WIN「ファンタジーアース ゼロ」、「セスタス」公開テストレポート

これまでにない“建築物補助能力”を持った戦略的クラス


7月2日~5日 実施



 株式会社ゲームポットは、Windows用オンラインアクションRPG「ファンタジーアース ゼロ」にて、新クラス「セスタス」の第1回公開テストを7月2日から5日まで実施した。

 5つ目のクラスとなるセスタスは、この公開テストで初公開となった。本稿では、このセスタスについての体験レポートをお伝えする。ただし、現時点ではあくまでテスト段階であり、今後仕様が大幅に変更される可能性もあることはご理解いただきたい。



■ 基本性能

「手甲」という呼び名から想像するよりも、かなり大きな武器となっている

 今回のテストで使用できたセスタスのキャラクターは、初期状態でHPが1,250と、他のクラスよりも250多い状態となっていた。装備やスキルがない状態でもHPが高く、クラス特性として設定されているようだ。これは戦闘を有利にするというよりは、HPを消費して発動するスキルが存在することを考慮していると思われる(スキルについての詳細は後述)。

 武器は両拳に握った巨大なハンマーのような「手甲」を扱う。武器攻撃力は、今回与えられた「ダーマケリュス」が88で、ステータス上の攻撃力はLv40で116。これが最高攻撃力の武器だとすると、弓に次いで低い攻撃力となっている。もっとも、実際のダメージはスキルの性能に大きく依存するため、参考程度に見ていただきたい。

 耐性は、全ての防具を装備した状態で116。内訳は、頭24、体28、腕16、足24、脚24となっている。スカウトよりも若干高い程度で、近接戦闘クラスとしては低めになっている。




■ スキル

 スキルは基本攻撃を入れて全部で10種類。まずスキルツリーは以下のようになる。()内の数字はスキルレベルを上げるために必要なスキルポイントを示しており、左から順にスキルレベル1(スキル取得)、2、3となっている。


【セスタス スキルツリー】
ベンヌ スタイル
(2)
ルプス スタイル
(2)
インテンスファイ
(2/1/1)
ホーネットスティング
(3/2/2)
ゲイザースマッシュ
(3/2/2)
シャットアウト
(3)
ドレインクロー
(2/2/2)
サクリファイス
(3/2/2)
ハームアクティベイト
(3/1/1)


 続いて各スキルの詳細を見ていく。与ダメージのデータは、特筆していない場合は「ガードレインフォース」使用時の片手ウォリアーを相手にしている。



● 基本攻撃(攻撃120、Pw0)

 初期状態から所持している攻撃。1回発動すると、正面に1発パンチを繰り出す。

 2回連打で繰り出した場合は、パンチに続いて竜巻が発生する。竜巻は1回出すのにPwを5消費する。Pwが切れると、その後は連打しても初段のパンチだけが出る。竜巻は持続的にダメージが発生し、合計11発の判定がある。1発のダメージは小さめで10前後。建築物に対してはばらつきが多く、0ダメージも出る。

 面白い特徴として、竜巻には被ダメージ時ののけぞりがない。また低ダメージの連続となると、他のプレーヤーの攻撃とのダメージの被りが気になるところだが、テストした限りでは、他の攻撃と被ることは1度もなかった。2人のセスタスで同時に竜巻を当てた場合も、両方の竜巻のダメージがそのまま入った。

【スクリーンショット】
1回発動で通常のパンチが出る2回連打すると、Pw5を消費して竜巻を発生させる2人で竜巻を発生させても、全てのダメージが入っている



● ベンヌ スタイル(Pw35)

 使用後、約1秒の硬直後に発動。腕に青い魔法陣のようなエフェクトがつく。「ドレインクロー」、「サクリファイス」、「ハームアクティベイト」の3つのスキルの性能が変化する。主に建築物を対象とした効果が得られ、対人に直接的な効果が得られるものはない。3つのスキルがどう変化するかについては、各スキルの項で説明する。

 後述の「ルプス スタイル」と対になるスキルで、どちらかのスキルを使用すると、もう一方のスキルは上書きされ効果を失う。効果時間はかなり長く、2つのスタイルを状況に応じて変更することも多いため、ソーサラーの「詠唱」のように、かけ直しを意識することは少ない。

【スクリーンショット】
発動とともに、腕に青いエフェクトが現われる。これ自体には攻撃力はなく、「詠唱」と同様の準備スキルとなる



● ルプス スタイル(Pw35)

