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「Splatoon(スプラトゥーン)」大型アップデートのプレイ感まとめ

新たなブキや調整されたステージなど実際にプレイしてチェックしてみた

8月6日 アップデート実施

 任天堂から発売中のWii U用対戦アクション「Splatoon(スプラトゥーン)」の大型アップデートが、8月6日午前10時に実施された。更新データは「Ver.2.0.0」。

 これまでブキの追加やゲームバランスの調整や不具合の修正など、細かなアップデートは行なわれてきたが、今回のアップデートでは新カテゴリのブキや、各モードでのステージの大幅調整、新たなギアの追加など、これまで遊んできたプレイヤーにとってはかなり手応えが変わる内容となったのではないだろうか。

 本稿では、今回のアップデートによって、プレイ感覚などに一体どのような変化があったのか、そのプレイレポートをお届けしていく。なおアップデート内容の詳細については別項を参照いただければと思う。

新たなブキカテゴリ「スロッシャー」と「スピナー」

これまでのアップデートで追加されたブキと同様、カンブリアームズにこの2種類が並ぶ。所定のランク以上ならいつでも購入可能だ

 このアップデートで最も注目されたのが、新たなブキカテゴリの追加だろう。アップデートによるブキの追加はこれまで何度か行なわれたが、新しいカテゴリのブキが追加されるのは今回が初めてとなる。

 これまでの「シューター」、「ローラー」、「チャージャー」、「ブラスター」の4カテゴリに、「スロッシャー」と「スピナー」の、使い方がまったく異なる2系統のブキが、8月6日11時よりゲーム内のブキ屋「カンブリアームズ」に並び、所定のランクになることで購入することが可能だ。

バシャッとぶちまける爽快感! 「バケットスロッシャー」

カーボンの柄が妙に格好いいバケットスロッシャー。プレーヤーの右下に持った状態で移動する

 「スロッシャー」のカテゴリに追加されたのは「バケットスロッシャー」。その名のとおりバケツをモチーフとしたブキで、下からすくい上げるようにして前方へ大量のインクをぶちまける。インクを足元からすくっているようにも見えるが、これはあくまでモーションで、実際には他のブキと同様、自身の持っているインクを消費して使用する。サブウェポンは「クイックボム」、スペシャルウェポンは「トルネード」、解禁ランクは5だ。

他のブキにはできない、ボムのような挙動でインクを放つことができるのがこのブキの最大の魅力だ

 放たれたインクは前方にまっすぐ飛ぶが、上空に角度を付けて放つことで放物線を描くようになる。これを利用すれば、ある程度高さのある壁など障害物の上や向こう側を塗ることができるのだ。ローラー系ブキを振り下ろしたときのインクの挙動と少し似ているが、このバケットスロッシャーはインクをぶちまけることに特化したブキだけあって、前方をまっすぐ塗ることができ、ステージを塗りつぶすインクの密度も濃い。「モズク農園」ステージの長い壁の向こうにいる相手への牽制や、ガチヤグラの上をすぐ下から攻撃するなど、ボム系サブウェポンと同じように使うことができるのが最大の特徴となっている。

 放ったインクは地上から正面の相手に対して70ダメージ(試し撃ちにて確認、ギアパワーなし)を与えられる。2回連続で相手にヒットさせれば倒すことができる、攻撃力にも長けたブキとも言えるが、低い位置の相手に対してこちらが高い位置からインクを放つと、攻撃力が減少するという独自の特性を持っていることも確認している。

 また連射の早さは若干遅めなので、シューターのように相手に対して動きながら立ち回るのは少々難しい。相手に接近したときは、素早く攻撃できるサブウェポンのクイックボムを併用するのがよさそうだ。

 実際に使ってみると、ステージにバケツでインクをぶちまける行為は他のブキにはない爽快さがあり、さらにしっかり塗れるので、「Splatoon」本来の「塗り」の楽しみを重要視するプレーヤーにとっては理想的なブキの登場となった。

 プレーヤー数人がこのブキを対戦に持ち込んだとき、互いにバシャバシャとインクをかけ合っている様子は、子供の頃に体験した水遊びそのものだ。個人的にもかなり楽しかったので、今後もブキのローテーションに組み込んで、積極的に使っていこうと思っている。

