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【特別企画】「XCOM 2」が“スゴイ”6つの理由 前編
宇宙人と戦う硬派ストラテジーゲーム! プレイの“コツ”も伝授
(2016/2/5 00:00)
エイリアンとの壮絶なバトルが楽しいターン制シミュレーション「XCOM 2」がついに発売だ! 前作「XCOM: Enemy Unknown」は侵略してくる宇宙人に立ち向かう作品だったが、今作では宇宙人に支配された地球で反撃していくというストーリーが展開する。前作で登場したキャラクターとも再会できるだけでなく、前作を遊んだ人にとっては驚きの展開が待っている!
もちろん前作を知らない人にも「XCOM 2」は魅力的なタイトルだ。前作も名作だったが少し難易度がシビアだった。しかし今作では、様々な要素が追加され、より間口の広いタイトルになっている。兵士のクラスも従来より増えており、戦略の深みが増しているだけでなく、初心者でも遊びやすい作りになっている。
「XCOM 2」は“スゴイ”ターン制ストラテジーだ。特にシミュレーション好きにはたまらないゲーム要素が詰まっている。さらにキャラクターをじっくり育てるのが好きな人や、世界中を飛び回る戦いを体験したい人、ハードな物語が好きな人……もちろん“UFOネタ”が大好きな人にもたまらない。そんな魅力溢れる「XCOM 2」の魅力をまとめ、2週に渡って「『XCOM 2』が“スゴイ”6つの理由」として魅力を語っていきたい。
宇宙人に支配された世界! イカした設定と、超硬派なストーリーがスゴイ!
ゲームのシステムを紹介する前に作品の世界観と、設定を語らせてもらおう。筆者が1番驚いたのは、「XCOM 2」は「地球がエイリアンに支配されて20年後」というところだ。「前作で地球をエイリアンから守るために戦ったのは一体何だったんだ」と、正直思ったね。そして冒頭でエイリアンに支配された世界がテレビ番組風に紹介されているところで、さらに衝撃を受けたんだ。
「平和な世界」なんだよ。エイリアンに支配されたのに人間のTVキャスターはエイリアン達を「エルダー」なんて呼んで、20年にもわたる支配を歓迎し、記念式典が行なわれることをいいニュースとしている。そしてエイリアンに抵抗する人々を“反乱分子”と呼んで、彼らが捕まるところを放送している。しかしそれにしては画面に映る兵士が数が多すぎないだろうか? 「人間のための遺伝子クリニック」が何か不気味すぎやしないか? 強大な力を見せつけて、人々を支配しようとしているように見えるのだ。
そう、20年の時を経て、かつてエイリアンと戦った対エイリアン組織「XCOM(Extraterrestrial Combat Unit)」は復活するのだ。その戦いはテロリストのようにも見える。世界は支配され、資源も人員も少ない。しかし、宇宙人の支配に屈せず、世界中で味方を求めてるレジスタンスに希望の光を与えるのがプレーヤーである俺達「XCOM」の使命なんだ!
「XCOM 2」の最大の魅力はその世界観にある。敵にはコンバットスーツに身を包み遺伝子改造を施された改造兵士が多いんだが、それに混じって白目のない黒い大きな目と、無毛の体表の「リトルグレイ」型の宇宙人がいるんだよ! しかもなぜか全裸。そんな“ベタな宇宙人”が「精神攻撃」してくるんだ。他にもヘビ型宇宙人が緑色の光線攻撃をしてきたりもする。
敵は一部の人間の頭部に機械を埋め込んで操っている。このネタもUFOドラマではおなじみのモノだし、さらにXCOMの科学者は敵に対抗するためエイリアンの死体を「解剖」して研究するんだ。この様子も昔のUFOドラマで流行った「宇宙人の死体の改造シーン」にそっくりなんだ。「ロズウェル事件」とか、「エリア51」とかそういう“UFOネタ”を知ってる人ならニヤニヤしてしまうほど、ネタがちりばめられているんだ。
ところがそういうネタをふんだんに取り込みながら、ゲームそのものは硬派でシリアスで、そして何よりもかっこいいんだよ。「XCOM 2」のすごいところはここだ! 復活したばかりのXCOMは人材も少なく、エイリアンに追われている。敵は強く、こちらの装備は貧弱だ。そして謎の「アヴァター計画」のカウントダウンがプレーヤーを焦らせる。何か大規模な“破滅”が待ち受けている。それを防がねばならない。各地のレジスタンスが宇宙人に襲われる突発イベントもある。限られた戦力で戦い続ける悲壮感は、独特のシリアスさを生んでいる。
そして戦うXCOM隊員が“カッコイイ”んだ。隊員達は戦いをくぐり抜け成長し、特別な存在となっていく。すさまじい切れ味のブレードや、敵をずたずたにするミニガンなど様々な武器を手足のように使う。エイリアンのテクノロジーを解析した磁力兵器やプラズマグレネードを使い数で勝るエイリアンを打ち倒していく。プレーヤーの指揮の下、絶望的な状況を覆し、世界を解放していく……・それはプレーヤーのゲームプレイにかかっているのだ。激しく、ハードな戦い、そしてストーリーだからこそわき上がる爽快感と充実感、このゲームの“スゴさ”はここにある!