 使用後、約1秒の硬直後に発動。腕に赤のエフェクトがつく。「ベンヌ スタイル」と同じく、「ドレインクロー」、「サクリファイス」、「ハームアクティベイト」の3つのスキルの性能が変化するが、こちらは対人戦で役立つ効果が得られる。

【スクリーンショット】
「ベンヌ スタイル」と同様の準備スキル。こちらは赤いエフェクトが現われる



● ドレインクロー(攻撃200/250/300、Pw28)

 青いオーラをまとった手で引っかくように殴るスキル。消費Pwが少ない割に攻撃力が高く、さらにスタイルの変化によって性能が変わる。

 「ベンヌ スタイル」では、敵の建築物に攻撃した際、そのダメージの半分だけ自分のHPが回復する。建築ダメージは100前後。建築物を速やかに破壊したい際には、より適したスキルがあるので、自身の回復を優先したい時に使用する。

 「ルプス スタイル」の場合は、敵キャラクターにダメージを与えた際、その半分のHPが回復する。ダメージは片手ウォリアー相手に120前後。基本攻撃力高めなので主力スキルとして使える。敵の防御力が低いほど回復量も増える、ということを頭に入れておきたい。

【スクリーンショット】
対人戦では「ルプス スタイル」での「ドレインクロー」が強力。真正面から殴り合うのは得策ではないが、隙があれば積極的に狙っていきたい。「ベンヌ スタイル」時には敵建築物でHPを回復できることも覚えておきたい



● サクリファイス(攻撃0、Pw0)

 いずれかのスタイルの発動時のみ使用できるスキル。自らのHPとPwを消費しながら、自軍建築物に対して特殊な効果を与える。

 「ベンヌ スタイル」では、1秒ごとにHP25とPw5を消費しつつ、近距離にある建築物を修復する。回復量は、スキルレベル1で1回50、スキルレベル3なら1回100となる。修復は、キープとキャッスルを除く全ての建築物で可能。建築物から離れると効果が失われるが、そのまま再度近寄ると再開される。

 特定の建築物に対して発動するのではなく、あくまで近くにある建築物に影響を及ぼすため、近くに複数の建築物がある場合、同時に修復が可能。その場合もHPとPwの消費量は変わらないため、実質的に修復効果が倍増する。また複数のセスタスが同時に使用した場合、それぞれの修復が有効なので、修復速度が増す。なお修復すると、貢献度のスコアに反映される。

 「ルプス スタイル」では、近距離にある自軍アロータワー(AT)を強化できる。こちらは5秒ごとにHP25とPw5消費する。強化されたATはオーラのようなエフェクトをまとう。強化されている間は、射出される矢の威力が約1.5倍になり、射出間隔が通常の約10秒から約5秒に短縮される。矢のエフェクトが「イーグルショット」のような見た目に変化するが、射程や速度に変化は見られず、歩いて回避できる。

 近くに複数のATがあった場合、同じ消費量で全てのATを強化できる。2つのATを強化できれば、実質6つ分の威力となるため、非常に効果が高い。複数のセスタスが同時に使用した場合は、後から発動した(効果範囲に入った)もので上書きされ、2人以上で同時に使用しても効果は増さない。なお強化したATのダメージは、強化したプレーヤーの与ダメージに反映されるようだ。

 なお、どちらのスタイルの場合も、再度「サクリファイス」を使用すると効果が切れる。また、他のスキルを使用したり、アイテムを使用したり、座ったりした場合、また敵の攻撃を受けた際にも効果が切れる。つまり、「サクリファイス」使用中は他のことができなくなるので、先にHPやPwを回復するアイテムを使用してから発動するといい。このほか、HPが最大値の半分以下になった場合も、自動的に効果が切れ、HPが半分以上に回復するまで再使用できない。

【スクリーンショット】
「ベンヌ スタイル」での建築物修復は効果絶大で、戦略を一変させる可能性を秘めている。「ルプス スタイル」のAT強化も、強さが3倍相当となれば無視できないダメージになる。多数の矢が敵に乱射される様は、見ているだけでも爽快だ



● ハームアクティベイト(攻撃170/230/300、Pw40)

 威力の高いパンチを繰り出す。単体では「ドレインクロー」よりもPw効率で劣るが、スタイルによって全く異なる特性を持つ。

 「ベンヌ スタイル」では、建築物を攻撃すると、単発分のダメージの後、さらに持続ダメージを与える。持続ダメージは約5秒ごとに発動し、スキルレベル1で1回40、スキルレベル3では1回60のダメージが計10回続く。この間、対象となった建築物には燃えるようなエフェクトがつく。

