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【スマホアプリ今日の1本】「Age of Empires: World Domination」

文明進化、戦力増強、そして戦闘……「AoE」の楽しさが手軽に味わえる1本

12月8日 配信(iOS/Android)

ダウンロード:無料

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

「Age of Empires: World Domination」の3大ポイント

・「Age of Empires」シリーズの流れを汲む最新作!
・内政と戦闘が分離されじっくり遊べるタイプのゲームに
・リアルタイムで戦える対人戦は未実装……

 突然だが「Age of Empires」シリーズをご存知だろうか。かつてリアルタイムストラテジーというジャンルで人気を博したタイトルで、プレーヤーはビザンティン、ペルシア、日本といった各種文明を選択し、そこで資源を集めながら自国を強化しつつ、敵対勢力に侵攻を行ない制圧することが目的のゲームだ。資源収集、国力増強、戦闘などそのすべてがリアルタイムで進行していくだけでなく、対人戦も用意されているなどゲームシステムは非常に濃厚で、多くのプレーヤーを寝不足にしたほどの作品だった。

 そんな「Age of Empires」が、KLabよりこのたび新たに「Age of Empires: World Domination」というタイトルを掲げ、スマホアプリとして登場した。もちろん基本システムは過去シリーズの流れを汲んだリアルタイムストラテジーゲームとなっており、文明の選択、街の発展などといった要素も健在だ。ただし、それらはすべてスマホ向けにアレンジされていて、そのプレイフィールは大きく異なっている。ともあれ、本シリーズの歴史は古いこともあり、オリジナルを知らない方も多いと思うので、ここでは本作の基本的な説明を踏まえつつ紹介していこう。

【Age of Empires: World Domination(ワードミ)公式PV】
ゲーム開始時に、自分が好きな文明を選択することができる。選んだ文明が気に入らなければ、あとから別の文明への変更も可
資源を確保するために、伐採所、採石所といった施設を設置していく。同時に兵士の育成所も設置し、今後の戦闘に備えよう
文明が進化すると、より高度な施設や兵士などが使用可能に。文明の差があればそのぶん戦争に勝利しやすくもなる

 本作は、資源や資金を集めて本拠地を強化する「帝国建設」と、敵対勢力を撃破する「タクティカルバトル」の2種類のモードを交互に遊びながらゲームを進めていく。どちらを楽しむかは任意で決められるが、帝国建設モードで施設や兵力を十分に強化してからタクティカルバトルモードに臨む、といった形が自然な流れとなりそうだ。

 帝国建設モードにおいては、資源を産出するための施設や、兵士を募るための施設を設置・強化し、木材や石、金、食料といった各種資源を収集しつつ、兵力を増やしていくことが目的だ。また、後述する英雄の登用や、タクティカルバトルモードに出撃する部隊の編成も行なうことができる。

 さらに、施設を設置して開拓が進んでいくと文明レベルが上がっていき、それが一定まで達すれば「Age進化」が行なえるようになる。Age進化すれば兵器や施設などのテクノロジーをより高度なものに進化させられるほか、兵士のパラメータもアップするなどメリットが多いため、プレイの1つの目標となるだろう。

 ちなみに、かつてのシリーズでは内政も戦闘も同じマップ上でリアルタイムに進行していたため、「内政に勤しんでいるあいだに敵国からの襲撃を受けて国が壊滅の危機に!」などという展開はよくある話だった。今作では都市に敵が侵入してくるような事態は起こらない(他国から戦争を仕掛けられることはあるが施設に影響はなし)ので、いくらでも時間をかけて存分に国力の充実にはげむことができる。もっとも、そのぶん緊張感もあまりなく、その点は過去作のプレーヤーほどちょっぴり寂しいかもしれない。

丸い数字アイコンはキャンペーンマップ、キャラクターアイコンはバトルマップだ。バトル勝利時は獲得できる報酬が多めになっている
画面右上に表示されているのがBR(バトルリソース)。この数字が多いほど戦局を有利に運ぶことができる

 タクティカルバトルモードは他国との戦争を行なうモードだ。戦争の内容には2種類あり、用意された領地を侵攻によって拡大していく「キャンペーン」と、他のプレーヤーのデータと戦争を行なう「バトル」が存在する。

 いずれの場合でも戦闘はリアルタイムで進行し、設定された勝利条件を達成すればクリアとなる。ここで重要なのはBR(バトルリソース)と呼ばれるポイントの存在で、部隊の呼び出しや施設の設置など、何をするにもこのBRが必要。BRは消費しても一定時間で徐々に増加していくが、より有利に戦いたいのであれば、BRを大量供給できるようになる「資源保管所」の設置なども不可欠となる。

 このバトルの感覚は往年のシリーズを彷彿とさせるもので、例えば、最初に部隊を呼び出しておけば敵陣営に対して速攻が仕掛けられるが、そうすると各種施設の充実が遅れる……といったジレンマに悩むことになる。しかし、自分なりのBRの運用を考えて、部隊と施設、どちらも有効に運用できる戦法を編み出すのはとても楽しく、ここに本作の真髄が現われているとも言える。

部隊を率いるリーダたる存在の「英雄」。英雄ごとに攻撃力や防御力など、強化できるパラメータが異なっているほかレアリティの高い英雄には特別なスキルが用意されていることも

 1点、特徴的なのが「英雄」と呼ばれるキャラクターたちの存在だ。これは、部隊を編成するリーダーとなる者。先に部隊を呼び出すという説明を行なったが、部隊は各英雄に付随しているので、正確にはこの英雄を呼び出すことで、部隊が召喚されるという仕組みとなる。この英雄はキャンペーンをクリアしたり、「登用」といういわゆるガチャを利用することでも仲間にできる。英雄の強さは部隊の強さに直結するので、より有利にバトルを進めたいのであれば、強力な英雄を登用したいところだ。

 なお、キャンペーンでもバトルでも、用意されたマップ上でCPUが操作する相手と戦うという方式は同じ。バトルで戦うのはあくまでも相手プレーヤーのデータであり、オンライン上でリアルタイムにつながっている相手と戦闘ができるわけではないので注意したい。オンラインマルチプレイについては、実装は未定だ。

 かつてのシリーズとはかなりシステムが変わってしまったが、それでも手軽に楽しくリアルタイムストラテジーゲームが遊べる作品である点は評価できる。もちろん、これまでのシリーズを知らなくても十分に楽しむことができるので、この手のゲームが好きであるならば、まずはプレイしてみてはいかがだろうか。

【スクリーンショット】

(泊 裕一郎)