剣にサイキック、サポートドローン! 超カッコイイ隊員達がスゴイ!
ゲームの基本的な構成を少しだけ語っておこう。「XCOM 2」はユニットに指示を出し、マップ上に現われるエイリアン兵士と戦いを繰り広げるターン制ストラテジーだ。プレーヤーは“コマンダー”としてXCOM隊員に指示を出していく。隊員達は「遊撃兵」、「グレネード兵」、「狙撃兵」、「技術兵」、「サイキック兵」の5つのクラスがあり、プレーヤーは彼らを組み合わせて部隊を編制し、戦場に投入するんだ。
やっぱり刀はカッコいい! 「XCOM 2」で1番俺がシビれたのは何と言っても刀が使える遊撃」だ。通常の銃器とは別に刀を背負っていて、敵の真横まで移動して刀で敵を斬る「スラッシュ」というスキルが使えるんだ。もちろん見た目のカッコよさも最高なんだが、通常の銃器と比べて命中率が高く、ダメージも高く、その上、敵ユニットの眼前までの移動が含まれているため、特に序盤ではとても頼りになる存在だ。
また、常時肩の上に反重力で飛ぶ「サポートドローン」を従わせる技術兵もバトルでは重要な役割を担う。特に街の電柱などから防衛システムにハッキングして、敵の監視を無力化できる「ハッキング」など、バトルを円滑に進める上で重要なポジションだ。さらに重火器専門のグレネード兵、遠方の敵を仕留める狙撃兵など、これら4種類のクラスをバランスよく配備するのが、バトルで生き残るためのポイントだ。
さらにゲームを進め専門の施設を設立することで育成できるようになるのが、超能力を備える「サイキック兵」だ。サイキックの能力には周辺の仲間を敵のマインドコントロールなどから守る「慰め」や敵をマインドコントロールしてしまう「ドミネーション」などなど、多くのスキルを習得できる。実はこういった超能力はエイリアンの得意技なんだ。今まで敵にやられて悔しい思いをしてきたこれらの超能力が自分でも使えるようになるのは最高にテンションが上がるぜ!
「XCOM 2」はターン制ストラテジーだ。ターン毎に移動や攻撃などのアクションを命令し、こちらの兵士がすべて行動を終えたら、敵のターンに移る。命令可能なアクションには行動値が設定されており、例えば射撃やスラッシュなど攻撃系の行動は1ターンに1回しか使えない。移動については2段階の範囲があり、移動した後、再度動作が行なえるエリアと移動したらそれで全てのアクションが終わってしまうエリアだ。
戦いで気をつけたいのが、「遮蔽物」の存在だ。敵との銃撃戦では遮蔽物の有無で命中率が大きく変わる。敵が体をすっぽり隠してしまっているような状況だと命中率は絶望的な値になるし、敵との間に遮蔽物がなければ命中率はかなり高くなる。そのため、再度動作が行なえるエリア内を移動して、命中率を上げて攻撃するのがXCOMでの基本スタイルだ。
敵にダメージを受けるのは「XCOM 2」では他のゲームよりシビアだ。なにより兵士たちは戦闘で死ぬとそれっきりで、キャラクターを蘇生する手段は序盤だとない。またダメージを受けた場合は、“負傷”のステータスとなり、回復するまでの何日間かは次のバトルに参加できなくなる。この辺りの兵士の扱いのシビアさが、本シリーズの最大の特徴でもある。
だからこそ生き残ったときの見返りが大きい。戦闘で活躍し生き残って基地に帰還することができれば、キャラクターは“昇進”する。昇進した兵士はクラスに応じて新たなスキルが追加されていくんだ。
例えば狙撃兵は前ターンで移動しなければ命中率とクリティカル率にボーナスが付く「ステディハンド」というスキルを覚えていくし、グレネード兵なら爆発物の射程範囲やダメージエリアを増加させる「ヴォラタイルミックス」なんてスキルもある。
そして遊撃兵では、自ターンに敵を倒すと、次ターンの敵の攻撃を1度だけ無効化できる「手出し不能」や、敵のターンで隣接した敵に何かしらの動きがあるとそれに反応して攻撃できる「ブレイドストーム」など、かなり強力なスキルが多くて、ますます遊撃兵が使いたくなっていくんだ。
他にも「ゲリラ戦訓練施設」を設立することで、昇進した兵士の階級に応じて取得できる「新しい戦術」もある。これは個々に装着する武器や防具とは異なり、全ての兵士に等しくプラス効果が得られる。例えば戦闘に連れて行く兵士を増やすのもここで購入できる。経済的に苦しいところもあるが、序盤のうちから取っておけばゲームが楽になるぞ。
