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超貴重なアーケードゲームの古典的名作がたくさん実際に遊べる!

埼玉県が「あそぶ!ゲーム展」を開催

10月3日〜2016年2月28日 開催

会場:SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ映像ミュージアム

入場料:
大人 510円
小人 250円

「あそぶ!ゲーム展」会場のSKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ

 埼玉県が主催し、デジタルSKIPステーションの企画によるデジタルゲームの展覧会、「あそぶ!ゲーム展」が埼玉県川口市にあるSKIPシティ彩の国ビジュアルプラザにて10月3日より公開を開始した。期間は2016年2月28日まで。

 本イベントは、現在のゲームセンターではまず見掛けることのない、貴重なアーケードゲームを多数展示し、その進化の歴史や仕組みなどが学べるというもの。サブタイトルに「ステージ1:デジタルゲームの夜明け」とあるように、今回は全3回のうちのシリーズ第1弾となる。以下、開催初日の様子と出展されていた全タイトルをご紹介しよう。

世界初のコンピューターゲーム機や、アーケードゲームの元祖までもが遊べるオドロキのイベントに潜入!

 本イベントの最大の魅力は、古いゲーム機がただ展示されているだけでなく、すべてのタイトルが無料で遊べるところにある。会場内に入ると、世界初のコンピューターゲームとされる「テニス・フォー・ツー」(1958年、ブルックヘブン国立研究所)や「コンピュータスペース」(1962年、マサチューセッツ工科大学)が展示され、しかもエミュレーターを使用してプレイ可能な状態になっていることにまずは驚かされる。さらには世界初のアーケードゲーム「スペースウォー!」(1971年、ナッチング・アソシエーツ)も改造筐体を使用して遊べるようになっており、これらの3タイトルを見るだけでも入場料を払う価値が十二分にあると言えよう。

オシロスコープを使用して作られた「テニス・フォー・ツー」

左が「コンピュータスペース」、右が「スペースウォー!」。いずれも動作中の物を見られるだけでも貴重な逸品だ

 イベントの企画を担当した、デジタルSKIPステーションシニアディレクターの澤柳秀行氏によると、「普段目にする機会がないアーケードゲームを体験していただくことで、大人だけでなく子どもにもゲームを映像文化として知ってもらえるようにと考えて展示タイトルを決めました」とのこと。確かにほかの出展タイトルを見てみると、オールドゲームファンなら誰でも知っているようなタイトルだけでなく、かなりの事情通でも現物を見たことがないと思われる海外製の筐体もいくつか含まれている。

 つまり本イベントは、単なるゲームファン向けの同人イベントではなく、「ゲーム開発技術の進化、特に映像コンテンツとしての技術革新の過程において重要なポイントとなったタイトル」(澤柳氏)を、主催者および協力者が意図的に選んでいるのがポイントである。また一部のタイトルについては、一般のプレーヤーはまず見る機会がないゲーム基板も併せて展示したり、当時のハードについて詳しく解説したパネルや開発者の証言が聞けるインタビュー映像も公開するなど、ゲームの存在を知らない人にも歴史が学べるように工夫されているのが特徴だ。

 以下、開催初日に展示されていたゲーム機を写真でご紹介しよう。40歳代以上のアーケードゲーム好きを自称する人であっても、おそらく今回展示されたゲームをすべて遊んだ経験はおそらくないであろう、貴重なタイトルがズラリと並ぶ光景は実に壮観だ。

開催初日の全出展タイトルを紹介!

アーケード市場初のヒット作「ポン」(1972年、アタリ)。取材時には、残念ながら調整中につき遊べなかったが筐体内部の貴重な写真も公開されている

一般的には「ブロック崩し」の名で人気を博した「ブレイクアウト」(1976年、アタリ)
レーシングゲームの古典的名作「スピードレースデラックス」は基板もいっしょに展示(1975年、タイトー)

サメが口を開いたデザインをした独創的な筐体の「マンイーター」(1975年、PSE)
プレーヤーは死神となり、車を操作してグレムリンにぶつけていくという過激な内容で物議をかもした「デスレース」。(1976年、エキシディ)

一大ブームを巻き起こし、社会現象をなった「スペースインベーダー」(1978年、タイトー)。筐体だけでなく、当時の開発資料や生みの親である元タイトーの貴重な西角友宏氏のインタビューも聞ける

東大生が開発したことでも話題になった「平安京エイリアン」(1979年、電気音響)
ナムコのアーケードゲーム第1号作品である「ジービー」(1980年、ナムコ ※現:バンダイナムコエンターテインメント)

トラックボールで選手を操作し、2人対戦ができる「フットボール」(1978年、アタリ)
ベクタースキャン方式モニターを使用したシューティングゲームの「アステロイド」(1979年、アタリ)

コックピット型筐体と疑似3Dによる美しいCGが特徴の「スターファイヤー」(1978年、エキシディ)
解説を記したパネルを読むことで当時のソフトやハードについても勉強ができる。写真は「ギャラクシアン」(1979年、ナムコ)のCGについての解説文

不朽の名作、「パックマン」(1980年、ナムコ)は、テーブル筐体以外にも設定資料や基板、グッズの展示に加え開発者の岩谷徹氏のインタビューも楽しめる

ビルをよじ登って遊ぶ「クレイジークライマー」(1980年、日本物産)
タルをジャンプで避けたり、ハンマーで壊すのが楽しい元祖「ドンキーコング」(1981年、任天堂)

2種類のショットで敵を撃つ横スクロールシューティングゲーム「スクランブル」(1981年、KONAMI)
ゲームミュージックの存在を一躍知らしめた「ニューラリーX」(1981年、ナムコ)

ナナメからの視点で高低差のある立体的なマップが特徴の「ザクソン」(1982年、セガ)
カラー表示によるベクタースキャンを初めて導入したシューティングゲーム「スペースフューリー」(1981年、セガ)

左側がワーゲン(車)を操作してゴールを目指す「ジャンプバグ」(アルファ電子、1981年 ※後のADK)。右は地面を掘りつつ敵を岩石落としやパンクで倒す「ディグダグ」(1982年、ナムコ)
ジャンプで落とし穴や地雷を避けつつ、敵をミサイルで倒していく「ムーンパトロール」(1982年、アイレム)

 筆者が取材した当日の会場内には、30歳代以上と思われるゲーム好きだけでなく親子での来場者も多く見られ、親が子どもの頃に遊んだゲームを我が子に教えつつ楽しんでいる様子もかなり見られた。「今までに見たことも聞いたこともないアーケードゲームが遊べるようになっていますので、ぜひ会場までお越しください。実際に体験して、開発者のみなさんが、当時はどんな思いでゲームを作っていたのかを感じ取っていただけたら嬉しいです」と澤井氏は語っておられたが、確かにこの展示内容であればゲーム業界志望者やCG、ハードウェア制作者などの勉強の場としても非常に有用ではないかと思われる。

 なお澤柳氏によると、「来年中に『ステージ2』と題した本イベントの第2弾も実施する予定です。今回は1982年までに発売された作品を集めましたので、次回はそれ以降のゲームを展示して時代の変化がわかるようにしたいですね」とのこと。今後も本イベントの動向にはぜひとも注目したいところだ。

 本イベントの入場料は大人510円(税込)、小中学生は250円(税込)で、開催期間は2016年2月28日までとなっている。会場までの交通アクセスや、イベントの詳細は下記のリンクを参照していただきたい。

(鴫原盛之)