 この効果は上書きできないため、「ハームアクティベイト」連打したり、複数のセスタスが同時に使用しても無効(単発分のダメージは入る)。効果が切れれば再度入れられる。また持続ダメージでは建築物を破壊できず、何かしらとどめの攻撃が必要になる。

 「ルプス スタイル」では、燃焼ないし毒の持続ダメージを受けている敵に対して大ダメージを与える。通常では片手ウォリアーに対して120前後のダメージだが、燃焼か毒が入っている状態だと270前後まで跳ね上がる。燃焼と毒が両方入っていた場合は310前後で少し伸びる程度。なお「ハームアクティベイト」で大ダメージを与えると、敵に入っていた持続ダメージはその時点で消失する。

【スクリーンショット】
「ベンヌ スタイル」での対建築物への効果は重複しないので、既に入っている場合は打たないよう注意。「ルプス スタイル」では大ダメージを狙えるがタイミングが難しい。燃焼が入ったのを確認してから追撃するという、味方との連携が鍵になる



● シャットアウト(攻撃0、Pw60)

 僅かな硬直の後に発動し、体の周囲が青いエフェクトで包まれる。耐性が100上昇し、のけぞりやスタンを受けなくなる。ただし移動速度が低下する。効果時間は約5秒。

 被ダメージは、片手ウォリアーの「アーススタンプ」で通常時のダメージが120前後なのに対し、「シャットアウト」使用時は80前後と大幅に下がる。ただし「アーススタンプ」による鈍足効果は受けてしまう。「シャットアウト」使用時の移動速度低下は僅かだが、発動直後に「シールドバッシュ」を受けた場合、効果終了時には再び届く距離にまで追いつかれるため、乱発すると逆に逃げ切れなくなる場合もある。

【スクリーンショット】
5秒間だが防御力が上がり、スタンすらしなくなる。Pw消費が激しく、移動速度も低下するので、使いどころには注意が必要だ



● インテンスファイ(攻撃170/190/210、Pw35)

 両拳を前に突き出すようにし、その衝撃波で周囲の敵を吹き飛ばす。発動が早く消費Pwも少なめだが、範囲はそれほど広くはなく、正面から来る「シールドバッシュ」と相打ちしてしまう程度。スキルレベルが上がると、威力の上昇のほかに硬直が減ると説明されているが、違いは感じられなかった。

【スクリーンショット】
横や後ろにも判定はあるが、範囲はそれほど広くないため、「使えば安全」というお手軽なスキルではない。「シャットアウト」を使った後などに敵に追いすがられている際などに、うまく距離を調節して吹き飛ばしたい



● ホーネットスティング(攻撃100/120/130、Pw8)

 前方に飛び蹴りを繰り出す。スキルレベルを上げると、使用後にチャージ(溜め)ができるようになり、2秒弱で1つ分のチャージが完了する。スキルレベル3であればさらにチャージが続き、チャージ2まで溜まる。どこまでチャージしたかは、スキルアイコンに数字で表示される。再度スキルを使用すれば攻撃が発生する。チャージが高いほど、飛び蹴りの飛距離と威力が増す。Pwは発動時とチャージがたまるごとに消費され、チャージ2が溜まった段階では合計24消費する。もしチャージ中にPwが不足した場合は、それ以上チャージされない。

 発動時に一瞬硬直があるが、その後は移動しながらチャージできる。さらにチャージ中はのけぞりを受けないという特性を持つため、とりあえず発動させておくという使い方が便利。チャージ後はPwも回復していく。

 見た目はフェンサーの「ペネトレイトスラスト」に近いが、ちょっと浮き上がるような軌道のためか、攻撃範囲はスカウトの「ヴァイパーバイト」に近く、着地点以外の敵にはほとんど当たらない。

 チャージは、他のスキルやアイテムを使用した際と、座った際、転倒する攻撃を受けた際に失われる。移動用のスキルとしては、チャージ0の連打とチャージ1では歩くより遅い。チャージ2を使うと、歩くよりもわずかに早くなる。

【スクリーンショット】
チャージがあるため、連続使用してもさほど早く移動できるわけではないが、チャージ2での飛び込み距離はかなり長いので、とりあえずチャージしながら前線を移動するのが効果的



● ゲイザースマッシュ(攻撃180/210/480、Pw10)

 こちらもチャージ系スキルで、「ハームアクティベイト」の特殊状態を除けばセスタス最大の攻撃力を持つ、強力なパンチを繰り出すスキル。チャージに関する特性は「ホーネットスティング」と同じ。

