ニュース

「ニコニコ超会議3」プレイステーションブースでは生主を体験!

「未来開発課」ではARの開発中の技術を体感できる

4月26日~4月27日 開催

会場:幕張メッセ 1~8ホール、イベントホール

入場券:2,000円(当日1日券)

SHARE機能を使って生主になれるコーナー。女性の体験者が多かったのが興味深かった

 ドワンゴおよびニワンゴが主催するイベント「ニコニコ超会議3」。ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアは、プレイステーションブースとして「PlayStation“やってみた”“やってみよう”“やってやる”ラボ」を出展している。

 プレイステーション・ブースは大きく3つから構成されている。最も大きなのはやはり実況ステージ。人気生主さんがステージ上でゲームをプレイ。実況と共にゲームのプレイ感覚を伝えている。たとえば、あるステージでは女性のプレーヤーさんが「操作がムズい」と素直な感想を述べていた。おそらく東京ゲームショウではそういった感想は出ないと思われるので、そういった意味でも「ニコニコ超会議3」らしいイベントになっていると言えるだろう。

 ちなみに「inFAMOUS SECOND SON」のステージでは入場時に18歳以上であるチェックがきちんと行なわれていた。CEROレーティングを鑑みて運用が厳格に行なわれていたようだ。

ステージ前にはいつも多くの人が集まっていた
きちんとCEROレーティングにあわせ、チェックが行なわれていたよう

 そのステージを裏側で取り囲むように設置されていたのが「未来開発課」というツアータイプのアトラクションだ。研究所を巡るという構成になっており、入り口で白衣を着て綺麗な研究員さんと一緒に現在開発中の技術を見て回ることができる。

 1つめのコーナーは「『PS4』ダイナミックライティング」。現実とゲーム世界の融合についての研究だ。ディスプレイにはカメラで撮影されている映像がリアルタイムに映し出されている。そこに初音ミクをまずは合成。もちろん現実世界とゲーム世界の合成であるため、現実世界の電灯を消して真っ暗になっても、合成された初音ミクは影響を受けずはっきりと映っている。

 ここからが研究の成果で、現実世界で懐中電灯をつけると、カメラから取り込まれた映像データから光源を特定。リアルタイムに解析したデータをゲーム内の初音ミクに反映。きちんと光源の位置によって初音ミクの影がリアルタイムに動くといったデモをプレイステーション 4の実機で実現してみせた。影もすべてポリゴンで描かれており、リアルタイムに生成されている。デモでは光源の位置から光がどのように出ているか放射線で描かれているデバッグ画面まで見せてくれた。

研究室を巡るという構成になっている
「未来開発課」をすべて体験するとコインをくれて、ブースに設置されているガチャを回すことができる

ゲームの中の映像と現実世界を結びつけてリアルタイムに反映させる技術。現実世界で懐中電灯をつけ動かすと、その光に合わせてゲーム内の初音ミクの影が動く
ゲーム内でどのようにデータが解析されているのか? 光源などを表示させたデバッグ画面も公開

 2つめは「『PS4』カードゲーム認識」。カードに描かれたグラフィックスの画像認識に関する技術。カードに描かれた画像をPS4のカメラで読み取りそれに対応したゲーム映像を、現実の映像に重ね合わせることで表示してみせた。これはすでにPS3などでもソフトが発売されており、目新しい技術では無いが、PS4になったことでより精度が増しているようだ。カードが縦に置かれているか、横に置かれているかなども判別し違った映像効果の表示や音声の再生も可能となっている。

 この技術の利用方法としてはすでに発売されているカードゲームにアプリケーションが対応すれば、これまでのカード資産が活かせるという点。たとえばバーコードを読み取る技術であったり埋め込まれたチップを読み取るといった技術では、新たなるカードを発売し、ユーザーも再度カードを購入しなければならない。しかしこの技術を利用すればアプリケーション側のデータベースを揃えれば対応可能なわけだ。ちなみにカメラとPS4のセットで1万種類のカードを認識することができ、ネットワークを利用すれば100万種のカードの認識が可能となっている。もちろん、通信対戦も可能だ。

 3つめは、「成田空港ポスターAR」。ジオラマをPlayStation Vitaで撮影し、そのジオラマに重ねる形でデータを表示するという技術。ここでデモされたのは成田空港にある航空科学博物館にすでに展示されているのと同等の出展内容で、展示されている成田空港のジオラマをPS Vitaで撮影すると、成田空港の施設名がジオラマに重なる形で表示される。凄いのはPS Vitaをジオラマに近づければ表示されている施設表示もアップになって見やすくなる。PS Vitaをジオラマから離すと全体が俯瞰され、空を飛んでいる飛行機も小さく表示される。実際に空港を空から眺めているようだ。

 これはジオラマを画像データとして認識し、細かくポイントに分けてデータ化。そのポイントの位置をリアルタイムに認識して計算することで、ジオラマとの距離や方向などを判断している。

「『PS4』カードゲーム認識」。カードの画像を認識してそれに対応する映像を表示させる「『PS4』カードゲーム認識」
「成田空港ポスターAR」ジオラマとPS Vitaの距離が離れていれば、ゲーム画面も小さくなるし、近づけると飛行機なども大きくなる

 4つめは「超透過型電脳箱『VitaHoloPoP(仮)』」。箱の上部にPS Vitaをかぶせる形で設置。すると反射するような形で、下の箱の中に、ホログラフのようにPS Vitaの画像が表示される。たとえば下の箱にはトロのフィギュアが置かれており、テレビが置かれている。その横にはテレビが置かれているが砂の嵐が映っている。そこで上部に設置されたPS Vitaの背面をたたくと、箱の中のテレビにきちんとした映像が映し出される……といったデモだった。

 「未来開発課」をすべて体験すると、最後にアンケートに答える場が用意されている。ここでアンケートに答えると商品化により近づくかもしれない。たとえばアンケートのラストには「『VitaHoloPoP(仮)』はいくらだったら購入するか?」といった、商品化を見据えた生々しいアンケート項目も見られた。

 いろいろと説明してきたが、このコーナーは実際に体験することが重要だと思うので、是非とも体験していただきたい。

 このほかにも、PS4の「プレイルーム」が1台設置されており、SHARE機能を使って生主気分を味わえるコーナーもある。まだPS4を持っていない人は1度試してみると良いのでは無いだろうか。ちなみに現場で見ていると、女性の体験者が多かったのが興味深かった。

「Knack」のキャラクターを使ったデモ。背面タッチパネルにおいたものを認識し、下の箱の中にホログラフっぽくKnackが表示される
下の箱にはトロのフィギュアが置かれている。その横のテレビは砂の嵐だが、上部のPS Vitaの背面タッチパネルを叩くとテレビが直って綺麗な画像が表示される
PS Vitaの傾きセンサーなどを利用し、箱の中のアヒルちゃんが水槽の中でゆらゆらする。背面タッチパネルを叩くと新しいアヒルが上から降ってくる
アヒルちゃんのデモと同じ技術を利用し、傾きセンサーなどで水槽を再現。さらに傾けることで水が斜めになり、魚の一部が水の上に出るとそこだけ色が変わるといったシミュレートもされている

(船津稔)