上から下に向かってインクを放ったとき、高さがあるほど攻撃力が下がっていく。ただし、同じ高さの相手に放物線を描いて放ったインクが当たったときは、攻撃力は変わらない

火力はあるがチャージ時間が曲者「バレルスピナー」

他のブキと比べてかなり大きめなバレルスピナー。新しいギアで、このブキが似合うコーディネートもできるだろう

 一方「スピナー」のカテゴリで登場したのが「バレルスピナー」だ。ガトリングやミニガンなどと呼ばれる、複数ある砲身を回転させて弾を撃ち出す機関砲のような形をしていて、このブキでも砲身が回るギミックを楽しめる。サブウェポンは「スプラッシュシールド」、スペシャルは「トルネード」で、解禁ランクは6となっている。

 ZRボタンを押すとチャージが始まり、放すとインクを撃ち出すという、チャージャー系の武器と同じ操作を必要とするが、こちらはチャージしたぶんだけ大量のインクを連射するという性質を持つ。ジェットスイーパーに迫る射程に加えて、フルチャージ時は手計測で約2.5秒間インクを撃ち続けられる火力を誇っている。なおチャージャーのようにチャージ中に銃身からサイトが伸びることはない。

高所からインクをばらまくだけでも、相手にはかなりいやな存在となる。スプラッシュシールドも上手く使おう

 使う上で重要になるのはやはりチャージを絡めた立ち回りで、チャージ中は動きが遅くなるうえに、チャージなしでの連射はほとんど効かないため、不意の接近戦はあまり得意ではない。射程と火力、そしてサブウェポンのスプラッシュシールドを頼りに、前線からは少し引いた位置で戦うのがいいだろう。なおチャージ中やインクを撃っている最中にイカになってしまうと、それらがキャンセルされることも付け加えておく。

 これまでシューターを主に使っていた筆者にとって、チャージの最中にインクの中に思わず潜ってしまい、肝心なところで撃てないということがあった。このあたりについては、実戦で使っていくうちに慣れてくるだろう。そのルックスからして相手に威圧感を与えられる火力はもちろんのこと、インクを大量にばらまける高い塗り性能も備えているので、チャージとインク補充のタイミングさえ把握すれば、見た目ほどニッチなブキではないという印象も受けた。

サイト中央にある丸いゲージが2回転すると効果音が鳴ってフルチャージされる。インクは4発ヒットさせれば相手を倒せる

 こうした近距離に長距離に活躍できる特徴的な2種のブキが2種類され、バトルは一層熱い駆け引きが繰り広げられるようになった。実際にナワバリバトルで使ってみると、ともに1,000Pをオーバーすることも珍しくなく、とにかく塗りたい筆者にとってはかなり好印象だった。今後この2カテゴリに加えられていくであろう、新しいブキの登場にも期待したいところである。

勝利・敗北時のポーズもオリジナルのものが用意された。バレルスピナーの勝利ポーズはかなり評判がいいようだ

「デカライン高架下」が大幅改善! 5つのステージを改修

 もう1つ、プレイに影響するほど大きな調整がかかったのがステージだ。これまでに開放された10ステージのうち、半分の5ステージに調整が加えられている。

 最も大きな改修が行なわれた「デカライン高架下」は、公式Twitterにて事前に「封鎖のお知らせ」が告知されたのも記憶に新しい。以前までのこのステージは、スタート地点からステージ中央の広場に抜けられるルートが少なく、ここを相手に上手く固められてしまうと、そこから先へ進むことができず、手詰まりになってしまうことがままあった。今回の調整では、全く違うステージでプレイしている感覚になるほどの大改修がほどこされ、互いの攻防における選択肢が大きく増えている。

デカライン高架下をイカジャンプ時に撮影したもの。左は過去のもので、右はアップデート後のもの。スタート地点にあった樹木は、中央の広場に植樹されている
デカライン高架下のマップ。メインルートにはいくつかの障害物が配置されたので、これを使った中央への突破や防衛などの戦略に使用できる