 攻撃力はスキルレベルの変化に対応しており、チャージ2で飛躍的に攻撃力が上がる。片手ウォリアーに対し、チャージなしで70前後、チャージ1でも80前後だが、チャージ2では180前後のダメージを与えられる。ただしチャージスキルなので、連打はできない(連打するとチャージ0の弱い攻撃が出る)。

 建築物に対しては、ダメージボーナスが設定されている。ダメージはチャージ0では80程度だが、チャージ1で180前後、チャージ2では500以上のダメージを叩き出す。チャージ時間を考慮してもダメージ効率がよく、建築物の破壊に極めて有効なスキルといえる。

 建築物に対しての当たり判定が妙に広く取ってあり、敵建築物に密着した位置にいる敵には非常に当てづらい。できれば敵建築物のない場所で発動するようにしたい。

【スクリーンショット】
「ホーネットスティング」と同じチャージスキル。より大ダメージを狙って動きたい時には、こちらをチャージしておいて動くといいだろう。あくまで単発のスキルなので、撃つ時にはきちんと狙いをつけるのが大切だ



■ 戦闘能力は低いが、戦略を一変させる強力なサポート役となる

 実戦でのセスタスは、歩兵として最前線で戦うのはかなり厳しい。大前提として、遠距離攻撃を一切持たないため、密着状態で攻撃せざるを得ない。しかし攻撃力ではウォリアーに劣るし、フェンサーのような機動力もなければ、スカウトのような状態異常を与える能力もない。ソーサラーに追いすがるスキルにも乏しいため、少人数戦、多人数戦のどちらも難しいと言わざるを得ない。

 戦法としては、「ホーネットスティング」で飛び込んで「ドレインクロー」や「ハームアクティベイト」を当てるのが最も現実的なところ。追撃を重視するなら、「ゲイザースマッシュ」をチャージしておき、スタンした敵にすかさず入れ、さらに「ヘルファイア」などで持続ダメージが入ったらすぐ「ハームアクティベイト」を合わせれば、即死級のダメージが狙える。

 しかし敵に接近すれば、囲まれてしまうこともある。「インテンスファイ」で吹き飛ばそうにも範囲が狭すぎて頼りなく、「シャットアウト」ではさらに逃げ遅れる可能性が高まる。「ホーネットスティング」を使ってのけぞりを防止しつつ逃げる方がまだ現実的なくらいで、逃げ切る手立ても少ない。

 このように最前線ではパッとしないセスタスだが、支援の面では非常に効果が大きいクラスとなっている。「サクリファイス」による建築物の修復が最たるもので、ダメージを受けたオベリスクを修復できれば、これまでよりも格段に破壊されにくくなり、より積極的にオベリスクを前に置くという戦略も取れるようになる。またゲートオブハデスなども元通りに直せるため、スカウトの「ハイド」で潜入して建築物を破壊する、いわゆる「ねずみ」行為も難しくなる。戦線を押し上げた際に歩兵の誰が建築物を攻撃するのかといった連携や、タイミングよくジャイアントを出して、修復が間に合わない早さで一気に破壊するといった戦略が重要になるだろう。

 「サクリファイス」の別の1面であるAT強化も絶大で、前述のようにATを2本強化できれば、敵の進軍は相当難しくなる。普段、ATをあまり気にしないで進むプレーヤーも多いが、ATの射程は意外と長いので、早めに強化しておくことで強力な足止め効果が期待できる。また「ゲイザースマッシュ」の建築ダメージ効率は、全クラス中でも群を抜いており、前線で素早く建築物を破壊したいときには、とても頼りになる存在だ。

 あまり多数のセスタスがいる戦場では、どうしても前線維持が難しくなって押されやすくなると思われるが、1戦場に2、3人程度いるだけでも、戦争の展開が従来とは一変する。今回のテスト時の戦場でも、「○○のオベリスクを直して」という要求があり、セスタスが柔軟に動いて対応する様子が見られたのが印象的だった。戦場全体の様子を把握し、セスタスが必要な場所に先回りする頭脳プレーが求められる、従来とは異なる軸の上級者向けクラスといえるだろう。

 サービス開始から2年半が経過した今、さらに新しい方向を示したことは評価したい。あとはテストの結果を受けてどうバランスを取っていくのかが肝になる。本サーバーへの実装を楽しみに待ちたい。


【スクリーンショット】
「裏方で活躍できる」というと地味に聞こえるかもしれないが、「サクリファイス」によって戦略が様変わりすることは間違いない。テストの結果を受けて、今後どのような調整が入るのかが注目される

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(2009年 7月 7日)

[Reported by 石田賀津男]