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エイリアンの支配から人類を救えるか? 「XCOM2」

会期:6月16日~6月18日(現地時間)

会場:LA Convention Centre

 倒れた男を助け起こす1人のエイリアン。その目は理知的で、手は力強く、そして頼もしい……。2Kの「XCOM2」のコーナーの前には黄金色に輝くこの像が飾られている。

強い皮肉が感じられる像
ゲームの基本はターンベースのシミュレーション
強力なエイリアンも出現

 「XCOM2」は人類とエイリアンの戦いを描くWindows向けシミュレーションゲーム。発売は11月を予定している。人類は前作での戦いに敗れ、支配されてしまっている。そう、「人類を助け起こすエイリアン」という像は、支配者が建てた支配の象徴なのである。「XCOM2」はこの“ノリ”でゲームが進行していく、ブラックで、だからこそ楽しい作品だ。今回はクローズドシアターでデモプレイを見ることができた。

 テレビ画面にはエイリアンの支配を歓迎するようなニュースが流れている。黒いボディアーマーに身を包み、目元を黒いバイザーに隠し、ライフルを持った男達が民衆を威圧するように立っている。それなのに若者をはじめとした民衆達は楽しそうに何かのイベントに夢中になっている。

 その中を影のように進む一団があった。軽装のボディアーマーに身を包む男達は突然ライフルを発射し、警備員達を撃つ。逃げ惑う民衆、エイリアンの手下達は周囲の民衆を殴りつけ排除し、襲ってきた男達に備える。ゲームの本編はここから始まる。本作はターンベースのシミュレーションで、プレーヤーは各ユニットに指示を出し、移動から攻撃を行なう。プレーヤーのターンが終わると敵のターンだ。

 ボディアーマーの男達に対して戦闘は有利に展開するが、車から出てきたキングコブラのような宇宙人が味方の体に巻き付き、牙でかみつく。その瞬間味方の中の女兵士が、日本刀を引き抜き、コブラ宇宙人を両断する。

 「XCOM2」はこのように演出をかなり強化したシミュレーションとなるようだ。この後も敵の車から砲台が出てきたり、それをハッキングしたり、さらには怪力を持つエイリアンが出てきて味方が追い詰められるシーンも見ることができた。

 支配を受け入れている人から見れば人類の独立を勝ち取ろうとするプレーヤー達はテロリストに見られかねない。「XCOM2」はそういった視点も含め興味深い戦闘シーンを演出する作品となりそうだ。

【XCOM2】

(勝田哲也)