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【特別企画】遊んでわかったPS4の本当にステキな10のポイント

生粋PCゲーマーも惚れ込む質実剛健ゲームマシン

2月22日 発売

価格:
46,179円(First Limited Pack with PlayStation Camera)
41,979円(First Limited Pack)

 2月22日、海外から遅れることおよそ3カ月、ついに日本国内でプレイステーション 4が発売された。量販店前には発売前日から行列ができたり、発売直後にはオークションサイトに大量出品されたりと、新ハードのローンチにはつきものの恒例行事もつつがなく終え、順調な滑り出しを見せているようだ。

発売当日、量販店に並ぶ人たち

 PS4は従来のPSプラットフォームと比較して“コアゲーマー向けのハード”になったと言われる。ハードウェア仕様はPCに近くなり、オンラインサービスの内容も、PCゲーミングシーンにおける近年のトレンドをぎゅっと凝縮したような、業界標準に準拠した内容を盛り込んでいる。ゲーム開発者は「開発がラクになった」と口を揃え、新ハードを待ち望んでいた全世界のゲーマーもPS4を好意的に受け入れて、ワールドワイドの販売台数は早くも600万台を越えようとしている。

 20年来のPCゲームマニアである筆者も、PS4の発売を心待ちにしていたひとりだ。スペック的には、PS4は現在のミドルクラスのゲーミングPCに相当する。だから、筆者を含め、すでにそれなりのスペックのPCを所有しているゲーマーからは多少冷淡な視線を受けている面もあるが、PS4にはPCゲーマーがいくら欲しくても絶対に手に入れられない“手軽さ”と“全世界共通仕様”という、コンソールマシンならではの強みがある。そして実際にPS4を手にして、遊んで、確信した。「これは神ハードだ!」

 PS4のハード的な特徴や、ビルトインされたサービスの内容についてはもう散々語り尽くされているので、ここでは敢えて主観的に、ひとりのゲーマーとしてPS4をどう思ったかをまとめてみたい。数日のプレイを通じて浮かんだ正直な感想。PS4による実際の恩恵を、10個のトピックにわけて綴ってみよう。

ゲームの完全なオンライン流通―ダウンロード購入ですぐ遊べる

PS Store。PS4の全ゲームがオンラインで購入できる

 PS4におけるオンラインサービスの根本に近すぎるためあまり注目されていない点だが、PS4ビルトインのオンラインストア機能であるPlayStation StoreではすべてのPS4タイトルがオンラインでDL購入できる。これはブルーレイディスクの形で物理的に店頭販売されるフルプライスのパッケージタイトルも含む。

 いくつかのゲームのBDパッケージをAmazonで予約していた筆者は、さっそくこの機能に助けられた。1カ月以上前に予約していたゲームはどういうわけか発売日に届かなかったのだ。業を煮やしてPS Storeで同タイトルを購入し、ダウンロードを開始。

 これがもう驚くほど速い。DL開始から数分でプレイ準備が完了し、起動。序盤を遊んでいる間にもバックグラウンドで全データがダウンロードされ、決済から20分後にはオンラインマッチに興じていたというスムーズぶりだ。これはPCゲーム配信プラットフォーム最大手のSteamより快適である。こんなに快適だとついつい要らないゲームまで買ってしまいそうだ。

 ダウンロードで完結してしまうビジネスモデルは、店頭から顧客の足が遠のくことに繋がるため、量販店やゲーム専門店の小売業者はさぞかし嫌がるだろうが、PS4ユーザーにとっては、やりたいと思ったゲームをPS Storeで即座に決済し、コーヒー1杯飲む間にもプレイを開始できてしまうという素晴らしい機能だ。通販でパッケージを手に入れるのとも違って、在庫不足や遅配にプレイ機会を奪われることもない。実に素晴らしい。

 余談だが、DL版を遊んでいる最中に到着したパッケージ版は、友人に安く譲って対戦相手を増やすことにした。

全タイトルでオンライン認証対応―ディスク交換不要でラクチン

購入初日のゲームライブラリの様子。PS Storeで購入したゲームをはしごして楽しんだ

 上述のとおりPS4ではパッケージタイトルを含む全ゲームにDL版が用意されており、DL購入したゲームはオンライン認証だけで遊べる。これが生み出すメリットが、ディスクレスのゲーム起動である。

 筆者にとって家庭用機のイヤだったことのひとつは、違うゲームを遊ぶたびにディスクを挿入させられることだった。訓練されたPCゲーマーである筆者はディスクレスの環境に慣れきっており、気を抜くとすぐにゲームディスクをどこかになくす。なぜか別のパッケージに入っていたりし、探しだすまでに疲れてしまうこともしばしば。

 もはやオンライン認証が標準となったPCゲームならそんなことはない。いつでも好きなゲームをワンクリックで起動だ。そしてPS4もDL版オンリーでゲームを揃えれば全ゲームがワンボタンで起動だ。こりゃ楽だ。

PSボタンで呼び出されるシェルメニュー。サクサクだ。

 ただし、ディスク版については従来のプラットフォームと同じくディスク認証となっており、起動時にディスクの挿入が必要になるため、いろんなゲームをはしごするスピード感が大幅に損なわれる。これは、ゲームの貸し借りや、中古市場など既存の消費者文化へのSCEによる配慮が生み出した副作用だ。筆者は今後はDL版オンリーでいくことにした。

 PS4の素敵なところはもうひとつ、PSボタンで呼び出すシェル機能に待ち時間がないことだ。PS3のシェル機能はゲームのプレイ中には簡易版しか利用できなかったが、PS4ではワンボタンでフル機能のメニュー画面が利用できる。瞬時に反応し、待ち時間もなく、即座にストアやWebブラウザ、フレンド機能などにアクセスしたり、フリーズしたゲームを殺したり、別のゲームを起動したりと、ゲーミングPC並みのサクサク感である。

Amazonで購入

(佐藤カフジ)