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「Splatoon」、「Sagakeen」呼子イベントまるごと体験記・その2
呼子~波戸岬を周遊の旅! スタンプラリー制覇の軌跡
(2015/12/1 20:37)
12月1日より開催されているWii U「Splatoon(スプラトゥーン)」と佐賀県のコラボ企画「Sagakenn」の呼子イベント「Sagakeen 呼子のイカすフェス」。開催の速報をお伝えした前回に引き続き、呼子イベント全体をまるごと楽しんできたレポートを今回はお送りしたい。
「Sagakeen 呼子のイカすフェス」は呼子とその周辺一帯で開催されているイベントとなっており、すべてのイベントを楽しむ軸としてスタンプラリー「スタンプナワバリー」が開催されている。
スタンプラリーのチェックポイントは、朝市通りにあるグッズショップ「呼子のイカす広場」を中心に、「スプラ丸」乗船場所のマリンパル呼子、スーパーサザエとダウニーが待つ波戸岬、そして呼子周辺にある「イカの活き造り」提供店舗の4カ所で、このうち3つのスタンプを集めれば「Sagakeen」ステッカーがプレゼントされる。
本イベントをまるごと楽しむには、スタンプラリー制覇が必須である。そんなわけで、スタンプラリーのポイントを巡りながら、美味しかったり面白かったりしたポイントを紹介していきたい。
チェックポイント1:呼子朝市通り
朝市通りには「呼子のイカす広場」のほかに、「Splatoon」仕様の「イカすクリスマスツリー」、いかぐるぐる、顔ハメ看板が設置された一画がある。
中でも圧巻なのはイカすクリスマスツリーで、ここでは一般的なオーナメントのほか、「Sagakeen」の看板やイラスト、そしてイカとアジの干物が装飾されている。高さは3メートルといったほどで、目の前を訪れてみるとかなり大きい。
ツリーは「Splatoon」の装飾だし、「イカすクリスマスツリー」という名前はいかにも本イベントのために名付けられたもののようであるが、以前からここにクリスマスツリーが設置されるのは恒例であり、名前ももともとが「イカすクリスマスツリー」だったという。
なおこの「イカすクリスマスツリー」には、吊るされている干物は観光客が1人につき1枚持って帰って良いというルールが設けられており、これも毎年恒例のことだそうだ。この「持って帰って良い干物」、普段であれば瞬殺らしいので、現地を訪れる際は早い時間に伺うことを心がけたい。
いかぐるぐるについては、東京イベント時に設置されていたものから機械がパワーアップしており、かなり本格的にぐるぐる回っている。ゴゴゴゴという回転音と共に場の雰囲気を盛り立てているので、こちらも見逃さないようにしたい。
スタンプポイントは「呼子のイカす広場」の目の前。混雑具体については、オープン直後は行列が形成されていたものの、朝市が終わる12時過ぎより人通りも落ち着いたようで、14時ごろ再度訪れた時点では並んでいる人はいなかった。
そして大人気の「箸置き」であるが、初日現地販売分の30個は即時売り切れ、900個の受注生産分を順次受け付ける形となっていた。受注生産分については、14時時点で110番目を過ぎたあたりだったので、まだ余裕があるものの、いつ完売となるかは予断を許さない状況となっていた。こちらもやはり、早めに訪れるのが良さそうだ。
チェックポイント2:マリンパル呼子
朝市通りから港側へ向かうと、「スプラ丸」の待つマリンパル呼子がある。「スプラ丸」は、普段は「イカ丸」として運行している遊覧船で、乗船することで呼子の海蝕洞窟「七ツ釜」を間近に見ることができる。なおマリンパル呼子ではほかに、呼子の海の生物を鑑賞できる半潜水型海中展望船「ジーラ」も運行している。
「スプラ丸」は「Splatoon」のトレードマークとも言える「鮮やかなインクでベチャベチャ」のカラーリングになっており、穏やかな港ではこれがめっぽう目立つ。乗り場に行くと、地面に描かれた「スプラ丸」までの誘導線も「インクでベチャベチャ」カラーになっていて、これも見た目に楽しい。
肝心の七ツ釜であるが、これは海の侵食によってできあがった洞窟で、7つの穴が空いていることから「七ツ釜」と呼ばれるようになった。「スプラ丸」では船体の大きさから洞窟の内部奥までは入れないのだが、船体がぶつかるギリギリまで近づいてくれる。洞窟を形成している玄武岩は柱状になっており、その奇妙な造形は、奥に海賊が待っているような、いかにも物語が始まりそうな雰囲気を作り出している。ただ洞窟を見るだけではあるのだが、なかなか見ることができない景色なので、興味深く楽しめた。
