートからゴールまでどの経路をたどるかは完全に自由。オンロードに強い車両ならばアスファルトの路面を選んでスピードを稼ぎ、あるいはオフロードに強いマシンでは、あらゆる道を無視してゴールへ一直線ということも可能だ。細かくチェックポイントが設定されたレースでも、ショートカットが狙えるポイントがいくらでもある。

 とはいえ起伏に富んだ地形で、ただまっすぐゴールに向かうのは危険でもある。山岳の急斜面にぶちあたって進めない、あるいは川にはまってタイムロス、なんてこともよくある。プレーヤーはしっかりと地形を把握した上で、自分が選んだマシン向きの最適なルートを判断していく必要がある。あらゆるレースで、単なる操縦テクニック以上の創意工夫が求められるわけだ。

 各車両の操縦感覚はアーケードライクなシンプルかつクイックなもので、車高の低いオンロード車両でも不整地をスピンせずにぐいぐい進んでいくことができる。とはいえ砂地で的確に加速・ターンするためにはバギー系の車両が最適だったり、バイクで不整地に乗り上げるととたんに操縦が不安定になったりと、車種による違いがクッキリと味付けされていることが、プレーヤーの走行戦略に強く影響する。

 そして、各地域に用意された「キャリアレース」に勝利して、新たな地域をアンロック。次の地域ではさらに難度の増したレースが待ち構えており、使用可能な車両の種類も増える。そこで溜め込んだ「FUEL」を使い、新たなレースで勝利するための万策をかけるのだ。これが本作のおおまかなプレイの流れである。


絶景の近未来アメリカ大陸で、各種車両による幅広いレース体験を味わえる。広大なフィールドは地域ごとに独特の雰囲気があり、変化に富むドライビングを楽しめることだろう。

次の地域をアンロックするためには「キャリアレース」で1位を獲得する必要がある。また、参戦するために必要な車両を購入する必要もあるため、個性的な「チャレンジ」イベントを連戦し、この世界の通貨である「FUEL」を大量に獲得しよう


■ 次々に広がっていくレース空間、そして無数の収集要素。絶景の「ビスタポイント」もチェック!
 フリーライドモードに隠された沢山の仕掛けを楽しむ

フィールド上には様々なコレクション要素が存在する
ドップラートラックを発見、追跡して車体をぶつければ捕獲完了だ
NPC車両はなかなかすばしこいので、追跡のために適切なルートを見つけるインテリジェンスも必要だ
ビスタポイントに到達。壮大な景色を楽しむ。これも本作の大きな楽しみのひとつだ

 大雑把に言うと本作は「キャリアレース」をクリアしていけば全ての地域をアンロックできる。しかし実際には、それだけで上位のレースに勝ち抜くことはほとんど不可能だ。新車両を購入するための“FUEL”を稼ぐために「チャレンジ」イベントをこなす必要があるし、“FUEL”では買えない特殊な車両を手に入れる必要もあるだろう。

 そのために用意されているのが、本作のもうひとつの大きなお楽しみ、広大なフィールドを自由に駆け巡る「フリーライドモード」である。いわゆる「レースイベント」の最中でなければ、プレーヤーは常にフリーライド状態にあって、好きな車両で走り回り、各地域に隠された様々な要素を見つけることができる。

 “FUEL”を稼ぐための「チャレンジ」イベントの多くも、フィールドを探索することによって見つけられる要素のひとつだ。また、「キャリアレース」に勝利したときに時折出現する特殊なNPC車両「ドップラートラック」をフィールド上で見つけ、車体をぶつけて捕獲することができたら「全てのチャレンジが出現」、「車両の新デザインパターンを獲得」といった様々な特典を得られる。トラックはフィールド上を自由に走り回っているため、不慣れな地形の中で捕まえるのはなかなか骨だ。

 ドップラートラックを追いまわすのに疲れたら地域内の各所に存在する「ビスタポイント」を巡ってみるのもいいだろう。ビスタポイントは、その土地における絶景が楽しめる貴重な場所だ。海岸、山の頂上、険しい谷、様々な場所に、「FUEL」世界の素晴らしい眺めを堪能できるポイントが設置されている。

 また、各地に隠されたガラクタの山の中には、車両の新たなデザインパターンを可能にするアイテムも眠っている。そのポイントを発見するには「ドップラートラック」の捕獲によるボーナスを得るか、あるいはポイントの付近を走行する必要があり、さらに実際に各ポイントを巡ってアイテムを獲得しなければならない。

 お気に入りの車両が決まったら、自分好みの外観にするためにもエリアをくまなく探索し、新たなデザインパターンを入手しておきたい。また、本作では各車両の性能的な部分はカスタマイズできないものの、様々な性能を持つ大量の車両が用意されているので、まずは「FUEL」で車両を集め、お気に入りを探して乗り比べてみるのもいいだろう。

 というわけで、各地域には「キャリアレース」、「チャレンジ」のほかに、「ドップラートラック」など特殊なボーナスを得られるNPC車両、「ビスタポイント」、「デザインパターン」といったコレクション要素がギッシリ詰まっており、レース外の遊びも山盛りだ。フィールドを走っている最中に時折見つかる「FUEL」の缶も見逃さずに回収しておこう。

 ゲーム全体で14,000平方キロメートル、関東平野に匹敵する面積を誇り、19に分けられた各地域ですら、一般的なレースゲームでは考えられないほどの広さを誇るだけに、全ての要素をコンプリートするのは本当に大きなチャレンジとなる。手に入れた各車両の操縦特性を吟味したり、各レースで好タイムを目指しつつ、あせらずじっくりと取り組むのが良さそうだ。

 コードマスターズが贈る本作「FUEL」は9月17日発売予定。スクリーンショットに示された壮大なアメリカ大陸の風景に「グッ」と来た読者の皆さんは、ぜひ本作の発売を楽しみに待っていて欲しい。



【プロモーションムービー】



(2009年 8月 21日)

[Reported by 佐藤カフジ]