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【特別企画】スターウォーズファン必見、「R2-D2」が家に来る!

「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」での新たなる挑戦

4月発売予定



価格:34,800円(税込)

 バンダイは通販サイトプレミアムバンダイにて、「スター・ウォーズ」の「R2-D2(アールツーディーツー)」等身大 半立体型フィギュア「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」を2015年4月に発売予定。価格は34,800円(税込)。受注生産で、プレミアムバンダイで申し込みを受け付けている。受付は3月2日23時まで。

 R2-D2は「スター・ウォーズ」で人気の高いキャラクターだ。身長は1メートル足らずで、言葉もロボットにしかわからないが、外見や仕草に愛嬌があり、いざというとき頼りになり、勇気もある。そのR2-D2が“家に来る”のである。「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」はその名の通り、1/1のR2-D2のフィギュア。劇中同様“しゃべる”のが楽しい。ファンの夢が現実となるのだ。

 本商品の面白いところは、“看板”の様にも見えるR2-D2の半立体フィギュアという存在そのものだ。この実現には様々な苦労があったという。今回、発売に先がけて製品に触れることができ、担当者であるバンダイボーイズトイ事業部の中澤洋介氏に話を聞くことができた。「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」の楽しさ、そして込められた想いを取り上げていきたい。

【実際にしゃべる!等身大の「R2-D2」が登場!】

等身大のR2-D2! 音声ギミックでは、レイア姫のメッセージが……

「3Dウォールフィギュア」シリーズの担当者であるバンダイボーイズトイ事業部の中澤洋介氏
1/1スケールならではの存在感。「家にR2-D2がくる!」というのがこの商品の最大の楽しさだ
頭部のアップ。複雑な形状をきちんと再現されている。特に出っ張ったホログラム「投射装置」の再現は驚かされる
センサー部分。前に人が通ると音声を発する

 「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」のサイズは約84×約114×約26cm(横、縦、奥行き)。R2-D2はメカニカルな台座に載った形で、1枚の板から、体の半分以上が浮き出る“半立体化”されている。今回の台座にのった形状は、「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」のナブーの宇宙船内で収納されている姿を参考にした台座だという。

 R2-D2の肩の部分にもパーツが確認できるが、これがR2-D2をロックしているアームでこのアームによって前方に運ばれるという“設定”だという。そう言われてみると、身体の半分が埋まっている姿から、今にも“発進”しそうにも見えてくる。

 「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」はなんと言ってもその“実在感”がいい。ずんぐりむっくりの体型、ドーム型の頭、円筒の胴体に、2本の足、胸の2つの青いラインやスピーカーのように見える装置などメカニカルな装飾もきちんと施されている。足の側面のシリンダーのような装置や、設置部分の銅のような色をした動力パイプなど、メカニカルな雰囲気が満載で、劇中のR2-D2そのままだ。

 本商品は1枚の“板”をプレス加工により立体化している。お祭りで売っているお面も1枚の板を凹凸をつけて加工するが、「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」は、奥行き感が全く異なり、板ははるかに厚く、しっかりとしている。それでいながらR2-D2ならではのディテールがしっかり出ているところに驚かされる。出っ張っているところも含め、全部1枚のパーツの凹凸で表現されているのだ。特に頭の出っ張っている部分、レイア姫のメッセージを投影する機械の所は大変だったんだろうなあと思わせる。

 そして「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」のもう1つの特徴が“しゃべる”ことだ。胴体の下部分の所にセンサーがあり、前を人が通りかかると様々な声を発するのだ。歌うような甲高い声から、ピンチの時の叫び声、無機質な電子音なと全14種類(うち1つは隠し音声)を収録している。

 ファンがニヤリとさせられるのは、「レイア姫のメッセージ」が隠し音声で入れられているところだ。オビワン・ケノービに向けてレイア姫から助けを求めるメッセージ、ルークはこの音声を聞いて冒険へと旅立つ。「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」がさまざまな“機械語”を話す中で、突然レイアの声が出てくるのがとても楽しい。

 音声は1/1フィギュアである「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」にさらなる“実在感”を与えてくれる。R2-D2は映画の主人公であるルークやアナキンと共に様々な場所にいく。戦闘機のコンピューターとして活躍するし、ヨーダが潜む星(ダゴバ)では沼に沈んでしまうこともあったし、エピソード3では屈強なドロイド(ロボット)と戦うシーンまである。R2-D2が何か話すたびに映画の場面が頭に浮かぶのが面白い。

 重さは見た目よりずっと軽く(約4kg)、簡単に持ち運びができる。それでいながら存在感はばっちりだ。過去には海外のメーカーなどで、映画のプロップ(小道具)レプリカとして1/1フィギュアが出たり、縮小したモデルも出たが、大きく、場所もとり、価格も高いものが多かった。「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」は比較的安価に、しっかりとした実在感のあるR2-D2が手にできるというのは、ファンにはたまらない。

 家で飾るだけでなく、オフィスの入り口や、飲食店のオブジェクトなどの利用も考えられる。実際、前作にあたる「3Dウォールフィギュア アイアンマン マーク7 ホール・オブ・アーマー」は購入者アンケートで、多くの“社長”が購入したという。本商品を購入し、「カンティーナの酒場」や、「ジャバ・ザ・ハットの宮殿」をイメージした店を作る、というのもありかもしれない。