そして敵の武器や敵の遺体を分析、研究することで、武器や防具、弾薬など様々な強化装備の作成も可能だ。こうして装備を増やして、能力を高めていくことで、どんどん兵士たちが強くなっていくし、生き残りやすくなっていく。序盤は苦しいバランスだが、ゲームでできることが多くなり、ドンドンキャラクターが強くなるとさらにゲームにのめり込んでいき、やめられなくなってくる。戦士達がドンドン“スゴイ”存在へ成長していく。ここが「XCOM 2」の魅力だな。
奥深いバトルシステムがスゴイ! イケイケで戦えるコツを伝授
本作のバトルステージには、色々な目的が提示される。敵の通信機を破壊したり、敵のVIPを誘拐したり、逆に味方のレジスタンスの仲間を救出したりだ。そのいずれの場合も、敵を殲滅させることが目的の1つになっていることが多い。中には撤退が必要なステージもあるが、それでも多くの敵を倒しておけば、戦利品が増えるため、今後の活動が有利になっていくのは間違いない。
とはいえ敵の攻撃は基本的に序盤からえげつないくらいの大ダメージを与えてくる。そのため、序盤ほど兵士たちが死にやすく、後半になるほど生き残りやすい。そこで序盤からでも生き残りやすくなるコツについて伝授してみるぜ。
本作ではステージ毎に大体3~6程度の部隊が個別に行動している。基本的にはそれぞれの部隊が離れて行動しているが、こちらが不用意に広い範囲を移動してしまうと、別の部隊に見つかってしまい、複数の部隊と同時に戦闘しなければならなくなる。正直、敵の数がこちらの数と同じになるだけでかなり厳しい。各個撃破が本作で生き残る有力な手段だ。
ただ、本作では隠れながら移動していても、敵に見つかってしまうことが多い。物陰に隠れているはずなのに、あっさり発見されてしまうんだ。そのため、せめて見つかった時にそのターンから攻撃が行なえるように、最初に動かす兵士より先にはいかないようにするのがいいだろう。アクションが残ってしまうような場合は「監視」にしておくことで、移動中の敵が次のターンで登場した場合などに、敵のターン中であっても攻撃をしてくれる。
いざ戦闘に入ってからは、序盤に関しては遊撃兵を中心に戦略を組み立てるのがおススメだ。前述の通り遊撃兵の「スラッシュ」は本作ではかなり頼れる必殺の攻撃だ。ただし弱点もあり、スラッシュが発動すると、敵に隣接する場所まで移動してから斬るアクションを実行する。つまり複数の敵がいる場合には敵の中に孤立してしまうことになる。
そこで遊撃兵を動かすのは後にし、先に技術兵やグレネード兵、狙撃兵らを動かして敵を減らしていき、スラッシュで最後の1人が倒せる状態にまでもっていくのがポイントだ。特にグレネードについては序盤だと全員が所持している有力な範囲攻撃なので、これで全体を削りつつ、狙撃兵のスナイパーライフル射撃で1人、技術兵の銃で1人倒せれば残った1人を遊撃兵のスラッシュで倒せればきれいに3人で行動していた1部隊が撃破できる。
そしてスラッシュで狙う相手は敵の部隊の中で1番危険なヤツがいいだろう。赤いアーマーを身にまとった「アドヴェント・オフィサー」は体力が高めなので、早めに潰しておきたいし、遊撃兵と同じように剣を武器に使う「アドヴェント・スタンランサー」などは移動範囲が広いため、かなり離れていても接近してくる危険な存在だ。あとは敵の数と距離なんかを考慮しながら、場合によっては突撃はせずに銃撃戦だけでターンを終えるというのも手だ。
余談だが前作ではマインドコントロールを多用していたリトルグレイのような外見の「セクトイド」だが、本作では敵の仲間が1人でも死んでいる状況だと、初手では死体を操作する能力を使ってくる率が高くなっているように感じた。そこで初手は削る程度で放っておいても問題ない。ただし2手目で確実に仕留めないと、ゾンビが動き出して厄介なことになるから油断は禁物だ。
こうした戦略も兵士のスキルが増えるとガラっと方向性が変わってくる。たとえば後半になってくるとスラッシュ1撃では倒せない敵も増えてくる。そこでスラッシュでとどめは刺さずに、他の仲間のスキルに頼り、トドメを刺してもらう手段も有効になる。例えば技術兵の場合、どんなに離れていても確実に2ダメージを与えられる「戦闘プロトコル」があるし、狙撃兵の場合は、通常アクションの前に1発ハンドガンが撃てる「フラッシュハンド」、視界に入っている敵全てに1発ずつピストルが撃てる「フェースオフ」などがある。
当然他の状況が厳しければ、そのまま放置して、遊撃兵の「ブレイドストーム」でトドメが刺せるのを期待するのも面白い。このように使えるスキルが増えていくことで戦略の幅も広がっていくのが「XCOM 2」の面白いところだ。
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