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スマホで操作できる不思議なボール、スマートトイ「Sphero2.0」登場

本日より販売開始、Apple Store限定の特別バージョンも

9月26日発売

価格:14,800円

 米Orbotixは本日9月26日よりスマートトイ「Sphero(スフィロ)2.0」を日本で販売した。価格は14,800円。「Sphero2.0」は直径7.4cm、重量168グラムと、テニスボールより少し大きなボール型で、スマートフォンやタブレットでラジコン操縦ができるユニークな“ロボティックボール”である。今回、このトイの日本での販売を記念し、渋谷のマンサード代官山にて発表会が行なわれた。

 「Sphero2.0」は硬質なカーボネート樹脂のシェル(外殻)の中に、精密な機械が仕込まれており、スマホ・タブレットで自由に操縦できるほか、ゲームのコントローラに使ったり、様々な遊び方が可能だ。アプリで操作する形となり、対応OSはiOS4.3以降、Android2.2以降。

 「Sphero2.0」は9月26日よりAmazon、Apple Store、SoftBank SELECTIONでオンライン販売されている。Apple Store店舗では店頭販売もスタートしており、内部が一部透けて見える特別バージョンが購入できる。10月4日からはソフトバンク銀座、ソフトバンク表参道でも店頭販売を開始する予定。発表会ではOrbotix CTOのイアン・バーンスティン氏によるデモンストレーションも行なわれた。

【Sphero - Ways To Play】
プロモーションムービー

ラジコン操作や、拡張現実、ゲームコントローラなど多彩な遊びが可能

Orbotix CTOのイアン・バーンスティン氏
台に乗せると充電できる、非接触型の充電スタンドが付属
操作用のアプリ「Sphero」。左の円の中に指を置いて操作する

 発表会では、バーンスティン氏は最初にOrbotixと自身のことを語った。バーンスティン氏は小さな頃からロボットが大好きで、日本のロボットアニメも大好きだったという。10代の頃に電子工学を学び、ロボット製作に明け暮れた。そして共通の友人を介して、アダム・ウイルソン氏と出会い、会社を立ち上げた。

 バーンスティン氏がハードウェアを、ウイルソン氏がソフトウェアを担当し、最初はスマートフォンで動く家電を作ることを考えていたが、やはりゲームやロボットにこだわりたいと考え直した。一旦はヘリや車のラジコンをスマートフォンで制御するといったアイデアもあったが、「ロボットをボールの中に入れる」ということをひらめいた。

 ラジコンでは形で用途が限定されてしまうが、ボールは白いキャンバスと同じで、何でもできる。この自由度が魅力として、プロトタイプをつくって出資者を募ったところ、100万ドルの投資を得ることになり、「Sphero」が生まれたのだという。

 今回販売される「Sphero2.0」はその名の通りバージョン2になる。最初のバージョンは2011年末に発売されたが、前作に比べ「Sphero2.0」の特徴は最高速が2倍になったこと。ライトやセンサー機能も強化されておりより遊びやすくなっている。作動音が小さくなったのもセールスポイントで、付属品として高速で走らせることでジャンプできる「ジャンプ台」も同梱されている。

 そして、「Sphero2.0」は多彩な機能を持っている。基本となるアプリ「Sphero」では「Sphero2.0」をラジコンのように操縦できる。通信はBluetoothで、30m離れたところでの操作が可能。左手の親指でスティックを操作するようにすればその方向に転がっていく。最高速度の設定や、内部ランプの色を変えるといったこともできる。

 ゲーム的なアプローチもされており、「Sphero2.0」では“弧を描くように走らせる”、“最高速度を出してみる”といったチャレンジがあり、これらをクリアしていくことでポイントを溜め、そのポイントで様々な「トリック」を購入することができる。トリックを使うと「Sphero2.0」がジャンプしたり、ぐるぐる動くようになるという。遊んでいくことで、様々な動きができるようになる。

 また「Sharkey The Beaver」というアプリを使うと“拡張現実”が楽しめる。カメラの中では「Sphero2.0」はビーバーに変身。「Sphero2.0」をこづくと、ビーバーが頭の上に星を回して気絶してしまうなど、リアクションも楽しい様々なミニゲームが楽しめる。

 「Exile」というアプリでは、「Sphero2.0」を手に持つことで、逆にゲーム内のコントローラーとして使用できる。「Sphero2.0」を傾けたり回すとアプリ内の飛行機が動き、シューティングゲームが楽しめる。この他、パーティーゲームや、指で描いた図形の通りに「Sphero2.0」が動くアプリ、プログラムソフトなど、現在サードパーティを含め25ものアプリがあり、今後も追加されるという。

 「Sphero2.0」は丸い、テニスボールのようなメカが、スマホで自由自在に動くという
そのビジュアルが楽しい。アプリによって様々な遊びができるし、堅いシェルに守られているために、ちょっとしたところから落ちても大丈夫な耐久性も持っている。ユニークで、楽しく、おしゃれなスマートトイである。チェックしてみてはいかがだろうか。

【会場でのデモンストレーション】

【Sphero2.0】
右がApple Store限定の特別バージョン

【様々な遊び方】
内部機構。ユニークな“ロボット”である点に注目
多彩なアプリにより、様々な遊びが可能に
Amazonで購入

(勝田哲也)