 メーカー側からは推奨されてはいないが、こだわりの人には、「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」に手を加えるのもありだろう。 簡単に消すことができるホワイトボードマーカーで“スミ入れ”することでディテールはよりはっきりするだろうし、よごし塗装することで映画の雰囲気により近づけたりフィギュアとしての楽しさをさらに極めるのもいいだろう。

【3Dウォールフィギュア R2-D2 音声デモ】

【3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2】
様々な角度から眺めてみる。足の銅色のパイプは、他の部分では使っていない色のためコストが上がってしまうが、どうしても入れたいところだったと中澤氏は語った。随所に設計者のこだわりが感じられる

1枚の大きな板で作る「3Dウォールフィギュア」。バンダイの新たなるチャレンジ

1枚の板を加工するという工程、大きさ、海外キャラクターの立体化など、本商品は様々なチャレンジを行なったと中澤氏は語った
プレス加工で作るので、曲面は熱で伸びる。その時、塗装部分がずれてはいけない。話を聞くことでその挑戦の“すごさ”がわかる
第1弾である「3Dウォールフィギュア アイアンマン マーク7 ホール・オブ・アーマー」。こちらも追加注文を受付中だ

 ここからは「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」の製作に関するエピソードを掘り下げていきたい。中澤氏はまず、1/1サイズで、実在感がありかつ価格を抑えられるフィギュアを考えた。最初はポスターに凹凸のついたレリーフ状のものを考えるが、この方向性の商品はすでに出ていた。それならば、もっと半分身体が浮き出ているような、実在感にこだわった商品が作れないかと模索していったという。

 そこで考えついたのがお面やブリスターパックのカバーような、1枚の板を加工して作る3Dモデルだった。「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」は「耐衝撃アクリル板」という素材で、野球のフェンス越しに張るような耐久性に優れた素材となっている。バンダイではこういった素材を扱うノウハウはこれまでなかった。お面を作っている工場に相談をしたけれども、「とてもその大きさのものは……」と言われてしまった。

 中澤氏はそこから様々な会社を調べ、連絡を取っていったが、やはり大きさ、素材の厚み、耐久度がネックでなかなか会社は見つからなかった。そうした模索の中から、中澤氏はコンビニエンスストアの看板を作る会社に飛び込みに近い形で話を持っていった。その会社もR2-D2の様な複雑な形のものは手がけたことがなかったが、「やってみよう」と承諾してくれ、ここからプロジェクトが本格稼働となった。

 「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」は1枚のアクリル板に、型を押しつける形で成型を行なう。奥行き26cmという厚みを作り出すために、板をかなり変形させなくてはいけない。まずその複雑な形状の実現と、樹脂が伸ばされても板の強度を保つことに苦労した。そして“色”である。R2-D2の細かい色分けを、加工した板に塗装するとコストが増大してしまう。このため、元となる板にシルク印刷でプリントし、それからプレスを行なうという形式にした。

 この方法も高い技術が要求される。1枚の板をR2-D2の形に凹ませるのは、板を熱で伸ばしていくのだが、塗装されている部分がどれだけ伸びるか、繊細な計算が求められる。バンダイ側も工場側も全てが初挑戦の中、「3Dウォールフィギュア アイアンマン マーク7 ホール・オブ・アーマー」次いで、「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」の量産体制を実現させた。

 中澤氏は試作品を持っていき、イベントで出してみたり、本社のある浅草で許可を得て展示してみたところ、特に子供達に人気が出て自信を強めたという。海外の子供の観光客が、「2015年は『スター・ウォーズ』の映画があるから、ここに展示してあるんだ!」などと、自慢気に解説する姿なども印象深かった。「等身大の大きなフィギュアを、過程で置くことができる大きさと、手軽さで実現したい」というコンセプトを、「3Dウォールフィギュア」で実現し、評価を得られる自信となったとのことだ。

 2つの「3Dウォールフィギュア」のこだわりは“質感”にあると中澤氏は語る。金属の雰囲気を持った質感を再現できた。今回の技術では金属風にしたが、やり方次第では表面の感触が大きく異なるマットな感じにも仕上げることができる。「3Dウォールフィギュア」が好評を博しシリーズ化できたら、さらに技術を高め色々なキャラクターに挑戦したいという。

 そして3Dのフィギュアにさらにギミックを加えるという所も中澤氏のこだわりだ。「3Dウォールフィギュア アイアンマン マーク7 ホール・オブ・アーマー」では“蓄光”という、光を吸収し、暗くすると光を放つ塗装を胸のアークリアクターと、両手のリパルサーレーザー発射口、そして目の部分と、さらに背面台座の両サイドに施している。

 そして「3Dウォールフィギュア スター・ウォーズ1/1 R2-D2」では音声ギミックだ。R2-D2ならではのチョイスと言えるだろう。次回作のギミックも期待したい。中澤氏は「R2-D2は喜んでいる声、孤独で悲しんでいる声など、映画で様々な音声パターンが設定されました。声を聞いて、そのシーンを思い出したり、想像して楽しんで欲しいです」とコメントした。

 最後に中澤氏はファンへのメッセージとして、「1/1の大きさを、体感してもらいたいです。そして家に大きなフィギュアがある、という楽しさを実感し、生活に取り入れて欲しいです」と語った。

【3Dウォールフィギュア アイアンマン マーク7 ホール・オブ・アーマー】
映画「アベンジャーズ」のスーツがモチーフ。蓄光ギミックにより、周りが暗くなると各部が光る

(勝田哲也)