なおスタンプポイントは、乗船チケット購入時にカウンターで押してもらえる。乗船チケットも「乗船Keen」になっており遊び心たっぷりなので、現地を訪れたらぜひ乗船してみていただきたい。
チェックポイント3:イカの活き造り提供店舗
こちらはスタンプラリーシートに示された、複数あるイカの活き造り提供店舗を訪れ、イカの活き造りを食べたらスタンプを押してもらえる、というものになる。
今回取材で訪れたのは海中レストラン「海中魚処 萬坊」。「萬坊」は呼子で人気のお土産「いかしゅうまい」発祥の地であり、朝市通り周辺にも支店が2軒ある老舗だ。「海中魚処 萬坊」はその名の通り海上と海中の2カ所に席が設けられた海中レストランで、地下の席では窓から海を泳ぐ魚を眺めつつ、食事を楽しむことができる。
ここへ来たならなんといっても食したいのが「いかコース」(2,860円[税込])。目玉のイカの活き造りに、1度は食べたい「いかしゅうまい」などが付いたコースで、活き造りでお刺身を楽しんだ後は、残った姿部分を天ぷらや煮付けにしてくれる、という趣向である。
活き造りで提供されるイカ刺しは透明で、食べるとコリコリっとして甘い。目の前のイカはまだウネウネと動いていて、そのでっかい目玉を見つめながらイカを食すという不思議な体験であった。
姿部分は天ぷらや煮付け、塩焼き、そして刺し身のリクエストが可能。今回は天ぷらをオーダーしたのだが、火を入れることで旨味が引き立ち、イカ刺しとはまた違った食感、味になっていて飽きが来ない。いかしゅうまいはイカのすり身をふんわり、プリプリとしたシュウマイに仕上げており、これも他のどのメニューとも違った味で美味い。イカづくしなのに一切飽きることがなく、全部食べたらお腹いっぱいだった。
イカの活き造りを提供する店舗は他にも多数あるので、プランと好みにあった店舗を選択していただきたい。
チェックポイント4:波戸岬
最後のチェックポイントとなる波戸岬は、朝市通りからバスで30分ほど西に進んだ高台にある。北西方面にニュッと伸びた波戸岬はサザエのつぼ焼きで有名な場所。岬の手前にはカウンター席を並べた売店があり、その場に座って注文すると、おばちゃんがサザエやイカ、カキなどを目の前で焼いて提供してくれる。
サザエのつぼ焼きは一皿(3~4個)500円で、旨味たっぷり、プリップリの焼きたてを味わえる。「どこから来たの?」と話しかけてくれるおばちゃんたちとの気軽な会話も楽しむことができ、呼子とはまた違った体験ができる。
サザエと言えば、「Splatoon」のダウニーとスーパーサザエということで、ここでサザエのつぼ焼きを食べると「スーパーサザエ」ステッカーがもらえる。ダウニーは売店隣の駐車場にある大看板で観光客を歓迎しており、そのかたわらでスタンプも押せる。
ちなみに余談であるが、波戸岬は「ハート岬」というダジャレから、“恋人の聖地”としても知られる場所である。岬の先にはハート型のオブジェが鎮座しており、ここでカップルが一緒に写真を撮る……というのが知る人ぞ知るデートコースらしい。呼子でイカを食べ、波戸岬でサザエを食べ、ハート型のオブジェで記念撮影。機会があれば足を向けていただきたい。
まとめ:「Splatoon」パワー恐るべし。呼子への愛着が一気に!
現地に足を向けてみれば面白いもので、呼子では毎年6月に市民が「浜 vs 丘」の陣営に分かれて綱引きをする“真のリアルフェス”が開催されている(相当なガチマッチらしい)とか、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際の拠点として築いた名護屋城の跡地が呼子と波戸岬の間にあるとか、行かないと知ることはなかったことに多く出会うことができるのが印象的で、図らずとも一気に愛着が湧くこととなった。
また12月1日は平日にも関わらず多くの人出があり、地元の人からは「ゲームのことはわからないけどなんだかすごい」という感想を良く聞いた。「Splatoon」パワー恐るべしと言うほかないが、この祭りに見事に乗っかる佐賀県もまた機転が効いている。単なるファンイベントではなく町おこしにも繋がるし、実際参加してみると楽しいものである。今後もこうしたイベントの開催はぜひ期待しておきたい。
まるごと体験記は以上であるが、取材時に撮影した写真が上記に載せなかったものも含めてもろもろあるので、次回はこれらの写真を一気にご紹介したい。イカ三昧な様子が伝わるかと思うので、そちらもお楽しみに。