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任天堂のマジコン裁判、完全勝訴が確定へ

マジコン輸入販売業者の損害賠償責任を認める

1月19日発表

 任天堂株式会社は、ニンテンドーDSで起動する「マジコン」と呼ばれる装置を輸入販売していた業者に対して、不正競争防止法に基づき、同行為の差止・損害賠償を求めて起こした裁判について、最高裁決定が下され、総額9,562万円の損害賠償金(一部請求額の全額)の支払を命じた第一審判決が確定したことを明らかにした。

2012年上海で販売されていたマジコンの亜流。本不正装置は、輸入禁制品の扱いとなっている

 この訴えは、任天堂が2009年にマジコン輸入販売業者に対して起こしたもので、2013年に東京地方裁判所より、同行為の差止と総額9,562万円の損害賠償金(一部請求額の全額)の支払を命じる判決が下された。

 この第一審判決に対して、一部の被告より控訴されたものの、2014年6月に知的財産高等裁判所より、控訴の棄却する判決が下され、今年1月12日に最高裁判所第三小法廷において上告申立を棄却。これにより、第一審判決が確定した。

 今回の判決により、マジコン輸入販売行為に刑事罰が適用されるだけでなく、正規販売業者(この場合、任天堂)への損害及び、輸入販売業者が損害賠償請求を認めるという画期的な決定が下されたことになる。

 任天堂では、「マジコン等の不正な装置に対して、民事・刑事の手段を問わず、今後も継続して断固たる法的措置を講じる所存です」とコメントしている。

(中村聖司)