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ニコニコ超会議2016で出た2つの「FFXIV」製作裏話
バトルの演出とマップのレベルデザインに隠された秘話とは!?
(2016/5/1 00:00)
スクウェア・エニックスは、幕張メッセで開催されているニコニコ超会議2016に、「超F.A.T.E. IN TOYKO マクハリ・ゴールドソーサー よしだ? 動き理解した? 確認するけど、ここ イフじゃないよね?」と題して「ファイナルファンタジーXIV(以下、FFXIV)」のブースを出展した。
ブース内のステージでは2日間にわたり様々なステージイベントが開催された。このレポートでは、その中でも「FFXIV」のメイキング裏話に関する2つのステージイベントをまとめて紹介したい。
極ラーヴァナと竜騎士のあの技はこうして生まれた
アシスタントディレクターの高井浩氏とコミュニティチームの望月一善氏が「FFXIV」の小ネタや、開発のこぼれ話を紹介する恒例のコーナー「ひろしのここが言いたい!」では、ゲストとして出演したバトル周りのグラフィックス全般を見ているリードデザイナーの市田真也氏が、バトル周りの演出について裏話を披露した。今回が初出のアートワークなども紹介されたのでピックアップして紹介したい。
コンガマトーの素顔
バヌバヌ族のデイリークエストでもらえる飛行マウントのコンガマトーはもともとマスクをかぶっていたわけではなく、ちゃんと素顔の設定がある。ぎりぎりまでマスクなしで進んでいたが、虫嫌いの吉田氏が「マスクがあったほうがより引き立つよ」という意見によってマスクをかぶった現状の姿になった。
マスクなしもいじゃないかという声が大きいようなら、いつかマスクなしも登場するかもしれないということだ。
「極ラーヴァナ」の履行技「チャンドラハース」ができるまで
「極ラーヴァナ」が中盤に使う履行技「チャンドラハース」という技がどのように企画されているのかを、企画コンテを基に市田氏が解説した。
このシーンで市田氏たちが一番頑張りたかったポイントは、ダメージ変動の演出だ。「FFXIV」には、敵に与えたダメージで、その後の大技の被ダメージが変わるというギミックが各所に登場するが、「極ラーヴァナ」では、それをできるだけグラフィカルに画面でみせるために、剣の本数でダメージを表現するというアイデアが出た。
当初は、最初から剣がすべて刺さっていて、それを壊していくというものだったが、それでは飽きてしまうので、蝶を舞わせることになった。すると今度は、蝶の作成にかかるコストが問題になり、ぎりぎりの中で作り上げた。
「3.0」以降の蛮神は属性を2つ持っているという設定で、ラーヴァナは土と火の属性を持っている。それが演出にも生かされている。
蒼天のドラゴンダイブができるまで
竜騎士のリミットブレイク技「蒼天のドラゴンダイブ」も絵コンテ付きで作成のいきさつが紹介された。蒼く輝くの幻影とともに敵にダイブで攻撃をかける竜騎士のリミットブレイク技は、全ジョブの中で特に派手な演出で「蒼天のイシュガルド」を象徴する技ともいえる。主人公ポジションの技になるので、当初から主人らしさを意識して技が考えられた。「蒼天」なので青いドラゴンなのだが、当初エフェクトスタッフは赤色で作っていたそうだ。
当初は「ドラゴンソウル」という名称だったが、「もうすこし中二感が欲しいです」というオーダーで現在の名前になった。最初は溜めのループではドラゴンが出ていなかったが、「各セクションに無理を言って、最初からドラゴンを出してもらいました」と高井氏。
高井氏は当初、「もし殺せるだけのダメージなら竜に咥えてもっていかせて」と頼んだそうだが「だめ」と一蹴されてしまったそうだ。