 そのほかにも「タチウオパーキング」や「アロワナモール」のように、「ガチマッチ」の「ガチエリア」プレイ時にのみ、ガチエリア周辺の構造が大きく変わるなど、独自の調整が施されたステージもある。「シオノメ油田」、「モズク農園」にも大小の調整が加えられ、ステージによってはプレイした感覚はかなり変わっていて、さらに対戦において問題定義されていた要素はあらかたクリアされたように感じられた。

ガチエリア(左)とナワバリバトル(右)のタチウオパーキングの比較。ゲームモードによってマップの形が変わっているのがわかるだろう
アロワナモールはガチエリアの左右に足場ができ、水面に落ちづらくなった。この足場を逃げ道や奇襲ルートとしても使える

新ギアが追加され、コーディネートも自由自在に

 プレイ時の見た目的に大きく変わったのは、ギアの追加だ。ギアに付随するギアパワーに新しいものが追加されたわけではないので、ゲームプレイ自体に大きな変化はないが、見た目のコーディネートの選択肢が大幅に広がり、その中には事前に発表されていた人気コミック「侵略!イカ娘」とのコラボギアも追加され、イカたちが集まるハイカラシティの様子も華やかになった印象だ。

 これら新たなギアも含めて、付随するギアパワーは従来通り、町はずれのダウニーに頼めば追加・変更が可能なので、見た目と性能の両方を意識したコーディネートを楽しんでみたい。

ギアに関しては特に新しいものという掲示はなく、新旧のギアが店頭に並ぶ。ラインナップが毎日変わるのもこれまで通りだ
カジュアルなものやスポーツウェア、ゴリゴリのミリタリールックまで、これまで以上に幅広いものが揃う
イカ娘ギアはガールが似合う。イカ娘カラーの水色のインクでプレイすれば、柄の色も完璧になる

 そのほかランクやウデマエの上限解放や、フレンドとの「タッグマッチ」、「プライベートマッチ」の追加など、ゲームプレイにマンネリを感じていたプレーヤーにも新鮮味を与える大型アップデートとなった。もちろん「塗る」という、「Splatoon」という作品の基本コンセプトに揺るぎはないので、現行のプレーヤーも十分納得できたアップデート内容と言えるだろう。

 筆者も発売日から現在までプレイを続けているが、事前に告知されていた各種要素の追加だけでなく、ステージが大きく改修されたのはいい意味で予想外のことだった。プレーヤーによってはこれまでに確立したステージごとの戦略が通用しなくなる可能性もあるわけだが、新たな選択肢に挑む楽しみも同時に得られたというわけだ。前述のデカライン高架下などは、新ステージといっても過言ではなく、筆者もかなり新鮮な気分で対戦を楽しんでいる。

 また本作をまだプレイしていないという人も、今回のアップデートをきっかけにぜひプレイしてみることをオススメしたい。公表されていない部分も含め、全体的なゲームバランスもかなり調整されているようなので、発売日当時よりもゲームにはグッと入りやすくなっているのは間違いない。幸い今は夏休み中ということもあり、対戦相手には事欠かないはずだ。より洗練されたイカたちの塗りつぶしバトルを、この機会にぜひ楽しんでみてほしい。

【その他アップデート要素】
頭打ちだったランクやウデマエの上限解放は嬉しいところ。ランク20以上は、各モードプレイごとの実績や成績によってもらえるポイントで上がるようになる
スペシャルウェポンを使うまでに必要な「塗りポイント」が減ったことで、使われる機会がこれまで以上に増えた「メガホンレーザー」。ガチヤグラで猛威をふるう
4曲増えた対戦時のBGMは、ミニゲームの「イカラジオ」(要amiibo「イカ」)で聴くこともできるようになった。追加TRACKは28〜31だ
フレンドとタッグチームを組んでガチマッチに挑む「タッグマッチ」。チーム戦による全国大会「Splatoon甲子園」の開催も予定されているので、今から練習しておきたい
「プライベートマッチ」なら、フレンド最大8人が参加するバトルも楽しめる。パスワードも設定できるので、特定のフレンドを誘ってのプレイも可能だ

(稲元徹也)